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自慢していい?

昨日の続き。
テレビ番組に出演する準備をしているという話。

・のど自慢

決して歌がうまいわけではないので、自分から出場選考に出るつもりはさらさらない。ただ、万が一NHKから出てくれとリクエストを受けた場合のことも考えておかねばならない。準備をしておくに越したことはない。

のど自慢そのものは、時間が合えばよく見ている番組だ。なので傾向と対策はそれなりにイメージしている。のど自慢の流れはこうだ。
アナウンサーによる紹介→〇番「曲のタイトル」→イントロ→歌→途中で鐘が鳴り判定

長年見た経験から、おそらくこのイントロから歌の流れは基本的に短縮されない。ほぼ間違いなく原曲通りに演奏される。これは言い換えれば、AメロBメロがあまりにも長い場合、サビまで歌えずに鐘が鳴ることがあるということである。実際に、サビまでたどり着けない出場者がたびたびおり、「なぜその曲を選んだの?」という疑問を持つことがある。サビが歌いたくて選んだのではないのか、と少し悲しい思いになる。

私は歌がうまくないので、Aメロからサビまで歌うことは正直避けたい。歌えば歌うほど、翌日からのあだ名が「鐘2つ」となることは間違いない。であれば、私が満点をとる方法は、これしかない。

ここまで書けば、聡明な皆様ならよくおわかりであろう。そう、私の作戦は以下の通りである。

イントロがやたらめったら長い曲をチョイスして、冒頭のワンフレーズに魂を込めて歌う

である。

軽く調べてみると、イントロの長い曲は色々あるようだ。

紅/X JAPAN

LOVE PHANTOM/B'z

恐竜戦隊ジュウレンジャーオープニングテーマ

Re:Re:/Asian Kung-Fu Generation


最も長いイントロがアジカンだったので、これに決めた。

「〇番、Re:Re!」と叫んだあと、演奏部隊がイントロを演奏し始める(読み方もよくわからないので、とりあえずレレとしておこう)。軽快に鳴り響くギター、ドラム。それをひたすら舞台上で聴く私。何もしない。直立不動。ただ一点、虚空を見つめながら待つ。待つ。待つ。
止まらない演奏。動かない私。ざわつく客席。目が泳ぎ出す本日のゲストの坂本冬美。慌てた表情のもう一人のゲスト、大江裕。動じない私。待つ。待つ。待つ。
いよいよ空気が割れるほど不穏なムードになったその時、ついに発声。「君を」1秒で鳴る鐘。採点不可能を示す鐘1つ。必死にフォローするアナウンサー。白目剥いて倒れる坂本冬美。パニックで服を脱いで発狂し、舞台を駆け回る大江裕。
前代未聞。地獄の放送事故。一切のどを自慢せずにTwitterのトレンド1位獲得。YouTubeに無断転載されまくり。そして伝説へ…。

オファー、お待ちしております。

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