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20040711 空の青(4)

 空はなぜ青いか$${^{*1}}$$の続き。光をパチンコ玉にたとえると考えやすい。青い光は赤い光よりも玉の大きさが大きいので空気の中で散らばりやすい。青い光が空気の中でより散らばれば、青い光が目に入ってくる機会が多くなるので空は青く見える。

 玉の大きさは光の波長に依る。波長が短いと玉は大きく、波長が長ければ玉は小さいと考える。しかしどれくらいの大きさか、ということは言えない。あくまでも色々な波長の光との間だけの比較である。太陽からの光が空気中で散らばるということは、空気の分子から見ると青い光は玉が大きく赤い光は玉が小さいということに他ならない。

 空気の分子$${^{*2}}$$は窒素の分子や酸素の分子などで構成されている。これらの分子はばらばら空中に浮いている。光の玉と分子とがそれぞれ互いに作用しあうと考えられるだろう。空気の分子は原子核と電子$${^{*3}}$$とで構成されている。光は電磁波の一種である。電磁波は電気の波と磁気の波とが垂直に組合わさっている$${^{*4}}$$と考えられている。一方、電子は電気を持っている。どちらも電気が関係しているので出会えば何らかの影響が出るはず$${^{*5}}$$である。

 波長が短いということは山と山、谷と谷との間隔が狭いということだから振動数が高いということである。振動数が高いということは頻繁に状態が変わっているということなので影響を受けやすい$${^{*6}}$$し、与えやすい。その結果波長の短い、振動数の高い青い光は空気の分子によって散らばりやすくなる。つまり光の玉が大きいことになる。

 散らばりの度合いは光の波長の4乗に反比例して強くなる$${^{*7}}$$。赤い光よりも青い光の方が10倍程度散らばりやすい。だから日中の空は青く見えるのである。

*1 20040710 空の青(3)
*2 ツッチージュクールオフィシャルホームページ[愛知県豊橋市発信!] 理科室です。 空気ってなに?
*3 ミクロの世界
*4 Quantum mechanics of light (Japanese) 3-4: 光の量子力学
*5 Rayleigh Scattering -- from Eric Weisstein's World of Physics
*6 Advanced Classical Electromagnetism Radiation and scattering Rayleigh scattering
*7 Blue Sky and Rayleigh Scattering

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