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車中日記

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2015年5月の記事一覧

コンピューターおばあちゃん



先日祖母が亡くなった。私が生まれて初めて読んだ漫画はドラえもんなのだが、てんとう虫コミックスの1巻を「これがいま流行っているみたいだから」と買ってきてくれた祖母だ。

祖母は大変な新しもの好きで、いつ遊びにいっても最新の家電が置いてあった。
機械操作も得意な人だったので、90過ぎてもパソコンを使いこないしていた。私が自宅のパソコン当てのメールアドレスに写真を送ると自分で印刷しては「ちょっ

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ユースカドースカ(同人誌感想)



どーすか。ユースカ。
私が参加している同人誌のユースカ最新号が発売になりました。ということでその4号の感想を書く。本当は会ったことがある人が描いている事実とか、そういうの嫉妬するし、一方で一緒に載っているの嬉しいし、すごくモヤモヤする。そういう状況のため、純粋な読者になりきれていない。しかしその分を差し引いてもかなり密度の濃い本になっていると思う。以下ほぼすべての作家に言いたいことをいう!全部

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近視的度合い



スペリオールで連載中の「響~小説家になる方法」という漫画のあるエピソード。30代で売れない純文学の作家がとてつもない才能の若手と出会い小説家をやめる。筆を折ったほうの作家は純文学作家としてはそこそこの評価をされているものの、5年ほどかけて2冊単行本を出したが重版がかからなかったという設定だったと思う。ご丁寧に小説家を辞めた後、主婦として一生を終えるところまで書いてあった。

これが、どうも

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球子は小学校美術教師のスター

片岡球子は以前から苦手意識があったのだが、知人の勧めもあり、竹芝の東京近代美術館に見に行くことにした。結論から言う。展示はすごく良かった。とくに「《幻想》 1961」は素晴らしかった。

しかし彼女の絵をたくさん見ているとなんとも、、こう、、、ぬぐいきれないある思いが、、、、なんというか非常に安っぽい言い方で書きづらいのだが、、、全体的に「○○年度卒業生作品」を連想する。小学校や中学校で見た、

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黒電話とキックボード。

今日、コミティアにいくのにキックボードで行くか悩んだがやめた。2000年頃のブームから15年、駅から遠いところに行くのが便利でしつこく乗っていたのだがそろそろ潮時かもしれない。「それで家から来たんですか!?」と聞かれるのに飽き飽きしたからだ。「もちろん家から来たけど電車にも乗ったよ。まてよ、そうしてみるとそもそも誰しも人は家からくるものじゃないか?もし誰かがどこかにいったとして大抵はそれで家から来

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有名になれずに死にたくない病。



有名になって死にたい。有名になれずにになれないくらないなら死んでしまいたい。これは「健康のためなら死んでもいい」という話に似ている。たまたま何か残せそうだからそうなったのか、単純に絵を描きたい衝動からきているのか分からなくてひどくモヤモヤする。少なくとも私は純粋なる芸術を求めているアウトサイダーアーティストではなさそうな気がする。自分がなにも残さないサラリーマンになってしまう不安に毎日かられて

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