記憶の中で、またあなたに会いたい。
春の香りがした。
桜も花開く準備を始める頃でしょう。
思い出したくても思い出せない。
記憶の中のどこかにいるあなたへ。
愛をこめて文章を書きます。
あなたに出会ったのはたしか、程よい温度で適度に暖かい日でした。
そして、桜が満開の日でしたね。
あなたがくれたカスミソウの花束はとても綺麗でした。
ドライフラワーにしたかったのだけれど、そのまま枯れてしまって、、、。
まだ白色を保っていた四本のカスミソウを抜き出して、本の間に挟みました。
そのカスミソウを見るたびにあなたを思い出します。
しかし、あなたの顔は思い出せません。
なぜなのでしょうか。
あなたはどんな風に笑い、どんな風に泣くのですか?
記憶のどこかにあなたがいるのは、分かっているのに。
雨の日はとても悲しくなり、涙が止まりません。
自分でもなぜ涙が出るのか分かりません。
もしかしたら、あなたとの思い出が詰まっているのかもしれません。
もしかしたら、この雨はあなたの涙なのかもしれません。
初雪を見るとあなたに会いたくなります。
なぜなのでしょうか。
あなたは今どこにいるのですか?
私は何を忘れてしまったのでしょうか。
なぜあなたのことを思い出せないのでしょうか。
あなたと過ごしたすべてを思い出したいのに。
あなたと交わした言葉を思い出したいのに。
あなたは私の目をどんな風に見つめてくれたのでしょうか。
どれだけ私に幸せをくれたのでしょうか。
これだけは確かです。
私はあなたのことを愛していました。
実らない恋だと気づいても。
残酷な結末を迎えるとわかっていても。
私はあなたのことを愛していました。
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