いつまでも「1人目○○」を募集し続けるスタートアップ
シード期やプレシリーズAなどの初期スタートアップでは担当者不在のポジションだらけなので、「1人目エンジニア」「1人目人事」など1人目を採用したいニーズが強くあります。逆に、シリーズBなどのミドルフェーズだと社員が増えているため、人手不足はあっても担当者が誰もいないポジションは少なくなり、1人目のニーズが減るのが通例です。
ところが、たまにミドルフェーズなのに1人目を募集している企業を見かけます。面談で理由をヒアリングすると、特に多いのは担当者の転職、起業です。スタートアップは他業界に比べて転職スパンが早いですし(2〜5年、早い人だと1年)起業する人も多いので、1人目に成功しても時間が経つと退職されてしまい、募集を再度かけ直すことになりがちです。また、最近はワークライフバランスに寛容な企業が増えているので(それ自体は良いことですが)、産休や育休での担当者離脱もよく見かけます。
スタートアップからすると仮に1人目に採用しても全く安心できないわけですが、予備要員として2人目を採用するのも人件費や採用コストが嵩みますし、そもそも1人目として活躍できるファーストペンギン的人材は高スキル、高年収が多いので探すのが大変です。
こうした理由から、最近は正社員の1人目+業務委託という体制の会社をよく見かけます。業務委託であれば正社員に比べて採用ハードルは下がりますし、仮に正社員が退職しても業務委託を担当代行にする(その間に1人目を再募集する)というリスクヘッジができるからです。私自身、スタートアップ向けにBtoBマーケティングや中途採用の1人目代行をしていますが、退職や異動で正社員が消えた際に業務を巻き取ることがよくあります。
スタートアップはそもそも業務委託の活用が盛んですが、今後は1人目代行などコア業務での活用がより増えるのではないでしょうか。
私の採用の仕事については下記の記事をご覧ください。
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