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20001215 図柄の暗号

 先日書いた三越の商標の秘密に関して$${^{*1}}$$。目出たい数字、祝いの数字としての七五三と書いたが、別の見方を考えた。

 「みつ」は三、「こ」は五、「し」は七(しち)ではないだろうか。跳ねのかすれの位置関係からしても上から「三」「五」「七」になっている。もともとかすれの本数には必然性がないから「七」「五」「三」でもよさそうだが、そうはなっていない。

 こういう暗号というか判じ物というか$${^{*2}}$$、このような物は制作者の遊び心が感じられて非常に楽しい。本当は遊びではなく商標の偽造防止や生産者だけに判るようにしてある判別マークなのであるが、それをどのように入れ込むかは制作者のセンスに依ってくる。

 キリンビールの麒麟マークに潜む「キリン」という文字$${^{*3}}$$は結構有名である。また戦前の紙幣でも偽造防止のために絵柄の中に片仮名が数個入っているものがあった。現在の紙幣はマイクロ文字$${^{*4}}$$がふんだんに使われている。日本たばこは専売公社時代に「専」の字の草書体をデザイン化したマークを長く使っていた。このマークにはタバコの生産工場を判別する暗号が入っていた。

*1  20001212 三越と七五三
*2 20000206 機械の暗号
*3 ラベルに隠し文字があるって本当?
*4 20000403 クレジットカードのマイクロ文字

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