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20060911 ネーモン氏との話

 久しぶりに砲台研究の大家であるネーモン氏$${^{*1}}$$と直接会って話をした。電子メールでやり取りはしている。会うのは三年ぶり$${^{*2}}$$である。氏と会う時は大抵、遺構探訪$${^{*3}}$$する時だが、今回は食事をしながら近況や次回の合同調査について話しをして別れた。

 この時、神奈川県の大磯町$${^{*4}}$$にある「千畳敷山防空砲台$${^{*5}}$$」跡の話題が出た。戦時中、ここには本土防衛のための高射砲$${^{*6}}$$が設置されていた。そしてその砲台陣地の周りには機関銃を据え付けるコンクリート製の台$${^{*7}}$$が数十個あった。コンクリート台の大きさは直径60cm程度で、円周付近左右には機関銃を固定したと思われる鎖が埋め込んである$${^{*8}}$$。

 最近、このコンクリート製の台は、砲台とは全く関係のない構築物と言うことが判ってきたらしい。機関銃の台としてはあまりにも数が多すぎること、台が設置された場所が不規則であること、他の砲台でこの様に機関銃の台を配置するという例が全くないこと、旧軍部の砲台設置要領$${^{*9}}$$にもこの様な構造の陣地の記載が見当たらないことなどを勘案すると機関銃の台であり得ないという結論に達したようだ。

 それではこのコンクリート製の構築物は何なのか。周りに張っている太い木の根の様子からすると$${^{*10}}$$設置してから数十年は経過しているように思われる。機関銃の台ではないとすると何なのか。この場所に公園$${^{*11}}$$を造る時に仮に設けたものなのか。

 機関銃の台でないことを証明するには、それが何であるかをはっきりさせなければならない。それが判るまでは完全には否定できないのである。調べる余地はまだまだ残っている。

 こういう所が遺構探訪の醍醐味でもあると互いに納得して話を終えた。

*1 20050702 エレクトロン焼夷弾
*2 20030928 遺構探訪(5)
*3 遺構探訪
*4 湘南平旧展望台
*5 千畳敷山(湘南平)防空砲台
*6 fig3517_02.png
*7 高麗山砲台跡03
*8 高麗山砲台跡05
*9 houdaizumen.gif
*10 高麗山砲台跡06
*11 平塚市/高麗山公園

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