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絶妙に微妙なたとえ

今回は自画自賛のお話です。

クライアントとの打ち合わせの最中のこと。

前シーズンの報告をし、来シーズンに向けた方向性について協議をする、という大事な打ち合わせです。

うちの会社からは社長も参加し、東京の担当者である女性社員と大阪の担当者の僕、という3人体制で臨みました。

クライアントはいわゆる地方の農産物をとりまとめて消費地に送り込む団体です。販売に関わるプロモーションの機能をうちの会社が受託している、という構図ですね。

なのであまりその方々はプロモーションについて詳しいわけではなく、うちの会社に丸投げしている、という感じです。

で、昨シーズンのプロモーションについて一通り報告をしまして、質疑応答に入りました。クライアントの1人が「ちょっと教えて欲しいのですが」と手を挙げたのです。

「SNSでの広告展開のくだりで、複数年続けているから精度があがってきた、とありましたが、これはどういうことでしょうか?」

という主旨の質問でした。

簡単に説明すると、SNSに広告を出して、クリックして貰えたユーザーの属性を解析することで、その属性の特徴にあったユーザーに広告をだせば、クリックして貰える(その広告に興味を持って貰える)可能性が高まる、という話ですね。
なので、1年目に広告展開をした結果を基にターゲットの属性を詳しく把握し、2年目以降さらに精度の高い情報をもとに広告を出していき、効果を高めることが出来た、ということですね。

それをざっくりと、”広告の精度が上がってきた”という表現をしたのです。

という説明をした後、あっこれは具体的なたとえ話をした方が伝わりやすそうだなと思ったのです。

そこで0.5秒くらいでしょうか。脳みそをガっと回転させて考えました。

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例えば、今、こちらに僕ら40代の人間が3人並んでますよね。でも男性2人、女性1人です。

仮に僕のスマホの画面に女性の下着の広告を出したとしても、全くスルーですよね。クリックしません。そういうことです。

やはり隣のこちらの女性のスマホの画面に出した方がクリックされる可能性が高くなります。
ーーー

さぁここからの皆さんのリアクションですよ。

「あぁーなるほど。そういうことですね。。。。。。。。。いや、本当にスルーします?見てしまうんじゃないですか?(爆)」

はい、成功~!!!www
です。

あえて、あえて、ですよ。ツッコみどころのあるたとえ話にしたのです。

まぁ打合せが始まって、最初は軽い雑談からスタートし、本題となる前シーズンの報告に入ってからは基本、真面目なお話が続いてきました。ざっと1時間ほどそれが続いたあとに、質疑応答に入ったのです。

ちょっと空気を緩めた方が良いかなぁと思ったんですね。

そこで、上述の”絶妙に微妙なたとえ話”を0.5秒ですっと出せたのです。

もうそこにいる全員が喜んでツッコんでましたよ。
今回の打ち合わせで一番盛り上がったのではないでしょうか(笑)

「ホンマかぁ~?絶対クリックしてまうやろお前~。www」
「なんなんその微妙なたとえ?大丈夫?www」
「今のはアウトでしょ?失言だと思いますww」

いやぁ~会心の一撃とはこのことですね。
その後、夜はクライアントとの会食にうつっていくのですが、
その席でも、「それにしてもさっきの●●さん(僕のこと)のたとえダメでしたねぇ~と」とぶり返してくれまして、気に入っとんなぁ~とご満悦になりました。

いやぁ~気持ち良かったですね。

でもね、この絶妙に微妙なたとえ話をわざと出した、ということにおそらく誰も気づいてくれてないのです。。。
ガチでちょっと変なたとえをしてしまった失敗、みたいな扱いになってるんです・・・。

いや、ちゃんと否定しましたよ。僕はあえてこのたとえを出したんですよ、凄くないですか?と。。。

誰も信用してくれません。むしろそんなことはどうでも良いのです。
ツッコんだ自分が重要なのです。

これってなんか真理ですよね。
手柄は誰の手にあるのか・・・という。

つまり、絶妙過ぎる微妙さは、完全に微妙さが勝ってしまい、手柄は獲得できないようです。勉強になりましたとさ。

まぁ喜んでいただけたようで何よりです。来シーズンも頑張るぞぉ~!!

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