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採用

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採用について書いた記事です。
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2024年7月の記事一覧

いつまでも「1人目○○」を募集し続けるスタートアップ

シード期やプレシリーズAなどの初期スタートアップでは担当者不在のポジションだらけなので、「1人目エンジニア」「1人目人事」など1人目を採用したいニーズが強くあります。逆に、シリーズBなどのミドルフェーズだと社員が増えているため、人手不足はあっても担当者が誰もいないポジションは少なくなり、1人目のニーズが減るのが通例です。 ところが、たまにミドルフェーズなのに1人目を募集している企業を見かけます。面談で理由をヒアリングすると、特に多いのは担当者の転職、起業です。スタートアップ

採用は魔法の杖ではない

「○○は魔法の杖ではない」というのはAIやDXでよく言われる決まり文句ですが、採用を「魔法の杖」扱いする人はまだ多いようです。 開発の進捗が悪いから新規エンジニアを採用しよう 企業文化を継承するために新卒を採用しよう 退職者が出るから人を採用しよう など、何か問題があると採用というソリューションに飛びつく人が多いのですが、人を採用すればその問題が解決するのかは精査する必要があります。 例えば、進捗が遅いプロジェクトを巻き返すために新規エンジニアを採用すると、エンジニ

面談案内の30分後にキャンセル案内が来た話

本日YouTrustで某社の案件に応募したところ、面談案内の30分後にキャンセル案内が来るという事案がありました。具体的に時系列を書くと、以下の通りです。 午前中 財前が案件に応募する 16:22 企業からカジュアル面談の案内が来る 16:41 財前がSpirで日程調整を完了する 16:54 企業から定員充足と面談キャンセルの案内が来る 案内からキャンセルまでわずか30分です。面談前の定員充足とキャンセル自体はよくあるので仕方無いのですが、たった30分間で充足するの

採用のMAツール活用は流行らない

数年前に「採用マーケティング」という言葉が流行ったと同時に、採用にMAツールを活用しようという風潮が盛り上がりましたが、その後、大きな活用事例も出ず沈静化した印象があります。単にブームが過ぎただけという説もありますが、そもそも採用でのMA活用が原理的に難しいために流行らないのだと考えています。 MA活用が注目された理由そもそもなぜMA活用の話が盛り上がったかというと、採用活動におけるカジュアル面談の普及とナーチャリングの欠如が大きいからでしょう。カジュアル面談とは転職意欲の

人はあらすじが分からない映画を観に行かない

人が映画を観に行く際、名前を知っている映画(ポケモンやコナン)やあらすじがおもしろそうな映画を選ぶことが多いでしょう。宮崎駿のような実績ある監督でない限り、あらすじが不明の映画はおもしろいかどうか分からないからです。あらすじがつまらない映画であればZ級映画マニアが見に行く可能性はありますが、あらすじ不明はその可能性すらありません。 これと同じことが採用にも言えます。候補者がカジュアル面談や選考に申し込む際、名前を知っている企業や事業がおもしろそうな企業を選びます。企業は「面

採用も結婚も炎上しやすい

採用担当の発言が定期的に炎上していますが、何も炎上するのは彼らだけではなく、それ以外の職種(営業やデザイナーやエンジニアやマーケティングなど)でも炎上案件があります。それなのに採用担当ばかり炎上しているように見えるのは、採用が多くの人の関心ごとだからでしょう。 例えば、数年前にプログラミングスクールの炎上(金額が高い、教材パクリなど)が頻発しました。IT業界では大きな話題になりましたが、非IT業界の人からすると全く関わりの無いテーマなので、炎上の事実すら知らない人もいるでし