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20050408 長蛇の列と株

 長蛇の列の最後尾に並ぶのは結構苦痛である。そういうのが好きだとという人の気が知れない。そんな人は、長蛇の列が出来るのだから先頭にはきっと凄いことが待ち受けているのだろうとわくわくするのが楽しいのかも知れない。私はそういう楽しみ方は好きではない。並ぶ時間があったらもっと他に面白いことがないか探していたい。ただ単に並ぶという受動的な行動は詰まらない。

 どうしても並ばなければならない事情$${^{*1}}$$があったとする。長蛇の列の最後尾に付いた後、自分の後ろには誰も付いていない。二時間ほど経過してあと数人で自分の番だと思っていたところへ自分の後ろに人が並び出す。自分は二時間掛けてようやく自分の番に辿り着いたが、先程自分の後ろに並んだ人はすぐに番が回ってくる。この時ぐらい自分の運のなさを感じることはないだろう。それと同時に謂われなき不公平を感じ、更に自分の後ろに並んだ人に対して憤りをも感じてしまうかもしれない。こう考えてしまうのはバカ$${^{*2}}$$の証拠なので気を付けた方がいい。

 逆に数人しか並んでない列に自分が並びだした途端、瞬く間に自分の後ろには長蛇の列が出来上がってしまったとする。この時は、自分は運が良いと考えてしまう。自分の後ろに人が並んだところで自分の順番がどうなるわけでもないから全く得はない。これも一種のバカの考えである。慎んだ方がいい。

 こういったことを「バカ」の一言でで片付けられないことがある。株式$${^{*3}}$$だ。株で儲けるためには、まさにこの長蛇の列のどこにいるかが重要である。

 株価を列の長さと考える。人気があれば列は長くなるのと同様に、その企業に人気があればその株を買いたい人が増えるので株の値段が上昇する。

 長蛇の列ができているのでそれにつられて並ぶ。株を買う。自分が並んだあとは誰も並ばなくなる。株を買ったらその値段で買いたい人がいなくなる。列がどんどん短くなる。株価はどんどん下がる一方である。

 逆に数人しか並んでいないけど並んでみた。人気がないけどその株を買ってみた。自分が買った後、売り場に長蛇の列ができている。自分の買った株がどんどん値上がりしていく。

 列が長くなるか、長さが変わらないか、短くなるかの三通りしかない。そのうち損をするのは「列が短くなる時」しかない。にもかかわらず損ばかりしているのは一体どういうこと$${^{*4}}$$なのだろう。

*1 20050323 ディズニー嫌い
*2 20031018 バカについて
*3 Yahoo!ファイナンス
*4 20030524 株

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