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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【4月12日㈬~4月18日㈫】

まだまだ先だと思っていた『セールス・ガールの考現学』の初日がヒタヒタと近づいてきてしまいました。17日は上映劇場の新宿シネマカリテをお借りして、女性限定試写会を開催。「今どき“女性限定”ってどうなの?」という話もあったのですが、今回の試写は映画の舞台となるアダルトグッズ・ショップ店にちなんで、“iroha”という女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドが協賛して下さっていたので、敢えて“女性限定”とさせて頂いた次第です(トップ画像が当日のトークの模様)。

“iroha”の公式サイトのイントロダクションをそのまま引用すると“寝る前にパックをするように。セルフケアのひとつとして、からだが求める「気持ちよさ」に応えることは、もっと大切にしてもいいこと。そんな思いからスタート”したブランドだそうで、ざっくり「アダルトグッズ・ショップにちなんで…」と書いてしまいましたが、展開している商品は、映画に登場するショップの棚に並んでいるようなあからさまな形のアイテムは一切なくて、パステルカラーだったり、カワイイ形状だったり、見た目では用途が分からないオシャレなものばかり。実際、実店舗も大丸梅田店や、阪急メンズ東京、横浜ビブレにあり、淫靡なムードとは無縁な感じです。

新宿シネマカリテのロビーで、こんなディスプレイを展開して下さってます!

上映後は、映画パーソナリティの奥浜レイラさんをMCに、“iroha”の広報担当の方、店舗で接客を担当されている方、お2人の女性に登壇頂いて映画のご感想をお伺いしつつ、興味深いお仕事の内容や、取り扱い商品の説明をして頂きました。ご来場下さった皆さん、楽しんで頂けたのではないかと思います。

『セールス・ガールの考現学』に関する話題をもう一つ。今日はランブリング・レコーズさんから、4月28日に発売される映画本編中に使用されている7曲を含む、シンガーソング・ライター マグノリアンの日本限定CD『ベスト・オブ・マグノリアン』の見本も届いたので、さっそく事務所でかけながらこれを書いています。いやぁ、最高じゃないですか!カフェとかでかかってたら、「これ?誰?」と惹きつけられること間違い無しです。このCDは、映画上映劇場でも販売予定ですが、amazon等のサイトからもお求めになれます。“マグノリアン”で検索すると映画『マグノリア』のサントラ(エイミー・マン!)が出てきちゃうので、“Best of Magnolian”とアルバムタイトルを入れたほうが良いかもしれません。

CD「ベスト・オブ・マグノリアン」。帯に『セールス・ガールの考現学』の公開情報も!

さて。先週の当通信で予告させて頂いていた6月開催の“某監督のレトロスペクティヴ”ですが、本日情報が解禁されました。題して“ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ リプリーズ”!『ラヴ・ストリームス』は弊社の権利が切れてからすでに6年以上が経過、他の5作品も2年以上が経過していましたが、この度権利の再取得が実現。全作品新たにDCP化しての上映となります(『ラヴ・ストリームス』は2Kレストア版DCPでの上映)。

『ラヴ~』以外の5作品は、カサヴェテスの長年の盟友で、多くの作品でプロデュースを手掛け、撮影も担当していたアル・ルーバン氏の会社フェイシズ・ディストリビューション(社名の由来は、もちろん『フェイシズ』!)が権利を保有していて、再上映に向けてそちらと交渉していたのですが、実は昨年8月にそのルーバン氏が亡くなってしまいました。2012年の一回目のレトロスペクティヴ以前からのお付き合いなのに、結局一度もお会いする機会が得られなかったのが残念です。なので今回の上映は、ルーバン氏の追悼上映でもあるので、新しく作成したメインビジュアルにも“in memory of Al Ruban”の文字を入れさせて頂いております。ご家族の方も、今回の日本での再上映をとても喜んで下さっています。

前回は黒基調でしたが、今回のビジュアルはヴィンテージ感を醸し出した白。

出来るならこの機会に他の作品も新たに付け加えて上映したいところだったのですが、フェイシズ・ディストリビューションが扱う5作品以外は、アメリカのメジャースタジオが権利を保有している作品がほとんど。キャノンフィルム(現在はMGMが権利を保有)の『ラヴ・ストリームス』を交渉の末、何とか短期間を条件に再度付け加えることが出来ましたが、他の
MGM作品やパラマウント作品、ソニーが保有する作品を加えることは出来ませんでした(『ハズバンズ』のみ、他社さんが上映権を取得しているそうです)。いつの日か、全作品を網羅した第3弾 “ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ コンプリート”を実現させたいものです。

既にご覧頂いている方には鮮やかな映像を再びスクリーンで、カサヴェテス未経験の方には、先ずはこの6作品でカサヴェテスに出会って頂ければ!

texte de Daisuke SHIMURA




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