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㉚年商10億円規模までの会社がコロナ後も生き残るために大事なこと~都銀出身・元焼肉店経営・元不動産投資家・地方在住、経営コンサル2年目の気付き

写真は倉敷市連島(つらじま)の箆取(へらとり)神社境内の東端に鎮座する磐座(いわくら)です。歴史は非常に古く、壬申の乱(672)の頃より、信仰の対象だったそうです。

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◆SWOT分析を掘り下げる

タイトルのシリーズが今回で一区切りとなります。

弊社のコンサルティングにおいて根幹を成す「SWOT分析」を掘り下げたいと思います。

企業実態把握が進み、一定の仮説が出てきたタイミングでSWOT分析を実施します。

先に一番お伝えしたい結論を申し上げます。それは、

「中小企業における業績向上のカギは、機会(O)と強み(S)をクロスさせて導き出すことができる、積極戦略につきる。」

という事実です。

ここが一番ぶれてはならないポイントです。

◆中小企業のSWOT分析は積極戦略重視

お取引先や多くの会計事務所、金融機関が御社の経営に助言する場合、たいてい、機会(O)と弱み(W)をクロスさせた改善戦略を言ってくるはずです。長期の時間軸で物事を考えられる状況であれば、じっくり改善戦略にも取り組めば良いと思います。しかしながら改善戦略一辺倒で、利益率は多少回復していくかも知れませんが、粗利が増えていかない状態(売上が横ばいないし減少)で、スタッフの士気が上がったり、はたまた全社の業務に取り組むモチベーションを維持継続できるでしょうか。改善施策には経営者にもスッタフにも得てして辛抱強さ、しぶとい精神力が求められます。収益の大半を担う、トップ20%の経営者と主力スタッフの精神面が摩耗して、退職してしまっては、業績回復の積極戦略・戦術を打ちづらくなってしまいます。

つまり、積極戦略と、できることなら、これに脅威(T)と自社の強み(S)を掛け合わせた差別化戦略に同時に必死で取り組み、売上と粗利を増大させながら、スタッフの士気を高め、繁忙によるスキル向上を図りながら、じっくりと時間をかけて改善戦略に取り組んで行くことが定石となります。

次に、SWOT分析の考え方のおさらいです。以下、第5回のブログの内容です。

自社の強みのあぶり出し方⇒「事業性評価」が前回のキーワードでした。これは噛み砕いて言えば、「中小企業の強みをきちんと明文化し、計画に落とし込んで、PーDーCーAの管理体制を構築し、競争に勝ち残ってください。」との国からのメッセージです。そこでどうやって自社の「強み」をあぶりだすのか。そこで有効なとっておきの手段があります。それはSWOT分析です。SWOT分析は経営学の研究の総本山であり資本主義の権化とも言える米国で半世紀以上も前に開発された、経営学に基づく「フレームワーク」という思考するための手法です。S(強み:strength)、W(弱み:weakness)、O(機会:opportunities)、T(脅威:threat) これらの項目を抽出し、この4要素をクロスさせてとるべき戦略を決定していきます。

◆徹底したSWOT分析が企業を救う

あえて一般論を言います。中小企業は社内リソースが不足しています。人的資源と資金力が弱点のことが大半です。ただし、どんな業界にもニッチであったり、粗利を獲得しやすい状況の機会、チャンスがあります。そして、どんな企業にもその機会、チャンスをものにでき得る、キラッと光る強みが必ず存在します。業績改善の核となる積極戦略はどんな企業であっても、最低12時間以上、フレームワークの考え方に従い、順を追って徹底的に思考に思考を重ねれば見出すことができます。それこそが中小企業経営者が、SWOT分析に取り組む意義なのです。

半信半疑の経営者や読者の方も多いことでしょう。しかしながら、歴史の風化に耐えた、王道中の王道とも呼べるSWOT分析というフレームワークは普遍的で、混とんとした今の時代でもなお十分に通用するものです。素直な気持ちで、真摯にSWOT分析と向き合えば、必ず現状を打開する何かが見つかるはずです。まずは、自らに「必ず業績を向上させる」誓いを立て、SWOT分析から改革の第一歩を踏み出されることを心から願わずにはいられません。

乱文にお付き合いいただきありがとうございました。

中村徳秀

もしメッセージあれば個人facebookまでお願いいたします。

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