見出し画像

まちの不動産屋で学んだ商売の原則

建物も古いしなんだか入りにくい。だけど、ずっとそこにある。

それがまちの不動産屋ではないかと思います。

私は、とあるまちの不動産屋で働いているわけですが、実際に働いて、商売のヒントがたくさん詰まっていました。

今回は、まちの不動産屋に焦点をあてながら商売を考えてみたい、そう思いnoteを書きました。

まちの不動産屋が徹底していること

それはシンプル&ストックにあると考えます。

つまり、どういうことか。

シンプルなビジネスモデル
ストック型のビジネスモデル

この2つを掛け合わせることで、安定した経営を実現しています。

前提として、地域で長年根ざしてやってきた実績があるから潰れない、ということなのですが、そもそもまちの不動産屋がどのように成り立っているのか?

そんな視点で、それぞれ説明していきます。

シンプルなビジネスモデル

不動産の商売は、仕入れて売る or 貸す ことで利益を出すことです。不動産業のビジネスモデル自体がシンプルです。

そこで重要になってくるのは、いかに安く仕入れて利益を最大化するか、ということ。

需要があるかどうか分からない、新規サービスを作ったりするわけではなく、すでに世の中にある不動産をどう料理していくかという話です。

これは、どの不動産屋でも変わりません。

鍵はいかに仕入れの源を作るか、という1点です。

ここでまちの不動産屋の強みが活きてきます。

それは、地主とのコネクションや、地域の情報網がある点です。普通の企業が取得したい情報ですが中々繋がれません。

特に地主さんは、ネットやSNSを利用して不動産屋に問い合わせるターゲットではなく、関係構築に多大な労力がかかるからです。

地域密着であること自体が参入障壁が高いです。

さらに地方銀行との大きな長年の結びつきがあるため、融資の融通も聞きやすかったりします。

そのような街の不動産屋ならではのネットワークを利用して、他にない商品を仕入れることができれば、それは加工することで売れます。例えば田んぼを分譲地にすることもできます。

まちの不動産屋たる理由は、規模をそこまで広くしすぎず地域に合わせたマーケットサイズで展開することで、利益が着実に出る勝負ができます。

派手な勝負はしない。着実に利益が出る勝負をする。

華美にブランディングをする必要もなく、最低限のオフィスで固定費を下げることで利益を出すという一点に集中できます。

そんなシンプルな点が一つ挙げられると思います。

ストック型のビジネスモデル

次にストック型のビジネスモデル。

不動産屋といえば、仲介手数料で稼ぐイメージがあるかもしれませんが、それはフローの収益です。

経営的に安定するのは家賃(駐車場)収入と管理手数料です。

今風にいえばサブスクです。

自社で物件を所有している場合は、その物件を賃貸して家賃収入を得ることができます。家賃は景気の影響を受けにくく、いきなり来月から入らないことも少ないです。

現に、コロナ下であっても、家賃収入で私のいる会社もなんとか生き残ることができました。

さらに、先ほども述べましたが、地主のコネクションがあるということは、土地や建物の管理を任される点もあります。

管理は、戸数を増えれば増やすほどストック収入が積み重なります。どの会社も管理を取りたい、と思うものですが中々街の不動産屋の牙城は崩せません。

加えて、自社にストックされている資産も取り崩すことができます。実際に、オーナーチェンジ物件として、自社でかしているマンションを1棟ごと売り出す場合もあります。

さまざまな打ち手があるのが、まちの不動産屋の面白い点です。

まとめ

以上、まちの不動産屋について解説しました。

今ある不動産屋も、最初の立ち上げはとても大変だったと思います。

しかし結果として、まちの不動産屋が長く続くのには、その歴史や地域からの信頼があるなあと思う今日この頃です。

経営を続ける中で、その規模に落ち着いた、という.見方もできるかもしれません。派手な部分が目立つ不動産業界ですが、堅実にコツコツされている方もたくさんいらっしゃいます。

地域から愛される街の不動産屋。

ファンマーケティングが上手な不動産屋は、今後も長く生き続けていく、学ぶべきものが多い環境です。

私も、まちの不動産屋で色々と新しいことに取り組んでいます。新しいまちの不動産屋のあり方を提案できるよう、日々頑張っていきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました!


>>さらに深ぼった内容はブログでも書いています。よければこちらも覗いてみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?