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20060709 帰らなかったイシガメ

 行方不明になっていた亀$${^{*1}}$$が見つかった。否、見つかったらしい。確認はしていない。誰かが片付けた。数百m離れた場所で野垂れ死んでいたらしい。そこで上の娘の友達とその母親とが大きな亀の死体を見かけたという。おそらく家の亀だろう。見ればすぐ判る。甲羅の傷などははっきり憶えている。

 家から近くの狭い緑地公園を通って歩いていったのか。逃げてから大体三週間ぐらい経っている。飢え死にする期間でもない。水が飲めなかったのが原因か。しかし雨はいくらでも降っている。50日間行方不明$${^{*2}}$$でも全く問題はなかった。前回は逃げ出した後、誰かが保護をしていて、また逃げた結果だったのだろうか。今回は犬や子供にいたずらされて死んだのだろうか。

 緑地公園は公園の真ん中に散歩道が一本あるだけで、あとは竹や樹木が生えているだけである。土が十分あるので産卵が可能である。もしかしたらそこで卵を産んでいるかも知れない。しかし卵が孵っても池や川は近くにはない。子亀達も親が目と同じ運命を辿ってしまう。

 野垂れ死んでいることを聞いた後、私が「逃げ出さなければ、死ぬこともなかったのに。自業自得だな」とつぶやいたら、妻が「父さんが捕まえなかったら死ななかったわね」と言った。確かにそうである。件の亀は私が捕まえたのではない。去年、亀好きの御夫人のご子息が捕まえた$${^{*3}}$$のを貰ったのである。直ぐに逃がすことも考えていたが、繁殖させることができるかも知れないと思って飼っていた。可哀想なことをした。本当にかわいそうなことをした。

*1 20060619 亀の脱走(8)
*2 20020607 イシガメが帰ってきた
*3 20050621 イシガメ(4)

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