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映画や本・音楽について

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半分寝ながら生きていた

なぜかよくわからないがコンサートに関しては「行きたい!」と思ったら即決速行動というか、とにかく次へのムーブが速い。 2023年の一時帰国中にたまたま5日間だけ東京に滞在することになったのだが、そのときもこれは絶対に行っておかねば、とある種の使命感のようなものに迫られてBuck-Tickのライブに合わせて予定をなんとか組んだ。横浜に住む友人に協力していただいてチケットを入手できたのだが、なんとそれがボーカル櫻井敦司さんのBuck-Tickとしての最後のライブになってしまったの

決めるときは決めたい

トレーニングを定期的にするようになってから体型が変わった。痩せて締まるどころか、どちらかといえばドス来い安定型と言えばいいようなどっしり感。これってどうなんだろ。ふと鏡に映った姿をシゲシゲと見てしまった。ふくらはぎやら二の腕の筋肉が育っているではないか。 うぅ、こんなはずでは。 30代くらいまでは痩せ型だったような気もするが、気付いたらそこからずいぶんと時間が経っている。ジーンズも2サイズ大きくなってしまったし、もちろん背はこれ以上伸びてもくれない。これから衰えていく一方

新書メーカーで遊んでみた

昨日、書いておいたテキスト。今日は35分間ランニングマシーンで走ったのですでに日曜日がほぼ終了してしまったので非常に助かる。ありがとう、昨日の暇だった私。 ・・・・・・・・・・・・ Twitterで少し前に見かけて気になっていた「新書メーカー」で遊んでみた。そのくらい今日は暇なのである。まぁ、土曜日だしね。 新刊予定その1:絶対に書けないであろう「サバイバル術」。これ一冊あればあなたも海外生活をサバイブできます!!的な帯になるはずだ。無理。 こういう類の「教本」は今ま

久しぶりのフォルクスビューネ

本当に久しぶりにフォルクスビューネ(Volksbühne)へ足を運んだ。久しぶりすぎたのか、2時間半が経ったところで集中が切れてしまい途中で抜けてしまったのだが、実はそこに至るまでにすでに何度か船を漕いでしまっていた。 ドイツ語のシャワーを一気に浴びたのでなんら不思議ではないのだけれど、正直なところ少し新鮮味に欠けていたのが原因なのかもしれない。観劇というものには割と当たり外れがあるような気がするし、見るときの自分の精神状態や体調なども大きく作用するのではないかと思う。

積読を並べてみた

子どもがひとり増えるたびに家の中の細々とした物が増える。増えていく。一体何が増えるのだろう。それはおもちゃや絵本だったり、衣服や靴、乗り物に教科書やプリント類だったりする。 ベルリンで一人暮らしをしていた頃はアパートの中がガランとしていて、友達が遊びに来るたびに、生活感が皆無だとびっくりされた。物を増やすことでサッと荷物をまとめて移動できなくなるのを恐れていたのだと思う。実際、1995年からベルリンで就職する2002年まではベルリンとモスクワを行ったり来たりする生活を送って

親密な映画館

今日も冷え込みが厳しいベルリン。少しだけ早めに起きて、「君たちはどう生きるか」のオリジナル版を子どもたちと観に行ってきた。今回は前回のようなミスをしないよう、何度もオリジナル版かどうかを確認。目指すはフリードリヒスハイン地区にあるミニシアター、Intimes Kino。親密な映画館とはいいネーミングである。 ここはアニメの上映になると子ども料金がなくなり、一律10ユーロになる。先日行ったKino Internationalで子ども料金が6ユーロになることを考えると、少し高め

ゼルダのブレワイ

#今年のベストゲーム、というタグの存在に今頃気付いたので、せっかくだから投稿しちゃいます。2023年のベストゲーム、そしておそらくは2024年も引き続きベストゲームに値するのは「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」!! 小学生の頃は「ナルニア国物語」や「ドリトル先生」シリーズ、「はてしない物語」なんかを時間を忘れて読み耽る子どもでした。 両親はゲームを与えずに本を買ってくれたわけです。そんな小学生だった私が今のRPGゲームにハマらない方が不思議。物語の世界を自由自在

ヴィム・ヴェンダースの東京

今日は子どもたちと改装前のKino Internationalで「Perfect Days」を観た。お昼ご飯のあとに行くにはちょうどよい時間帯。うっかりドイツ語吹き替え版のチケットを購入してしまったが、まぁそれは仕方がない。ありがたいことにセリフが少なめだったので、思ったより違和感を感じなかった。あぁ、それでもやはり日本語で観たかったなぁ。 「うわ、ママ、日本語じゃないやん!意味ない!」とは息子。厳しいのである。「しょうがないけど、日本語の方がよかったわ、ママ」と優しめの娘

ヴィム・ヴェンダースのベルリン

日本で大学生をやっていたときは、その大半を映画や音楽鑑賞に費やし、大学では授業に出るよりも図書館で過ごした時間の方が長かったように思う。茶屋町のロフト地下にあったテアトル梅田にはよく通っていた。 映画を観るきっかけを与えてくれたのは、奈良の中高一環教育の学校で知り合った体育の先生である。体育の先生でもあり、バスケットボール部の顧問でもあった先生には中学1年で担任を持ってもらってからずっと懇意にしていただいた。体育の先生なのに英語の教師より英会話が達者だった。アメリカから交換

ベルリン・フィルハーモニーによるチャリティーコンサート

息子の音楽の成績がなぜか非常に悪い。幼稚園の頃に少し習い始めたギターの先生に「この子は筋がいい」とか、補習校の劇の発表会でノリノリで踊りながら歌っていた姿の方が印象に強かったので成績表を見た時に首を傾げた。 授業中にふざけ倒していたか、まともに参加していないんだろうなぁ。 それしか考えられないような評価だったのだ。二者懇談でその件について触れると、どうやらその先生はかなり不評のようで、今学期からは別の先生に変わった。先生もクラスの雰囲気に馴染めなかったのかもしれない。それ

「脳のスイッチをオフにして叫べ」

イギリスから旅の余韻たっぷりでベルリンに戻ってきたが、帰って早々にいくつかイラッとする案件が続いて、文字通りすでに少々「うんざり」している。あぁ、これが日常というものなんだろうか、こんなものが日常だというなら御免こうむりたい。 別に大したことがあったわけではない。税理士事務所からのメールが直接届かず、なぜか相方経由になっていたこと。私の不在中に子どもたちがサッカーのとレーニンングや空手のコースに行かず、それをあたかも行ったかのように伝えてきたこと。友人とのやり取りの中で「は

今と昔

Suedeを知ったのは90年代の日本。おそらく雑誌か何かで紹介されていたか、タワレコかどこかで試聴して知ったのだと思う。細かいことはよく覚えていない。なんだかすごいバンドが出てきたな、という印象だった。 1995年にベルリンにふらっと来て、その頃よく買って読んでいたtipだかZittyというタウン情報誌的な雑誌でSuedeのコンサートがベルリンであることを知ったのか、街角のポスターで見かけたのか。こちらも細かいことはよく覚えていない。 とにかく、1995年だったか1996

読書と邂逅

あぁ、いい文章だなぁ。田所淳嗣さんの「スローシャッター」からの一文である。 本を読んでいるとこんなふうに、ふと自分が聞きたかったフレーズと出会うことがある。まさに偶然の出会い。そんな出会いを求めて、たまに本を手に取りたくなるのだと思う。 小学生の頃は本を読むことに文字通り没頭していた。母親が「ごはんよー!」と呼ぶ声で現実に引き戻されることが度々あったし、本の世界に浸れるように昼間からカーテンを閉め切った部屋の中で本を読んでいたくらい。もちろん、待ち合わせて誰かと帰る、とい

ポズナンでBuck-Tickを聴く

ポーランドのポズナンもこれで3回目の滞在になるだろうか。最後に来たのはいつだったんだろう。noteの投稿を探しても見つからないので、ブログの方を見ると、2019年のイースター休暇を利用して子どもたちと来ていたことがわかった。もうかれこれ4年半ほども前のことだ。 コロナ禍の3年を挟んでいるので、最後の訪問から思いのほか時間が経過していた。あの3年間、一体何があったんだろう。いろいろあったような気もするが、もはや空白の3年でしかない。 今回みたいに、ふとどこかに移動する、とい