タカ派とハト派の分断を散文で（2022/4/15）

ツイッターの投稿をまとめたり修正したり加筆したりの散文形式のコラム

  岸田政権誕生とロシアのウクライナへの侵略戦争で、日本のタカ派とハト派の分断が加速している。世代間でもなく人種間でもないほぼ単一民族での思想信条の分断はどう帰結するのかしないのか、主観的に捉え客観的に眺めたい。

 右派とか左派とか保守とかリベラルの分断とかより、個人的には経済政策も含めたタカ派とハト派の分断の方が今はしっくりくる。

 日本株は世界景気敏感株だけあって有事戦時の今は特にFRBの影響力を受けやすい。例えばFRBのブレイナード副理事はハト派（金融緩和）として有名だが、昨今の米国でのインフレを踏まえたタカ派（金融引締め）的な発言をすると、日米金利差の影響やマネーの逆回転が加速する状況を鑑み日本株はより売られる状況になる。つまり円安による増収増益の好影響も懸念され、米国内の不況が日本経済に大きく影響するという事だ。つまりFRB次第の日本株、外国人投資家次第の日本株。

 タカ派とハト派の分断は合理性と感受性のせめぎ合い。

 個人的には経済はタカ派で軍事はハト派。理由は、今の日本が軍事大国目指すより、更なる経済大国を目指した方が合理的だと思うから。

 日本ではタカ派よりハト派的な経営者の方が尊敬されるし評価される。その経営者が戦略的にハト派を装っている場合もあるが、それはそれで商売人として評価出来る場合もある。

 ハト派の総理大臣の方がタカ派的な政策を通しやすい。なぜなら人柄が良いと思われ最後は悪いようにはしないと有権者が考えるから。だから日本のタカ派は拗ねて文句ばっか言ってないでハト派総理の聞く力に冷静向き合い、したたかに立ち回ればいい。

 岸田政権が何もしていないと見えるのはあなたがタカ派だから。ハト派の岸田政権とは思想信条が違いすぎるのでしょう。今後岸田政権が何かをしても何もしていないと感じるほどタカ派とハト派の分断は暫く続くでしょう。

 当たり前だけど、ウクライナに侵略したロシアに対してタカ派的な主張をしている日本の専門家に賛同してる一部の保守は、ロシアに対してハト派的な向き合い方をしてきた安倍政権のロシア外交には批判的だった専門家だと気付いているのかな。

 タカ派総理のハードランディングよりハト派総理のソフトランディング的な構造改革の方が世論のコンセンサスを得やすく、ゆっくりではあるが着実に一歩一歩ずつ前に進み一歩進んでも二歩下がる確率が低くなるのではないか少子高齢化日本の民主主義。

 少子高齢化の民主主義ではハト派総理の下で、ボトムアップ的に世論のコンセンサスと理解を得ながらソフトランディングで既得権をぶっ壊さないと、タカ派総理の時の様に結局は一歩進んで二歩下がるだけのシルバー民主主義を繰り返すだけ。ゆっくりではるが着実に一歩ずつ進み後退しない民主主義の方が、日本の閉塞感を確実に打破するのではない。

 トップダウン型のタカ派政治でも日本は変わらなかったんだからボトムアップ型のハト派政治では、暴論者や極論者の物言いは検討するとか言って受け流すしかないだろうな。

 岸田政権の支持率が50%以上ある事を不思議に思っている人は、インフルエンサーがよく言ってた考えの違う人を避けてきた結果、見たいものしか見ていない今のSNSポートフォリオフォローを見直した方がいい。単純にネットに多いタカ派と、リアルに多いハト派の分断が世論調査で可視化されているだけ。

 そりゃタカ派的思考の人達からしたらトップダウンで行動する菅政権は魅力的だし自分も日本の弱い経済構造という既得権をぶっ壊してくれそうな菅さんは最前線でこれからも頑張って欲しい。

 ただ、タカ派的なトップダウン政治で一歩進んで二歩下がるシルバー民主主義より、ハト派的なボトムアップ政治で一歩ずつ着実に前に進む少子高齢化成熟国の民主主義を目指したい。

 マスクやワクチン義務化そしてロックダウンなんか望んでいないのは、大きな政府を一番嫌ってるのはタカ派の小さな政府を望む日本の中途半端な新自由主義者ではなく、マスク着用ワクチン接種そして自粛という感染症有事に対して守りの同調圧力を掛け続け大きな政府を遠ざけている大衆だったりするのかも。

 日本のインテリヤンキー(高学歴のタカ派)は国内でツッパる事が仕事になってるけど、本場アメリカのヤンキー（アングロサクソン）相手にツッパって欲しいよね。

 英米に憧れ嫉妬してる日本のインテリヤンキー(高学歴のタカ派)の考えがあまり日本で浸透しないのは、本場アメリカのオレがオレがのゴリゴリヒップホップに憧れ真似してる日本のヤンキーヒップホップに似ていてオリジナリティーがない。それよりもこっちの方が沢山の人に届くのにな。

  以上です。

 既出のタカ派とハト派の価値観以外で、俺の考えるタカ派とは聞かない力、私の考えるハト派とは聞く力です。両方良い面悪い面があり、分断が加速している今、是々非々で、その両方と付き合っていくしかないですよね。