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20030502 豆本館

 現代豆本館に行って来た$${^{*1}}$$。豆本館とは開業医であった故小笠原淳氏が収集した世界の豆本を展示する博物館である。

 現代豆本館は静岡県藤枝市、旧国道一号線の緑町十字路交差点角$${^{*2}}$$にある。世界最小縦横1.4ミリの聖書をはじめ、大小3000冊以上$${^{*3}}$$の豆本が展示されているという。

 幹線道路の交差点の角にあるから直ぐに判ると思っていた。しかしその交差点の角に見つけたのは問い合わせ先とされている喫茶店「麦」の看板だった。博物館らしき建物が辺りに見あたらない。と思ったら喫茶店の中$${^{*4}}$$にあった。

 豆本の博物館らしく、その規模も「豆」であった。喫茶店の一室が豆本館$${^{*5}}$$になっていた。広さは三畳ぐらいである。入場料は50円$${^{*6}}$$。入り口にふくろうの形をした貯金箱が置いてあり、そこに50円を入れるようになっている。貯金箱を手にとって振ってみると先程自分が入れた50円玉しか入っていない様子だった。

 館内はこんな感じ$${^{*7}}$$で少し薄暗かった。世界最小の聖書$${^{*8}}$$がちゃんと展示されていた。その解説のために新聞の記事の切り抜き$${^{*9}}$$が置いてあった。その記事$${^{*10}}$$を読むと凸版印刷$${^{*11}}$$が、当時の技術の粋を集めて作った、と書いてあった。

 豆本は全てガラス展示箱の中に入れられていた$${^{*12}}$$。手に取ることが出来なかったので少々欲求不満が残ってしまった。博物館なので仕方がないが、本の中身が見られないのは惜しい。

 ガラスの中に展示されている本の中には、立てかけてあったのが倒れてしまって長年そのままになっている状態$${^{*13}}$$の物もあった。喫茶店の店番の方に聞いてみると長年豆本館の収蔵品$${^{*14}}$$の内容は変わっていない、と言うことである。平成10年10月17日~11月30日に近くの藤枝市郷土博物館$${^{*15}}$$で「豆本展」が開催されて以来、殆どそのままらしい。

 しかも「豆本展」開催後しばらくして、喫茶店に展示してある物以外の多くの豆本を保管していた所が火事になり、かなり貴重な豆本が焼失してしまったらしい。そう言った経緯があって「豆本館」は長年放置状態にあるのかもしれない。

*1 20030104 豆本
*2 静岡県藤枝市立花1丁目付近
*3 あづま252本の紹介 《豆本への招待》岩越豆本(がんえつまめほん)とみちのく豆本を中心に
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*6 《中部》博物館 資料館 現代豆本館 問い合わせ先 麦(毎金曜休) TEL(054)643-3273
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*11 TOPPAN PRINTING
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*14 ■第4回:「豆本の世界とマイクロ技術」(前編)
*15 藤枝市郷土博物館

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