見出し画像

花屋でバイトを始めた話。


まず初めに。

新生活が始まり、毎日が早送りの日々を過ごしていた。新しい環境に慣れるまで、かなり体力を消費した。でも、全てが新鮮で、充実していたため、ワクワクした気持ちもあった。

通学をしながら面白いな〜と思うことがあった。
毎日、同じ「人」「車」とすれ違うのだ。
しかも、ただすれ違うだけじゃなく、同じ場所ですれ違う。その度に「プログラミングされてるみたい」と思うのだ。
同時に、毎日同じ時間帯に生きる人がみんな自由になったらどうなるのだろうか、と考えてみた。
ある人は、海外旅行に行くかもしれない。また、ある人は、食べたかったスイーツを食べに行くかもしれない。
色々考えながら、何となく、「みんな頑張りすぎないでね〜」と思った。



そんな日々を過ごしながら、私は花屋さんのバイトを始めた。

友人に伝えると、「花屋でバイト出来るの!?」と驚かれた。バイト探しをしている時に、ご縁があり「バイトをしてくれない?」と声をかけていただいた。私自身、お花が大好きだったし、落ち着いた雰囲気の場所で働きたかったため、すぐに引き受けた。

お花屋さんでの仕事は想像以上に大変だった(結構体力勝負)が、お店の人が優しく、温かい人たちばかりで、楽しく働くことが出来ている。本当に感謝でいっぱいである。

また、バイトを通して色々な人と関わり、新しい自分に出会えた気がする。私は人見知りであまり関わりのない人には、言いたいことをハッキリと言えず、心の中で呟くタイプだったが、自分から「今日は天気がいいですね〜」と声をかけたり、「そのお洋服素敵です〜!」と言ってみたり……何だか自分の成長を実感出来て、心の中でガッツポーズをした。

花屋さんはとにかくお花と触れ合う。茎が折れないように、花が取れないように、慎重に扱わなければならない。

そのように働く中で、私は驚くことがいくつもあった。ある日、店長に「この花全部ちぎってくれる?」と言われた。ちぎってと言われた花は、まだ素敵に咲いているのだ。「(え!この花ちぎっちゃっていいの??)」と思った。

驚きが顔に出てしまっていたのか、店長が笑いながら「まだ綺麗な花だけど、この花を取ってあげないと、重みで萎れてしまうんだ。だから長く綺麗に咲くことができるように、ちぎってあげるんだよ。」と教えてくれた。

なるほど!!!!

ただ咲いていればいいって訳じゃなくて、その花ができるだけ長く咲くことができるようにという部分に重点を置くことを知った。

その後に店長はもうひとつ素敵なことを教えてくれた。その言葉がとても印象に残っている。

「花屋はお花のファッションショーみたいなものだよ。葉っぱが多すぎたら取って綺麗に見えるようにするし、水をあげて輝きを出すでしょ、その後ラッピングしてドレスを着せてあげる。その花たちを抱えて目を輝かせながらお客さん達は帰っていく。花屋ってのは本当に幸せな仕事だよ。」

一言一句合ってはいないと思うが、このような事を教えてくれた。「ああ。お花の神様だ。神様で間違いない。」と思った。

店長はベレー帽を被っており、鼻の下に髭が生えている。見たらわかる、花屋の店長で間違いない、というような方である。
そんな店長の下、幸せな空間の中で働かせていただいている。こんなにありがたい話は無いです。


日記のようなnoteになってしまいました。
皆さん毎日お疲れ様です。
あまり頑張りすぎず、サボりすぎず、毎日過ごしましょう〜〜!!!

お店のカーネーション。素敵……

この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,181件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?