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好きなもので一緒に盛り上がれる関係がどんなに尊いものかと涙が浮かぶ夜。
世の中ワールドカップで盛り上がっているが、正直私はサッカーに疎い。
でもこんなふうに国中が盛り上がっている雰囲気の中で生活するのは嫌いじゃないので、世界規模の祭りなどがいつもあると、とてもいいなぁなんて思う。
大多数の人たちが同じことで盛り上がることができる空間。
いつもまったく違う生活をしているような人でも、年齢や性別、国が違っても、どんな人間であっても「それが好き」という共通項があることで繋がりあえることがある。
生きていればそんな素敵なチャンスがあるのだな。
だったら「自分の好きなものは何か」。
これくらいはいつでも伝えられるようにしておきたいものである。
しかし、実際に「お好きなことは何ですか?」「趣味はなんですか?」なんて人に聞かれたら、なんだかんだ気にしてしまって深く話せないことがほとんどだ。
なぜかというと、自分の好きなことを平気でディスる人も中にはいるからだ。
その場では「いやいや、いいよぉ〜?」なんて言いながらも若干傷つくし、「(あ、この人にはこの話は禁だな)」などと、すぐさま相手をブラックリストに入れてしまう。
しかも私の好きなものの多くは、たいてい少数派のものや若干のクセのあるものなどで、言ってもキョトンとされたりする場合も多い。
それでも私の好きなものは間違いなく、聞いてきたのなら、できれば最後まで責任持って人を傷つけないリアクションをしてほしいものである。
だから基本的に趣味などを聞かれた場合は、自分の好きなことの中で最も無難であると思われるものの大枠のみを話したりする(例:音楽鑑賞)。
もしかしたら過去には「正直に全部話したらめちゃくちゃ仲良くなるチャンスだったのに!」みたいなこともあったかもしれないが、傷つくのが怖いという気持ちを優先して、言葉少なに語ることしかしてこなかったので仕方がないと思う。
でもいつか。
もしも話を聞いて上手に受け止めるプロのような誰かが現れてくれたら、心の防波堤をぶっ壊して、連日徹夜しながらでもめちゃめちゃ聞いてほしい。
「好きなものの話を思いっきりしてみたい」。
それくらい心を許せる友達ができればいいと心底思う。
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