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すこしずつ方向性が見えてきた

柄にもなく突然始めた就職活動。制作会社の社員として10年、フリーランスでさらに10年。円安の現状や今後のことを考えると、ベルリンで再就職するならおそらく最後のチャンスになるだろう。ふと、そんなふうに思ったのだ。育児をやりながらのフリーランス10年、というのがなかなかのハンデになっている。うぅ重い。ただし何事にもタイミングというものがあるのだ。

コロナ禍以降、人手不足やストライキのニュースが頻発するようになった。空港職員、病院のスタッフ、公務員、教師、販売員。どうやらどこもかしこも人手不足らしい。なぜここまで極端に人手不足になるのかはわからないが、実際に求人情報に当たってみると、それはもういろんな業種を対象に募集要項がたくさん出ていることがわかった。

それならばと、まずは近くの図書館に応募してみることにした。ここはドイツの図書館学やそれ同等の資格が必要なことに加え、給与レベルも悪くないことから難しいであろうことは承知の上である。学歴では太刀打ちできないので、頼みの綱としてはこれまでの経験しかない。そこをうまくアピールできたかどうかはわからないが、この応募のためにようやく重い腰を上げて形式に則った履歴書を作成できたのでヨシとしよう。

気になった応募要項としては他にもこんなものがあった。

・シャリテ病院で患者さんのアシスタントをする業務
・10代の移民にドイツ語を教える(Deutsch als Zweitsprache / Dazの資格取得が必須)
・Job Centerの相談員

モスクワの病院での患者アシスタント業務は半年だけれど経験があるということ、移民のために何かできることはないか、というのは日頃から頭の片隅にあること。Job Centerは先日行く機会があり、とても印象が良かった。これらがアンテナに引っかかった理由だ。

経験を活かすという意味ではメディア関連の仕事にも当たればいいのだが、さすがに20年もやっていると他のところに目が行くようになる。別ジャンルで雇ってもらえるかどうかはまた別の話ではあるのだが。

教員の仕事も実は日本では英語の教員免許を取ったくらい、興味のあった分野である。ベルリンに来たばかりの頃は大学で日本語のチューターをしたり、語学学校やプライベートで日本語を教えたりもしていた。なぜ、ドイツ語を、と思われるかもしれないが移民としてドイツにやってくる若い世代に何かできることはないかな、と考えたときに思いつくのがそのくらいしかなかったのである。

ドイツ語を教えるのは相当難しいだろうが、中級以上はともかくとして初級くらいなら何とかなりそうな気もする。ただ、この職につくには連邦移民・難民局(Bundesamt für Migration und Flüchtlinge: BAMF) が認定した資格が必ず必要になってくる。10ヶ月くらいはそちらに専念しなければならないだろう。ただ、ドイツ語の教員免許は後々役に立つかもしれない。まずはJob Centerに行って資格の勉強をする条件が揃っているかアドバイスを受けなければいけない。受講するにも事前に振るい分けがあり、誰でも受講できるわけではないらしい。ドイツ語の復習にもなるから一石二鳥なのかな?

とまぁ、こんなふうに求人情報を見ているだけでも、トライしてみたいことがうっすらと見えてきたりもする。秋の一時帰国だけが先に決定してしまっているが、できる範囲で前に進もうと思う。もうすぐ春だしね。

今日も外が明るい。



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