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眠らぬ街と寝られない私

 次の日は予定がある。そんな時に限って頭の中がぐるぐるして色んなことを考えてしまったり、それが消えたりする。将来のこと、現状のことなどがまるで海岸のさざなみのように行き来する。

 眠れなくなった。初めて経験したのは高校1年生の時に留学をしていた時。当時の私は校長を含む周りの先生に期待されていた。だからこそその期待に応えるために優秀な成績を日本に持ち帰らなければと力んでいた。私が留学していたカナダの高校の成績はその日その日で変わる。というかモニタリングできる。日本の成績のようにある特定の日に開示されて「あー、こんな感じの成績なのかぁ」というわけではない。Assinment score×weight÷number of assinment=Final scoreが算出される仕組みでマイページ上にグラフが出される。その現在の得点やグラフを見て一喜一憂してSを取るためには…と計算をしていた。
 よしんば、優秀な成績を持ち帰っても特に良いことは無かったと思ってるし、大学の成績も世間から見れば優秀な部類の成績を収めていたが、卒業したら何も役に立たないと思っている。私が所属していた大学は(単位を取り揃えて7月以降行かなくなったから過去形表記)経済や経営など幅広く学べる。その中で経営学を中心として学んできていたが、正直この学部時代に得た知識が役に立つかと言うと定かではではない。おそらくほぼ使わないだろう。それならば友人を作って遊んでいる方が効率的に良かったかもしれないなと考えたりする。それに学部時代の勉強で全てを知ったという傲慢な気持ちになる気もない。そのことをバイト先の先輩方と議論した際に専門性を深める大学院でさえも全てを知ったとは言い難いと大学院に所属していたり卒業したバイト先の先輩方が言っているわけだ。だからこそ内定式を終えて本格的に社会人になるカウントダウンが始まった中で自身は本当にこの会社で活躍できるのか、社会に取り残されず生存できるかを不安に思っている。幸か不幸か私の時代はまだメンバーシップ型採用方式(一括採用)とジョブ型雇用の間にいるので研修などはしっかりしているから専門性がなくても会社で学んで自分でやればある程度は活躍できるだろうだが、早く成果を上げたいと功を焦るばかり非常にもどかしい思いをしている。

 さて、話を戻すが高校留学帰国後はそれがなくなった代わりに他の悩みの種が尽きなくて寝られなかったことがあった。ここ最近は公私共に悩みがあって寝られなかったり寝つきが浅かったりしている。

 寝られない時は高校時代の時は副作用で眠気がでるアレルギーの薬を服用して寝た。今はそのような薬は手持ちにないためドリエルとかの方が効果あるのかな?と思ったりするが、過去に知り合いの薬剤師に聞いた時には大して効果はないとの事。それならちゃんと病院に行ってそれ相応の薬をもらった方が方が良いと勧められたが、薬というのは体に良い働きをもたらすことがあるし、時には体に毒であるという事を中学時代に医者を目指していた子が卒業論文のプレゼンで話していた事を未だに覚えている。アルバイト先でも薬を取り扱う関係上その危険性についても充分に承知しているので中々医療機関に行く気が起きない。きちんと運動(仕事)をしても眠くならないから非常に厄介だ。そんな時は頭がぐるぐるしていても無理やり目を閉じるようにしている。目を開けている状態と閉じている状態だと閉じている状態の方が幾分マシだ。

 朝5時過ぎになると空の色が変わってくる。これから秋も深まり冬へと時が流れていく。そうする空の色が変わる時間も遅くなる。
 空の色が変わる僅かな時間をマジックアワーというらしい。日の出及び日没の数十分間だけ見られる景色のことだそうだ。福岡へ向かう船で見たものは果たしてマジックアワーであったのかは定かではない。今後長い人生の中で見る機会があるだろうからこれがマジックアワーか!と思える景色を大切な人と見てみたい。

 さて、良い加減起きないとバイトに遅れてしまう。そう思いながら洗面所に向かうと案の定睡眠不足で目にクマができている。自覚は無いが私はかなり色白の部類で痩せ型なので今にも死にそうな感じの人になっている。大学3年次の春に初めて友人宅で二日酔いになった顔と変わらないなと他人ながら思ってしまった。流石にバイト先の人に心配されるだろうからBBクリームを取り出してうまい具合に隠す。あと、バイト先の横のコンビニでボトルコーヒー買わないとな。ブラックにするか。コーヒーは1日1本まで。昔はエナドリ片手に大学生活頑張っていて、周りの人からパソコンとエナドリ持って意識高い系大学生を超えて瀕死の限界大学生と揶揄されていたが、エナドリは体に良くないとある人に怒られてしまって愛想尽かされてからキッパリと飲むのをやめた。と言っても睡眠不足で倒れたりでもしたら人に迷惑かけるからそれだけは回避せなければ。

 先日のニュースで日本が海外諸国と比べて睡眠時間が短いと報道されていた。確かにそうなのかもしれない。でも、それはみんな不安で寝られなくてその心配ことや恐怖と戦っているからだろう。そんな人たちに1人で頑張っている尊敬の念とそこまで無理しないで誰かに相談すれば少しは楽になるかもしれない。ただ、相談する勇気が必要であることも理解している。私もそうだが、眠れない人も少しでも悩みの種が和らいで安心して少しでも長く休める事を祈って。

 さぁ、今日も頑張りますかな。

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