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湘南サウンドを盛り上げろ!「音C魂」

今週の日曜日、神奈川・茅ヶ崎市のボランティアグループ「音C魂(おとしだま)」が主催する音楽イベントがあった。
「湘南の音楽の火を消すな!」を掲げ、行われたライブコンサートだ。

私は、スチール写真撮影のスタッフとして参加させてもらった。

主催者側からの希望は本番の写真は勿論、ボランティアスタッフの準備風景も撮って欲しいということだったが、リハーサル風景などを撮っているとそう簡単に全てを網羅する写真を撮ることはできない。

チラシ

私はTVディレクター時代、自分で制作するものは「何でも撮る」ではなく、ねらいを絞り、イメージをカメラマンに伝えてから撮影に入った。
それはものを作る上でとても大切なことで、イコール、そこから独自の世界を創りだすことができるからだ。いつも一緒に仕事をしてくれたカメラマンは、どんな劣悪な撮影状況であってもその中で精一杯撮影し、結果的に私のイメージを超えた独自の映像を撮ってくれました。そしてそんな方と何百本もの企画を一緒にできたのは、今でも私の宝物だ。

話がそれてしまった…

今回は朝8時45分集合し、本番が終わるまで約10時間ぐらいぶっ通しで写真を撮っていた。しかしボランティアスタッフなどの準備風景は、ほとんど撮ることは出来なかった。

会場集合/午前8時45分

理由はリハーサルからずっぽりと会場にいたから。出演者たちは本番でどんな動きをするのか…それを確認したかったのだ。

リハーサル風景

この時すでに主催者の発注は忘れ「誰にスポットを当て、どんな写真を撮れるか…」「本番では演者をどこに移動し撮るか」それだけを考えながら、感性の任せるままにリハーサルの様子を撮影していた。

PAの松永さん
PAアシスタント

まず、注目したのはPAの松永さんの仕事ぶり。本来、大きなライブなどでは大勢のスタッフがいて音をつくるのだと思うが、このライブではアシスタントとたった二人で、8組のバンドが出す音を丁寧に調整していた。

チェックを怠らない松永さん

私はこういう情熱をもって仕事をする人が好きだ。

そしてもう一人目を引いたのが、ひと組のリハーサルが終わる度にマイクを消毒をしている学生さんスタッフ。このライブからコロナ感染者を一人も出さないという主催者の意気込みが伝わってきた。
こういう、目立たないけど重要な仕事をしている人も好きだ。

マイクを消毒するスタッフ

3時間のリハーサルは長年音楽活動をしてる4組が、自分たちの音やステージを手際よく確認していた。

今回のライブのテーマは「次世代へつなげ!湘南サウンド」。
そのテーマからも分かるように、湘南地域の高校生バンドも参加した。

高校生バンドにも優しく接する松永さん
歌う時のマイクの使い方なども教えていた

高校生バンドのメンバー達は、ライブの準備段階からプロの世界をちょっとだけ見ることができたと思うので、とても有意義な時間を過ごすことになったのではないだろうか。

本番は14時スタート。

まずは抜群の歌唱力で会場を圧倒した「THEチンパン探偵」というバンド。

ボーカルのMonchika
THEチンパン探偵
総合司会の綾さんと司会のMonchikaさん

ボーカルのMonchikaさんは司会でも最後まで大活躍。

写真を撮りながら、すごいなと思ったのは「MEDIA」というバンド。

MEDIA

なにがスゴいかというと、初めて聞いたのに「なんて格好いい曲なんだ!」と思わせるボーカルと演奏。

なんでもこのバンドは80年代初頭に活動していたが、突然解散。しかし数年後、共通の友達の死がきっかけで再会し、再結成したんだそう。解散後もメンバーたちはROCKを続けていたというから腕は全く鈍っていなかったんだろう。
やはり実力があるバンドの演奏は安心して聴いていられる。

観客たちを盛り上げたのが、昭和歌謡ヒットナンバーを歌う「ティーンカーベル」というバンド。

ティーンカーベル
ボーカルのすず

パンフレットをみると、「ティーンカーベルが魔法の粉を振りかければ、あなたは一瞬であの頃にタイムスリップ」と洒落たコピーが書いてあった。バンド名の由来はこれか。
真っ赤な衣装で登場し、観客たちを一瞬で昭和の世界にタイムスリップさせた。

カントリーダンスTWINKLE

今回のライブではダンスチームも登場。
「カントリーダンスTWINKLE」。ダンスの楽しさを茅ヶ崎を中心に広めているらしい。

ダンサーは生徒さん

カントリーミュージックにあわせてラインダンスを披露。
自分たちの出番が終わっても他のバンドの演奏に会場の後ろで踊りライブを盛り上げていた。ちなみにここに出演していたのは、カントリーダンスの先生と生徒さんだった。華やかなステージに上がることで、良い思い出ができたのではないだろうか。

そして、高校生バンドの4組の演奏。1曲だけだったが情熱あるステージをみせてくれた。この先、彼らがどんな人生を歩むのかわからないが、夢への一歩、そして自信につながったと思う。

最後は音楽イベントの実行委員長、そして総合司会でもある、綾 和也さんが率いるバンド「The14thMoon」

ギターの綾 和也(総合司会)

奥さまがボーカルなんだけど、これがまた歌がうまい!
茅ヶ崎というと海をイメージにした湘南サウンドが思い出されるんだけど、カントリーもいいなぁと思った。さらにこのバンドは音楽を通して保護犬支援活動をしているという。保護された犬の気持ちを歌ったオリジナル曲はジーンときた。

The14thMoon
ボーカルの綾 喜子

今回の音楽イベント「音C魂(おとしだま)」は去年に続き2回目。
来年も再来年も、ずっとずっと続けてほしい。将来的にはこのステージに上がった高校生バンドが旗を振り、湘南の音楽を引っ張っていって欲しいと思った。

高校生バンド(4グループ)

長い時間の撮影だったが、出演者が1枚でも喜んでもらえる写真が撮れていれば、カメラマン冥利に尽きるというものだ。

■撮影機材:Nikon810A、NikonZ6
レンズ:24-70mm f2.8、50mm f1.4、14-30mm f4、80-200mm f2.8
■撮影枚数:626枚。











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