「英雄伝説 碧の軌跡」クリアレビュー
はじめに
正義とは何か?
一見すると、哲学者が喜びそうなこのような事が本作のテーマであると感じた。
「英雄伝説 碧の軌跡改」をクリアした。クリアタイムは94時間ほどであった。ここでレビューをしたいと思う。
「碧の軌跡改」は日本ファルコムが開発した「碧の軌跡」に倍速モードなどを加えて、2020年5月28日に発売したソフトである。
軌跡シリーズは、2000年代に展開を開始したゲームである。本作は、零の軌跡の続編である。零の軌跡や碧の軌跡の他にも、閃の軌跡や空の軌跡がある。筆者は、閃の軌跡Ⅰで軌跡シリーズ初プレイであり、閃の軌跡Ⅱをクリアし、軌跡シリーズの”クロスベル編”である零の軌跡をクリアしている。以下に、筆者のYouTubeLiveのリストを記しておく。
以下、閃の軌跡Ⅰ、閃の軌跡Ⅱ、零の軌跡、本作のネタバレを含むので留意してほしい。
レビュー
舞台は、前作の「零の軌跡」と同様に、クロスベルが中心となっている。高年齢のため市長を引退したマクダエル氏がクロスベル市議会議長に就任し、当選したディーターが市長になるところから始まる。特務支援課は、ランディー、ティオが少しの間不在になるため、警備隊のノエルとテスタメンツのワジがサポートで加入するところから始まる。やがて、ディーター市長の発案で開かれることになった西ゼムリア通称会議をきっかけにいろいろな物語が動き出していくような構成となっている。
グラフィックに関しては、零の軌跡と同様にオリジナル版のPSPのグラフィックになる。昨今のリアルなグラフィックと比べると、物足りなさを感じた。
キャラクターに関しては、ストーリー展開として、ランディーと赤い星座の話をずっと見せていたという印象があり、キャラクターの魅力を引き出せていたかと問われると疑問である。ゆえに、零の軌跡よりも1点減点した。
ストーリーに関しては、ディーターが大統領に就任し、名実ともにのし上がっていき、警備隊をアリオスとともに国防軍に変えたのは良いものの、闇がだんだん見え始め・・・という流れは面白かった。さらに、ロイドたちのストーリーがキーアによって一度現実改変され、2周目となっているのは全然気づかなかった。零の軌跡でやってきたことが「そういうことだったのか」という衝撃を受けた。余談だが、このストーリー展開はFF7リメイクの噂とも共通する。
私が既プレイである閃の軌跡Ⅰ・Ⅱと零・碧の軌跡と比較してみる。感情移入がしやすいのが閃の軌跡Ⅰ・Ⅱである。これは、零の軌跡レビューと矛盾している。人数が多い分「お気に入りのキャラクター」を見つけやすいのが閃の軌跡Ⅰ・Ⅱである。対して、零・碧の軌跡は、「政治の腐敗があり、教団事件もあり、イアンが操っていて、アリオスが裏切って、ノエルにも葛藤があって・・・・」というようにストーリーをうまく動かすことが出来ている。両者には、このような違いがあると感じた。
世界観に関しては、零の軌跡と同じく現実世界にありそうな事件や現象とのマッチングが良い。今回であれば、ディーターの怪しさがそれに該当するだろう。同じく、ディーター大統領が閃の軌跡Ⅱ終盤のオズボーン宰相と印象が重なり合うのも良かった点である。また、零・碧の軌跡は、閃の軌跡Ⅰ・Ⅱと時間軸が一致するが、零・碧の軌跡のほうが展開が早かったという印象である。
サウンドに関しては、良かったのだが、その”良い”ということにちょっと慣れてしまった感じが否めない。
バトルやその他の操作性に関しては、バトルの時、コマンド選択画面とキャラクターの状態異常のアイコンが重なってしまうことがあるがゆえに、わかりにくくなってしまうということがあった。カメラワークについてもわかりづらい部分があった。
得点
部分点:各10点満点
・グラフィック5:点
・キャラクター:7点
・ストーリー:9.3点
・世界観:9点
・サウンド:6点
・バトルやその他の操作性:7点
総合点(100点満点):86点
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