ファストファッション店舗から学ぶ情報設計
今回のお話
最近何か買われましたか?
特に店舗に足を運んで購入していますか?
もっぱらオンライン購入勢ではありますが、最近よく店舗に訪れて商品であったり雰囲気や接客などから何か学べることはないかと思って訪れたりしています、
今回は店舗のUXについて考えていきましょう
店舗導線=情報設計
webサービスやアプリなどデジタルプロダクトに携わっていると必ず情報設計を考えることがあります。
どういった構成にして、ページ間の繋がりや機能をどういう位置に配置するのか。目立たせたい要素やコンテンツを置いたりなど。
それはリアル店舗も同じですよね。
自動ドアから入った先に見える景色は、ファーストビューそのものです。
手前におすすめ商品や値引き商品など置かれているのは、初来店者に向けたある種のLPのようです。
様々な目的や課題を持ったユーザーを適切に回遊させてカートに乗せていくのは、webサービス特有のものではありません。
リアル店舗からwebへ学べることもたくさんあるかと思います。
ここからは、ファストファッションの店舗について見ていきましょう。
①ユニクロ
店舗によって多少異なるとは思いますが、入り口付近にはチラシに掲載されている割引商品などおすすめ商品が待ち構えていることが多いです。
まるでAmazonのファーストビューですね。おすすめのタイムセールなどが良く表示されていたりしますが、まさにそれです。
レディース・メンズの注目商品が並び、キッズやUT、ファッション小物など多様なジャンルが置かれています。
ユニーク・クロージング・ウェアハウスという意味だけあって、倉庫のようにカテゴライズされた陳列棚に所狭しと商品が積まれています。
ベーシックなアイテムからユニクロUなど海外ブランドとのコラボ商品とお洒落なものもありますよね。
毎月新しい商品が出てきており、飽きさせないというのもいいところです。
知らぬものなしという王道店舗故に、情報設計という観点で見ても学べることは多いですね
入り口手前からアウター、ジャケット、シャツなどのインナー、パンツやジーンズ、そして下着と店舗を進んでいくごとにコーディネートを考えられる点が上手い導線だなと感じますね。
さすがLIFE WEARを掲げるだけありますね
②ZARA
ロードサイドやイオン、駅ナカなどに店舗を構えるユニクロとは異なり、百貨店近くの良い立地にあるのがZARAです。
都会のど真ん中に位置してファッション感度の高いユーザーが抑えめな価格でトレンドを追えるようになっています。
まず目につくのは店舗入り口のショーウィンドウです。
流行やおすすめ商品を意識したマネキンから推しのコーディネートを伺えます。
そして多くの店舗で、レディース、メンズ、TRF(娘のためのライン)、キッズとフロアが異なります。
これは、目的やターゲットが異なるものを同じフロアにさせないということでしょう。
そしてたどり着くと必ずど真ん中にトレンドを取り入れたコーディネートをしたマネキンがあり、そのまわりに商品があります。
また机の上にはベーシックな商品が陳列され、壁側の棚にもトレンドの商品があります。
基本的にスタイルを売っていくというのがZARAの方針なため、トレンドを知りつつ、マネキン、壁側、机とトレンドからベーシックまで回遊させるようにしています。
ユニクロよりも新着点数の回転数が多く、毎週何かしら新しいものがあるため、再訪を促すものとなっています。
ユニクロほど安くないものの、新規商品が回転早く入ってくるため何度も訪れて、無くなるかもしれないと思わせるのはWEBでも活かせますね。
③H&M
出店地はZARAと同じような展開に見えます。
価格帯はユニクロとほぼ同等だったりします。
H&Mの面白いところは、入ってすぐお勧めの商品があります。ベーシックなものが多めです。
ZARA同様にスタイルを売りつつもユニクロのような価格帯で、いささかハイブリッド感あふれています。
新着商品の周りには少しシーズンを過ぎた商品のセール品があり、新着商品、セール品と回遊させるような仕組みになっています。
確かに、新着商品を見て気に入ったものがあれど中々全身揃えると高くなったりするため、周りのセール品からパンツやちょっとしたアウターを合わせることでトータルコーディネートを組むことができますね。
また安いため手にとってしまいがちです。
このように、新着商品+セール品でコーディネートを意識させるところが上手い施策ですね。
レコメンドとして上手い仕組みです。
zozoなんかで手に取った商品に合うセール商品を数点レコメンドする機能なんてあればかなりカートに入れる点数が伸びそうだなと思ったり。
最後に
服を見るのも楽しいですが、店舗の導線や商品の配置など見るのも学や気づきがあり楽しいです。
特にZARAやH&Mは数ヶ月行かないと配置や導線が変わっていることもあったり、店舗によってすごく異なるため楽しいです。
セレクトショップやブランドなどは中々入りにくいかもしれませんが、ファストファッションであれば入りやすく回遊できるため、考え事をしながら遊ぶことができます。
webサービスの情報設計に悩むことがあったらリアル店舗を訪れてみると意外と解決策があったりするかもですね。
衝動買いしそうになったら一旦店を出てワードローブと財布と相談してクールダウンさせるのがいい買い物の仕方かなと最近感じています。
それでは、また。