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20040908 狂う腕時計

 数ヶ月前に買った自動巻の腕時計$${^{*1}}$$をずっと嵌めている。腕時計をその日によって替える習慣が身に付いていないので一度嵌めるととはめっぱなしになってしまう。風呂に入る時も寝る時も嵌めっぱなしになる。

 この腕時計は一日一分程度進む。針が一日に「一分」分しか動かないと言う意味ではない。時計が指し示す時刻が一日経つと狂って一分程度進んだ時刻を示してしまうという意味である。
 肌身離さず着けているから腕時計の温度は大体体温と同じになっている。温度が一定であれば「てんぷ$${^{*2}}$$」と呼ばれる腕時計用の回転振り子に取り付けられているヒゲぜんまい$${^{*3}}$$の寸法が熱膨張によって変わらないので余り狂わないはずである。一日に必ず一分進むと言うことは精度はほどほどとも考えられる。時計屋で調整してもらえば殆ど狂わなくなるかも知れない。

 昔は一日に一分も狂う時計など使い物にはならないと思っていた。精度は高ければ高いほどいいと思っていたが、今はそれ程気にならなくなった。一日に一時間も狂ってしまうのは駄目だが、数分の狂いなら生活に支障は出ない。指し示す時刻が遅れるのは困る。進むのであれば問題は殆どない。

 何故そう思うようになったか。一日数分狂うのであれば、一日一回、正確な時刻に合わせることになる。十年以上前であれば、正確に時刻を合わせるにはテレビジョンの時刻表示や電話の時報$${^{*4}}$$を使った。この方法だと決まった時刻に時計を合わせる習慣があればいいが、気が付いた時に時計を合わせるのは面倒である。従って殆ど狂わない時計がいいと言うことになる。

 今は正確な時刻を知るのに全く手間が掛からなくなった。家には電波時計$${^{*5}}$$がある。電波時計$${^{*6}}$$は日本標準時グループ$${^{*7}}$$が発信している電波を受信して自分で勝手に時刻を調整する機能を持つ。だから常に正確な時刻が表示されている。更にパソコンにはインターネットを通じて自分のパソコンの時計を標準時に合わせる仕組み$${^{*8}}$$が入っている。これによってパソコンにも常に正確な時刻が表示$${^{*9}}$$されている。

 こういった環境によって思い付いた時にいつでも腕時計の時刻を合わせることができるようになっている。だから腕時計の数分の狂いが許容できるようになった。とは言え、もう少し正確な方がいい。

*1 20040618 新しい腕時計
*2 時計の心臓部 <テンプ>
*3 [ELGIN] What Is A Watch?
*4 NTT東日本:from NTT
*5 20020410 狂う電波時計
*6 電波時計について
*7 Japan Standard Time Group
*8 about NTP
*9 タイムサーバを利用した時刻合わせ

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