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懐かしむことくらいしかできない
どこかでちらっとそんなことも脳裏をよぎった気がするが、友人と今朝話している時に「下手したら、もう2度とロシアには行けないかもしれないね。」というフレーズを聞いた瞬間に心がフリーズした。
「近いうちにまた会えるといいね」、なんてモスクワの友人と話をしたのは昨年の誕生日の翌日に連絡をもらった時だっただろうか。今年は話ができるのかどうか。それすらもわからない。
「会いたい時に会える」ことがこんなに貴重なことだったなんて。それはもう、コロナ禍のロックダウンの時に痛いほど思い知ったはずなのに。それでも、日常生活というもののせいで、そうそう気軽にビザの必要な国を訪れることはできないのが現実だ。もうベルリンに来たばかりで学生をしていた時とは訳が違う。
まさかこんなことになるなんて。
おそらく世界中の多くの人が、ここ数日の間に何度も感じていることだろうと思う。そして、そのまさか、が通じないのが残念ながら今の現実らしい。
2006年のオデッサで、いつまでも出発する見込みのない列車の中に2時間も座っていたのが懐かしい。
こちらは2006年どころか、95年から2000年までの間のどこかのタイミングで訪れたモスクワのでエピソードを書いたもの。警察官に囲まれた時はさすがに「終わった」という感想しかなかったが、ロシア語が理解できたおかげでなんとか切り抜けた、という話だ。
そして、こちらは思い出というより2019年の映画祭で印象に残った映画についての投稿だ。ソ連によって1932年から1933年にかけて人工的に行われたホロドモール(ウクライナ語:Голодомо́р/「飢饉(ホロド)」で「苦死(モール)」させること)をテーマにしたMr. Jonesという作品について。
これ以上の「まさか」が現実にならないことを切に願う。もうそれしかできそうにもない。
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