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映画や本・音楽について

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2022年3月の記事一覧

調子の悪い息子と積み上げられた本

とうとう息子がダウンした。胃腸風邪のようなものも流行っているらしいので、数日前からお腹の調子が悪かった息子は、もしかするとそっちの方にかかったのかもしれない。まだよくわからない。 とにかく今日の午後はおやつも食べず、うちに来たクラスメートと3時間くらい一緒に遊んではいたのだ。友達が帰った途端、ベッドに「しんどい」といって倒れ込んだ。そしてそのまま夕飯も食べずに寝てしまった。 食べないときは、本当に調子が悪いのでよくわかるのだ。 この2週間怒涛のような毎日を過ごしたので、

困ったときの「キアヌ」

さて、今日も気付けば割といい時間になっている。何を書こうかな、と思ったんだけれど頭の中は幸か不幸か、「キアヌ」でいっぱいになっている。だから、間違いなく「幸」なのだろう。そこはさすが神。 ・・・・・ 昨日の晩にここまで書いたのだが、思考が勝手に止まらなくなり、空白の1時間半くらいを過ごした挙句、結局ダウンして寝ることにした。最近、自分のあまりの耐性のなさに驚いているところだ。 寝つきも悪く眠りも浅めだが、通して眠れているのがまだ救いだろう。不眠だけは本当によくない。

ショスタコーヴィチの遺作

今日も快晴で雲ひとつないベルリン。皮肉なことに最近、天気だけは何が起ころうと安定した「晴れ」の日が続いている。 Twitterのタイムラインに流れてきた「ショスタコーヴィチへのオマージュ」。もうロシア関連の音楽を当分聴けなくなるのでは、という過剰な心配を吹き飛ばしてくれた。「ショスタコでも久しぶりに聴きに行きたいな」などと思っていた矢先のことだった。 急遽、ベルリンのジャンダルマン広場にあるコンツェルトハウスのサイトでチケットを確認する。目についたのはブラームスとショスタ

「ソ連ー誤解をとく25の視角」

この本を手にしたのはいつだったのだろう。もしかするとモスクワ行きを決めた2000年だったかもしれないし、モスクワを初めて訪問した後だったのかもしれない。 まさか、この本がこんなに役に立つなんて。 のっけから思い当たる節がたくさんあったのだ。以下、少し引用部分が長いがご紹介してみようと思う。 私は5年余りソ連で暮らしたことがあるが、あちらで生活した経験からいうと、どんな指導者が現れようといかなる改革策が出されようと、あの国が本質的に変わるとはとても信じられないと言うのが正

懐かしむことくらいしかできない

どこかでちらっとそんなことも脳裏をよぎった気がするが、友人と今朝話している時に「下手したら、もう2度とロシアには行けないかもしれないね。」というフレーズを聞いた瞬間に心がフリーズした。 「近いうちにまた会えるといいね」、なんてモスクワの友人と話をしたのは昨年の誕生日の翌日に連絡をもらった時だっただろうか。今年は話ができるのかどうか。それすらもわからない。 「会いたい時に会える」ことがこんなに貴重なことだったなんて。それはもう、コロナ禍のロックダウンの時に痛いほど思い知った