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僕の友人は天才かもしれない(上流からまさかの…編)

「へるつ!ちょっとストップ!!」
僕の先を自転車で進む友人が声を張り上げた。
高校生の僕は友人と自転車で図書館に向かう途中だった。


「なんだよいきなり」
田舎とはいえ、まだ朝も早い。
早朝から大声を出して近所の人に怒られたらたまったもんじゃない。

「そこの川ですごいもん見つけた!」
すごいものなんてあるわけない。
いくら田舎の汚い川とはいえ河童やぬっぺふほふなんていてたまるものか。

大声で僕を呼ぶ友人。
呆れ果てながら何が見つかったのかと問いかけることにした。
「何が流れてきたの?」


「川にIPad流れてる!!!!」
ダメだ。僕の友人はここまでアホだったのか。
もう少しまともな思考で生きている人間だと思っていた。
ただでさえ田舎の川。何かゴミだの物だのが流れてくるのは珍しい事じゃない。
だがIPadだけは流れてくるわけがない!!!



「そんなわけないだろ」
「ホントなんだって木目柄のIPad流れてる!」
…一度Apple本社に呼び出されて怒られたらいい。
現在木目柄だのヒョウ柄だの柄付きのIPadは存在しない。ケースならまだしもそのものが柄付きであまつさえ川を流れてくるなんてありえないのだ。
そんなことが起きれば天国のスティーブ・ジョブスも大慌てだ。


「よく見ろよ!!ほら!!あそこ!!!!」
彼が指さした先から流れてくるもの。
指さす先によーく目を凝らした。
もうこれ以上ないくらいに凝らした。
だって僕も内心期待していたから。
川でiPadに出会えるなんて。
しかし、そこに見えたものは…






ふざけんなよォ!!!!!
何がiPadだよォ!!!!
オメー普段どんな肉食って生きてんだよォ!!


もうキレた。キレにキレ散らかした。
だってiPadって聞いてたのに生肉トレーだったから。

そして猛烈に笑った。
ありえないくらい笑った。
だってiPadじゃなかったから。


iPadだと思い込み生肉トレーに興奮し、僕を呼びつけ、怒り、大爆笑された僕の友人は腹を抱えて笑い転げる僕を見ながら最後にこう言った。


「…そんな時もあるよな!!」


ねぇよ笑

以上、「僕の友人が天才かもしれない話」
でした!

好評ならまた書きます笑
ではまた!!!!

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