20011030 冬用扇風機
新聞の折り込み広告$${^{*1}}$$にまた面白いものがあった。冬にも使える「扇風機$${^{*2}}$$」である。冬用うちわ$${^{*3}}$$みたいなものかと思ったが、もっと鈍クサイものである。
扇風機で部屋の空気をかき混ぜて暖房効率を高めよう$${^{*4}}$$、というものではない。夏は普通の扇風機$${^{*5}}$$だが、冬はセラミック遠赤外線ヒーターになるという。
季節が変わる毎に手入れをして保管するのが面倒なヒーターと扇風機とが一体化したので、いちいち片付けたり出したりする煩わしさから解放されるという謳い文句である。この商品の外観は一般の扇風機である。ヒーターとして使うためには扇風機の羽根を取り外し電熱器を取り付け、後ろの網の部分に反射板を取り付けなければならない。夏には電熱器と反射板の保管、冬には扇風機の羽根の保管が必要なので、全く「煩わしさ」から解放されていない。
更に反射板には「衛星放送用のパラボラアンテナ$${^{*6}}$$」の技術が応用されている書いてある。確かに放物面は衛星放送用のアンテナで使われているが、それは衛星放送技術で独自に培われた技術ではない。凹面鏡の技術であってこんなのは太古の昔からある$${^{*7}}$$技術である。
この商品は「特許取得」しているらしい。特許があるからと言っても、そんなことは購買者にとって何の利益もない。特許が取れたからその商品の性能が素晴らしいという保証は全くない。 広告に「特許取得」と書く理由は一体なんだろうか。
*1 20010530 ELGINの時計
*2 20011029 「機」「器」「儀」
*3 20000721 冬用うちわ
*4 VORNADO
*5 扇風機その他 | 生産終了商品一覧 | 扇風機/天井扇(シーリングファン) | Panasonic
*6 Welcome to MASPRO's Website
*7 Archimedes
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?