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AIが書いた「桃太郎の続編」、ChatGPTが描く驚きのホラー展開。

作家が「桃太郎の続編」をAIで生成する連載、7回目。
使用しているAIは「ChatGPT」の有料最新版「ChatGPT-4 turbo」となります。

「もし桃太郎の続編がホラーだったら?」
というアイディアでAIにあらすじを考えてもらうところからスタートしたAI作品です。今回掲載する「桃太郎2: Echoes of Darkness」が生成されるまでの主な過程・プロンプトは、前回までの記事をご参照下さい。

「桃太郎2: Echoes of Darkness」は小説と呼ぶには文章が荒く、アイディアを追加してブラッシュアップできる余地もまだまだあります。荒い小説というより、長いプロットと呼んだ方が的確かも知れません。

今回掲載する文章はほとんどすべてAIが生成したものですが、可読性を高めるために僕の方で改行を加えた部分もあります(たいてい会話を区切る改行です)。

また、このAI作品「桃太郎2: Echoes of Darkness」は改変を含め基本的にご自由にご利用頂いて構いません(その際は、原典としてこの記事のURLを掲載頂ければありがたく存じます)。

今回の補足や、AIを創作に使うための記事などは今後もこちらにて書いていこうと思うのでフォローをよろしくお願いいたします。

それではAIが生成した桃太郎の続編をどうぞ。




桃太郎がっつり髭生えてますけど……

桃太郎2: Echoes of Darkness

第一章: 桃太郎と犬の日常

1−1 平和な暮らしの中で

桃太郎は村で平和な暮らしを送っていた。彼はかつての鬼退治の英雄として村人たちから尊敬されていたが、自分の内面では深い葛藤を抱えていた。満月の夜になると、不気味な悪夢に苛まれ、自分が何者かに変わってしまうような恐怖に駆られる。そんな彼を常に支えていたのは、彼が幼い頃から共に育った忠実な犬だった。

村の日常は平和で、桃太郎は村人たちとの交流を楽しんでいた。しかし、彼の心の中には、鬼退治の際の記憶が常に影を落としていた。特に鬼ヶ島で見た鬼たちの無残な死体の山は、彼の心に深い傷を残していた。

桃太郎は、おじいさんやおばあさん、村人たちには見せないようにしていたが、夜になると自分の内面の葛藤に苦しんでいた。

1−2 変わりゆく村の様子

日々平穏に過ぎていた村の生活に、ある日変化が訪れた。村の周辺で不可解な出来事が相次ぎ始める。まず、何人かの村人が突然失踪し、次に夜ごとに見える不気味な鬼火、そして最も恐ろしいのは、山奥で発見された焼死体だった。それらの出来事は、村人たちに不安と恐怖を植え付ける。

桃太郎は、これらの出来事に心を痛めつつも、自ら積極的に調査に乗り出すことはなかった。彼の心には、過去の鬼ヶ島での恐怖がよみがえり、再び戦場に立つことへの恐れがあった。

彼は前回の鬼退治で、鬼王に敗れる寸前だった。運良く地震が起きて、瓦礫が崩れて鬼達の多くが死んだ。また生き残った鬼達も、火山の噴火を恐れて我先にと鬼ヶ島を離れようとして、舟を奪い合って殺し合った。桃太郎は最初の地震のときに頭を打って気を失い、目が覚めたときには目の前は死体の山だった。自分は英雄でも何でもなかった。

一方、おじいさんは村の異変を深刻に受け止め、桃太郎に調査を依頼する。しかし、おばあさんは桃太郎が再び危険に晒されることを恐れ、その提案に反対する。おじいさんとおばあさんの間では、桃太郎の将来と村の安全を巡る論争が起きていた。

桃太郎はこの論争に心を痛めながらも、自分の内面の苦悩と恐れを抑えて、再び戦いに身を投じる勇気を見つけることができずにいた。

1−3 深まる闇と決断

桃太郎の葛藤はさらに深まる。村の異変はエスカレートし、次々と村人が失踪していく。桃太郎は、自分の戦士としての運命から逃れられないことを感じつつも、過去の恐怖に縛られていた。

ある夜、犬が村の外れでおばあさんの焼死体を発見する。この衝撃的な出来事により、桃太郎の心は大きく揺さぶられる。おばあさんが最後に作った特製きび団子が、桃太郎の家に残されていたことを知り、彼は深い悲しみと共に、村と愛する人々を守るために立ち上がる決意を固める。

桃太郎はおじいさんの行方を探るため、そして村の異変の原因を突き止めるため、再び鬼退治に使用した霊刀を手に入れることを決意する。犬と共に、霊刀が安置されている神社へ向かう。しかしその神社に到着したとき、彼らは衝撃の光景を目の当たりにする。霊刀はすでになく、神社は荒らされ、壊れた扉が無残にも地面に転がっていた。

桃太郎は、霊刀が盗まれたことによる絶望を感じつつも、自分の内なる恐れと向き合い、村のため、そして失われた平和を取り戻すための旅に出る準備を整える。霊刀を取り戻すという新たな目的が、彼の決意にさらなる力を与える。


第二章: 猿との再会

2−1 忘れられた友情

桃太郎と犬は、霊刀を取り戻すための旅を始める。

途中、彼らは猿と再会する。猿は、桃太郎と別れてからの3年間、様々な土地を旅していた。多くを見聞きし、成長していたが、その目には過去の戦いの影が残っていた。猿は、村に戻った理由を説明し始める。彼は鬼の生き残りがいるという噂を耳にし、それが真実かどうかを確かめるために戻ってきたのだ。

桃太郎と猿の再会は、喜びよりも複雑な感情に包まれる。桃太郎は満月の夜に暴力的な衝動に襲われて自分を保てなくなることや悪夢にうなされることを猿に告げる。すると猿は「鬼の血は万病を癒やす効果があるらしい。それで治るかもしれない」と旅先で山の賢者から聞いた話を桃太郎に教える。

神社から霊刀が盗まれた話を聞いた猿は、「人は神社をそれほどまで破壊しないはずだ」と言って、霊刀を盗んだのはもしかしたら鬼の仕業かも知れないと感じる。そこで猿は「鬼の鍛冶屋」のことを思い出す。一行は霊刀の行方を捜しに鬼が開く鍛冶屋へと向かった。

2-2 鍛冶屋の真意

霊刀を求め、桃太郎たちは噂の鬼の鍛冶屋を訪れた。鍛冶屋の主、ケイジンは人間と変わらぬ姿をしており、その手仕事には独特の温もりがあった。彼は武具ではなく、農具を作ることに情熱を注いでいた。

桃太郎が霊刀の行方を尋ねると、ケイジンは静かに答えた。「霊刀は私の手にありますが、それをあなたに渡すことはできません。平和のためです。」

桃太郎は混乱した。「平和のためにこそ、その刀が必要なのです。鬼との戦いには…」

ケイジンは穏やかに語り続けた。「真の平和は力によっては決して得られません。私は武具を作ることを止め、農具を作り始めました。それが私の信じる平和への道です。」

犬はケイジンの言葉に同意を示して言った。
「それは素晴らしいことですが、霊刀はどうなさるのですか?」
「霊刀は依頼主にお渡しします」とケイジンは答えた。
その言葉に猿は疑念を抱いた。
「お前に霊刀を打ち直すことを依頼したのは誰だ?」
「今の鬼族をまとめておられる闇鬼さまです」とケイジンは静かに言った。
「真の平和のために、桃太郎ではなく鬼に霊刀をわたすのか?」
「そうです」とケイジンが厳かに答えた。
「心優しい鬼だが、結局は人間じゃなくて鬼の味方だ。」と猿は言った。

その時、突如として鍛冶屋を取り囲むように闇鬼の兵士達が現れた。その中には、かつての仲間であった雉の姿もあった。彼は桃太郎たちに向けて刃を構え、冷たい視線を投げかけていた。さらに、人間の姿をした一人が目立っていた。

突然、ケイジンの背後から一際体が大きく残虐な顔つきをした闇鬼が現れ、彼の背中に霊刀を突き立てた。その冷酷な笑みと圧倒的な強さに、桃太郎たちは恐怖を覚えた。

特に桃太郎は、かつての仲間である雉が敵側に立っていることに呆然とし、その裏切りに衝撃を受けた。闇鬼が霊刀を手にして去り、あとは乱戦になった。

2-3 残酷な真実と新たな仲間

鍛冶屋での激しい戦いが終わり、桃太郎たちはその場に倒れている雉と青年を前に立ち尽くした。犬が慎重に近づき、雉の状態を確認した。雉は意識を失っているようだったが、幸い大きな怪我はないようだった。しかし、桃太郎の目は雉の姿に疑念を抱いていた。かつての仲間が、なぜ敵側にいるのか。その理由が彼の心に重くのしかかる。

猿は青年に近づき、彼が人間であることに気づいた。「この男、どうやら人間のようだ」と猿が言うと、桃太郎は戸惑いの表情を浮かべた。人間が鬼に加担しているとは、何とも理解しがたい事態であった。

犬が提案した。「彼らを放っておくわけにはいかない。一旦、村まで連れて行きましょう。」

桃太郎は重い腰を上げ、雉を背負い、一行は村へと戻った。村に戻る道中、桃太郎は深く思い悩んでいた。鍛冶屋の鬼が「真の平和のためには、桃太郎が霊刀を持ってはならない」と言った言葉が彼の心を離れない。鬼が人間に危害を加える存在ではないのか、それとも彼らにも理解しようとする価値があるのか。彼の心は葛藤で満ちていた。

村に到着し、猿と犬は雉と青年を小屋に寝かせ、彼らが目覚めるのを待つことにした。夜が更ける中、桃太郎は一人で夜空を見上げていた。星々が瞬く静かな夜だったが、彼の心は穏やかではなかった。

やがて、夜明けとともに雉が目を覚ました。彼は自分が何をしたのか、何が起こったのかを思い出そうとしたが、記憶は曖昧だった。桃太郎は雉に近づき、静かに問いかけた。「雉、どうして鬼たちと一緒にいたんだ?」

雉は深く息を吐き、言葉を紡いだ。「私は……鬼王の弟・闇鬼に操られていた。自分の意志ではなかったんだ。」彼の声は震えていた。「あの特別に強かった鬼か?」と猿が訪ねた。雉はうなずいた。

桃太郎と仲間たちは、雉の話を聞いた後、青年が目を覚ますのを静かに待った。朝日が小屋の中に差し込む中、青年の目がゆっくりと開いた。彼の目は混乱に満ちていたが、徐々に周囲の状況を把握し始めた。

桃太郎は彼に近づき、穏やかに問いかけた。「君はどうして鬼たちと一緒にいたのか?」

青年は一瞬ためらいを見せたが、やがて口を開いた。「私の名前は月太郎。私の両親や祖父母、村全員を鬼に殺されたんだ。私は復讐を誓っていた。鬼たちを倒し、平和を取り戻すために、君たちの力を借りたい。」

桃太郎は彼の言葉を黙って聞いていた。月太郎の目には悲しみが宿っており、その話に偽りはないように思えた。

猿が月太郎に視線を向け、疑念の色を隠さずに言った。「鬼たちと戦う力はあるのか?」

月太郎は頷いた。「はい。私は鬼への復讐を果たすために、ずっと修練を続けてきた。腕には自信がある。」

桃太郎は深く考え込んだ後、決断を下した。「わかった、君も一緒に来てくれ。私たちの力になってくれるなら、仲間として歓迎する。」

月太郎は安堵の表情を浮かべ、礼を言った。「ありがとう、桃太郎。私も全力を尽くす。」

一行は新たな仲間を得て、次の行動に移る準備を始めた。


第三章: 永遠の森の秘密

3-1 箱船の木を求めて

桃太郎一行は、鬼ヶ島へ向かうための次の行動を話し合っていた。桃太郎は直接「望絶港」へ向かおうと提案した。しかし、月太郎が口を開いた。
「桃太郎さん、鬼ヶ島へ渡るためには特別な舟が必要です。そのための材木『箱船の木』は永遠の森にしかありません。」

桃太郎は考え込む。「前回は鬼の舟を奪って渡ったが、今回は自分たちで用意しなければならないのか。」

月太郎は頷き、「鬼ヶ島について調べたときに知ったことです。信じてください」と付け加えた。

猿はこの計画に大げさに反対し、「永遠の森に行くなんて、とんでもない!そこには恐ろしい森の賢者・シンがいるんだ。なんでも鬼を片手で倒してすりつぶし、鬼汁にして笑いながら飲むような常識はずれの大男だって噂だぞ!」と叫んだ。

桃太郎は月太郎をじっと見つめたが、彼の誠実な目を信じて頷いた。
「わかった。それでは永遠の森へ行こう。」彼は仲間たちに向かって、「この森を越えれば鬼ヶ島への道が開かれる。みんな、覚悟を決めて進もう」と言った。

永遠の森への入り口は、神秘的な光景が広がっていた。森の奥深くには、彼らの運命を変える出会いが待っていることを、その時はまだ誰も知らなかった。

3-2 森の賢者・シン

永遠の森を進む桃太郎たちは、突如現れた美しい女性、森の賢者・シンと対峙した。彼女の存在感は圧倒的で、一行を威圧するようだった。

「何をしに来た、この森へ踏み入る勇気があるとはな?」
シンの言葉は剣のように鋭かった。猿は驚き、口を開けたまま固まった。
「美しい女性が…こんなに怖いなんて…」

桃太郎は勇敢に一歩踏み出し、「鬼ヶ島へ渡るため、『箱船の木』を求めております。どうか、その木を伐採させてください」と頼んだ。

シンは冷酷に答えた。「この森の木を勝手に伐採するなど、許されるはずがない。帰れ。」

その瞬間、雉が上空から飛来し、「森の奥の木々が大量に枯れている」と報告した。シンの表情が一変し、深刻な口調で話し始めた。

「森の奥には毒を吐く龍がおり、その毒によって森が死んでいるのだ。」

桃太郎は迷わず言った。「その龍の問題を解決することで、箱船の木を譲って頂けないでしょうか」

シンはしばしの沈黙の後、断言した。「その龍をなんとかできるのなら、木の伐採を許可する。だが、龍は容易な敵ではない。命を落とすことも覚悟しろ。」

桃太郎は心を決めて言った。「それでも、私たちは挑戦します。」彼の目には、不屈の意志と深い苦悩が交差していた。

シンは一行を森の奥深くへと導いた。進むにつれて、毒に冒された木々の哀れな姿が現れ、森の危機が一行に重くのしかかった。

3-3 龍との対面

深い森を進む桃太郎たちは、ついに毒を吐く龍が棲む泉に到着した。泉の水は黒く濁り、周囲の木々は枯れ果てていた。

「気を付けろ。この辺りは毒が濃い。」犬が風上の方角を探知し、一行を導いた。

泉の中央には、苦しげにうずくまる巨大な龍がいた。桃太郎は龍に近づき、「なぜ、こんなことを?」と問いかけた。

龍は苦痛に顔を歪めながら、「私は病んでおり、この毒を浄化するすることができない。いっそ殺してくれ」と懇願した。

桃太郎は決意を固め、「私たちはあなたを助ける」と言い、自分が持っていた最後の特製きび団子を差し出した。

「それは最後のきび団子じゃないですか!」犬が慌てて止めたが、桃太郎は頷き、「この森と龍を救うためだ」と答えた。

桃太郎がきび団子を龍に渡すと、驚くべきことが起こった。龍の体から黒い霧が消え、泉の水が再び澄み渡り始めた。枯れ木には新緑が芽生え、森は生命の息吹を取り戻していった。

龍は目を輝かせ、「桃太郎、お前の優しさに感謝する。なにか望みはないか」と尋ねた。桃太郎が「悪夢を消せますか」と言うと、「残念だが私にはそれはできない」と龍は首を振った。猿は「鬼の血なら桃太郎の苦しみを癒やせますか」と龍に尋ねたが、龍は「わからない」と答えた。龍は「だが、これを受け取ってほしい。」と言い、光り輝く勾玉を桃太郎に渡した。

「これは龍の勾玉、私の護符だ。お前の旅を護るだろう。」龍の言葉に、桃太郎は深く感謝した。

犬と猿は感動し、月太郎も静かに微笑んだ。シンは桃太郎に一目置くようになり、「約束通り、箱船の木の伐採を許可しよう」と告げた。

永遠の森での出来事は、桃太郎たちにとって重要な一歩となり、彼らの絆はさらに深まった。そして、鬼ヶ島への旅への準備が着々と進んでいくのだった。

3-4 船造りと武術の修練

箱船の木は森の民によって、鬼ヶ島へ渡る港・望絶港に先に運ばれ、造船が進められていた。一方、桃太郎たちは永遠の森に残り、シンから武術の修行を受けていた。

シンは厳しいが、公平で洞察力に優れた指導者であった。彼女の指導の下、桃太郎の技術は日に日に磨きがかかっていった。

修行の合間、月太郎は特製きび団子の不思議な効果の理由について桃太郎に尋ねた。「おそらくおばあさんの愛情だと思う」と桃太郎は答えたが、猿は笑い、「本当にそうか?」と言った。犬は「効果の理由は分からないんです」と付け加えた。

「それじゃあ、どうやって作られたんですか?」
月太郎が犬に尋ねると、
「一般的なきび団子と同じだと思います。食べ物が腐らない効果のある無等樹の葉を最後に巻いて……」
と犬は答えた。その言葉にシンは驚き、
「無等樹の葉?!」と声を上げた。「無等樹の葉は恐ろしく強力な効果を持つ薬だぞ。そんな不安定な劇薬は危険だから、賢者たちだってほとんど使わない」と教えた。

桃太郎は思い出した。「おばあさんはいつも『この葉っぱは不思議な力がある』と言っていたな……」

その時、雉が報告に現れた。
「遠くまで偵察してきたが、いくつかの村が鬼に滅ぼされている。家屋は遺棄され、焼死体もあった。桃の香りもしていた」と雉は言った。

犬は気になっていた。
「桃の香りの焼死体?僕たちの村と同じだね」と桃太郎に言った。猿は「生き残った人間は?」と尋ねたが、雉は「人間の姿は見かけなかった。みんな逃げたんだろう」と答えた。

桃太郎たちは、この新たな事実に深い憂慮を抱えながらも、鬼ヶ島への旅の準備を進めていた。船造りと武術の修練を終えた後、彼らは鬼ヶ島へ向かう準備が整うのを待つのみだった。


第四章: 望絶港の駆け引き

4-1 強欲な舟商人

望絶港に到着した桃太郎たちは、港を支配する強欲な舟商人・貞永(さだなが)に出港の許可を求めた。しかし、貞永は彼らの願いをあっさりと拒否した。

貞永の隣には若い女達がいて、彼女たちは皆小さな子犬を抱いていた。貞永の横には彼の息子・宗晃(むねあき)が立っており、傲慢な表情で一行を見下していた。

猿は貞永に近づき、「あんた、女と犬がお気に入りだって?」と切り出した。商人は口元に笑みを浮かべ、「そうだ。特に犬が好きなんだ」と答えた。

「それなら、世界で最も知性の高い犬をやる。だから出港させてくれ」と猿は交渉を持ちかけた。犬は慌てて反対したが、猿は気にも留めず、「出港の許可と引き換えだ」と言い切った。

すると宗晃が「おや、僕は猿が好きだね」と言い出し、貞永は「うちの息子は猿に目がなくてね」と続けた。雉が「いいだろう。猿もつけよう」と言い、猿は大慌てで反論したが、取り合ってもらえなかった。

商談が成立し、桃太郎は貞永に尋ねた。「この辺りの村からも人が消え、焼死体も出ているらしいですね。」

「ここが最前線だからな。うちは鬼との契約で守られている。鬼源桃も厳しく制限されている」と貞永は答えた。

「鬼源桃?」と犬が質問した。宗晃は「そんなことも知らないのか?」とバカにして笑った。

貞永は鬼源桃について説明した。「鬼源桃はこの世のものとも思えない美味しさだが、食べた人間は激しい苦しみの後に鬼に変わる。鬼に変わってしまった人間は、本能で鬼ヶ島を目指すんだ。鬼に変われなかった人間は、拒否反応で発火して焼け死ぬ。」

犬は衝撃を受け、「じゃあ失踪してしまったおじいさんは……」と唖然とした。

貞永は桃太郎に向かって言った。「おい、正義の味方の桃太郎。お前が前回の鬼退治で倒した鬼達のほとんどは、いったいどこからきたと思う?」

桃太郎はその言葉に愕然とし、深い絶望に包まれた。彼の内なる葛藤がさらに激しさを増すのだった。


4-2 出航の許可

望絶港の波間を切り裂き、桃太郎たちは出航の準備を進めていた。すると、騒がしい声と共に、犬と猿が逃げ出してきた。「本当に置いて行かれると思ったぞ!」と猿は慌てふためきながらも、船に飛び乗った。

船が港を離れると、桃太郎の顔色が急に変わった。彼は苦しそうに身を屈め、額に汗を浮かべていた。月太郎が「船酔いか?」と声をかけても、桃太郎は答えなかった。

犬が静かに語った。「前回の鬼退治以降、桃太郎はあの光景にうなされているんだ。」

桃太郎は声を絞り出すように言った。「あのとき、僕らは鬼王に敗れそうだった。運良く地震が起こって鬼達は全滅した。だけど、どうしてもそれだけじゃ、あの鬼の死体の山の説明がつかないんだ。」

月太郎が静かに尋ねた。「覚えていないんですか?」桃太郎は首を振った。「鬼王に圧倒されていたことだけは覚えてる。でもそこから先の記憶はない。気づいたら地震が起きて、鬼達は火山が噴火すると思って混乱し、早く島から離れようとしたんだ。舟の奪い合いで仲間割れを起こして、そのほとんどが死んだんだよ。だから、僕は英雄でもなんでもないんだ。」

月太郎の表情は複雑だった。

雉が空から戻ってきて、報告した。「大軍の鬼達が集結している。」

猿は桃太郎を勇気づけた。「前回のことはもう忘れよう。今に集中しろ。鬼達を殲滅するんだ。」その言葉の直後、猿は隠し持っていた何冊もの本を落とした。

雉が「それはなんだ?」と聞くと、猿は「貞永の部屋からお宝を盗んできたんだよ」と言って慌てて隠した。犬が猿から本を取り上げると、表紙には「性の満月」と書かれていた。

雉が一冊をめくってみると、女性の鬼の一糸まとわぬ姿が描かれていた。「鬼のヌードかよ。あの商人、人間のくせに変態だな」と猿は怒った。

「猿のくせに人間の女に欲情するお前も十分変態だ」と月太郎は笑った。

犬は呆れた様子で言った。「緊張感が台無しだよ。」

その時、桃太郎が指差した。遠くに見えるのは、鬼ヶ島だった。船はその不気味な島へと確実に進んでいた。


4-3 鬼ヶ島への到着

鬼ヶ島の岸辺に到着すると、桃太郎たちを待っていたのは、大軍の鬼達だった。彼らの野蛮な叫び声と威圧感に、一行は圧倒された。

桃太郎は、彼らがかつて人間だったという事実に直面し、力を出せずにいた。「桃太郎、君が頼りなんだ、しっかりしてくれ」と犬が彼を急かした。桃太郎は、刀の峰で鬼達を気絶させることに専念した。

鬼達は数で勝っており、戦いは一進一退の様相を呈していた。空から雉が叫んだ。「このままだと鬼王城までもたないぞ!」雉が猿に叫ぶ。「猿、なにか作戦はないのか!」猿は悔しさを顔に滲ませながら、決意を固めた。

猿は機転を利かせて、商人の部屋から盗んできた「性の満月」シリーズの本を破り、「そら、お宝だぞ、早い鬼勝ちだ!」と叫びながら、本のページをそこらじゅうにまき散らした。鬼達は一斉にそれらに群がり、戦闘は一時的に中断された。

この混乱を利用して、桃太郎たちは鬼王城に向かった。城の壮大な門が彼らを待ち受けていた。城の内部には、彼らが想像もしない恐怖が潜んでいることを、彼らはまだ知らなかった。

桃太郎は不安と恐怖の中で、一歩一歩城に近づいていった。彼の心には、これから起こる戦いに対する恐怖と、過去の罪の重さが交錯していた。しかし彼は知っていた。これが、彼の運命だと。鬼王城の扉がゆっくりと開き、彼らの前に新たな挑戦が現れた。

第五章: 鬼王城の決戦

5-1 鬼王城への侵入

鬼王城の厚い壁を越えて、桃太郎たちは恐る恐る内部へと足を踏み入れた。城内は鬼達の死に物狂いの攻撃で溢れ、一行は激しい戦いに身を投じた。桃太郎は鬼達を斬りつけながらも、彼らがかつて人間だったという事実に苦しんでいた。

鬼達も必死で抵抗し、その数は圧倒的だったが、桃太郎一行はなんとか城内中央の庭園にたどり着いた。庭園は暗い影に覆われ、不気味な静寂が漂っていた。そして、そこには霊刀を手にした闇鬼が、王者の風格で立っていた。

「よく来たな、宿命の英雄、桃太郎」と闇鬼は冷たい声で言った。その直後に、彼は月太郎に向かって「よくやった」と微笑んだ。その一言で桃太郎たちは驚愕し、月太郎の裏切りを知った。

「お前たちは自力でここまで辿り着いたわけではない。月太郎の導きがあってこそだ」と闇鬼は高らかに笑った。たしかに、箱船の木の存在や、さまざまな場面での機転は月太郎によるものだった。

猿は怒りに震えながら「月太郎、お前は親や仲間を殺された復讐のために、ここまできたはずじゃないのか」と尋ねた。月太郎は刀を構え、「その通りだ」と答えた。「私の親や仲間を殺したのは、鬼ではない。この桃太郎だ」と彼は衝撃の事実を告げ、「私は、かつて桃太郎に惨殺された鬼王の息子だ」と言い、桃太郎に切りつけた。

5-2 月太郎の裏切り

鬼王城の庭園は、月太郎と桃太郎の激しい剣戟の音で満ちていた。桃太郎は防戦一方で、月太郎の怒りに満ちた斬撃をなんとか避けていた。

他の鬼達も戦いに加わろうとしたが、闇鬼は「月太郎の邪魔をするな」と一喝し、鬼達はただ見守るだけだった。犬、猿、雉も鬼達に阻まれ、桃太郎に近づけないでいた。

闇鬼は冷たい笑みを浮かべながら、桃太郎と月太郎の戦いを見つめていた。「まったく、不幸な子供だ」と彼はつぶやいた。

月太郎は切り込みを繰り返し、桃太郎はかろうじてそれを避けていた。月太郎は過去の鬼ヶ島での決戦の真実を桃太郎に明かした。「桃太郎、前回の決戦の時に地震と噴火が起こってくれたと思っているのか」と彼は迫った。「我が鬼族は、火山の噴火で混乱するような愚か者ではない」と彼は言い、さらに攻撃を強めた。

桃太郎は必死に防ぎながら、「なら、なぜあんな凄惨な殺戮が起きたんだ」と問い返した。その瞬間、犬が「言うな、月太郎!」と叫んだ。

「お前が我々を殺戮したんだ」と月太郎は戦いながら桃太郎に言った。犬は「やめろ!」と叫んだが、月太郎は犬に「お前たちは真実を知っているのだろう。桃太郎が真実を知ったら耐えられないから教えなかったのか?」と問いかけた。

そして月太郎は桃太郎に告げた。「桃太郎、お前は桃から生まれた。無等樹の葉のきび団子を食べたお前は、その危険な薬効によって、桃の呪いが発現したのだ」と。

桃太郎は「桃の呪い?」と聞き返した。月太郎は「そうだ。月夜に力が増し、満月の夜には自分を失って狂戦士になる桃の呪いだ」と言った。

「それでお前は私たちを皆殺しにした。その上、味方の犬や猿や雉たちまで殺そうとしたんじゃないのか」と月太郎は追い詰めた。猿と雉は気まずそうに沈黙していた。

「だけど、元はといえば鬼達が人間を苦しめたのが戦いの原因じゃないか」と犬が叫んだ。しかし、月太郎は「何も知らない愚か者め」と桃太郎を切りつけて倒した。

桃太郎はまだ息をしていたが、鬼達は歓声を上げ、桃太郎達を捕らえて縄に掛けた。桃太郎の心は重い霧に覆われ、彼は過去の惨劇と自身の運命に対する恐怖と苦悩に飲み込まれていった。

5-3 絶望の深淵

桃太郎は目を覚ますと、自分が鬼王城の庭園中央にある祭壇に繋がれているのを発見した。祭壇は凝り固まった血と黒い石でできており、周囲には不吉な鬼の彫像が並んでいた。彼の周りには、犬、猿、雉が捕らわれ、不安に満ちた表情で見つめていた。

桃太郎の横には月太郎と闇鬼が立っていた。「ここがお前の最後の場所だ。我が父をお前が殺したこの場所が」と月太郎は言い、刀を桃太郎の首に当てた。鬼達は静まり返って、その場面を見守っていた。犬や猿や雉は必死に「やめろ!」と叫んでいた。

桃太郎が覚悟を決めたその瞬間、月太郎の口から血が吹き出し、桃太郎は驚愕した。背後から月太郎を刺し殺したのは闇鬼だった。「闇鬼、なぜ」と月太郎は倒れながら闇鬼を睨んだ。闇鬼は冷酷に「不幸な子よ、月太郎。ここから先は私が行う。桃太郎は殺さない」と宣言した。月太郎は信じられないという表情で倒れた。

闇鬼は続けて「これから桃太郎に降王の儀を執り行う」と言い放ち、鬼達はどよめいた。猿が「なんだそれは」と聞くと、闇鬼は説明した。「桃太郎に鬼ヶ島でもっとも古い鬼源樹の桃から作った酒を飲ませる。普通の鬼源桃の数万倍もの効力を持つ酒だ」。

雉は「そんなものを飲ませたら死んでしまうぞ」と恐れたが、闇鬼は「普通の人間ならな。だが桃から生まれた英雄なら生き残れる可能性もあるだろう」と言い、「最強の鬼王が誕生すれば、人間どもも考え直すだろう」と叫んだ。鬼達は一斉に雄叫びを上げ、興奮した。

犬、雉、猿、そして死にかけている月太郎が、やめろと叫んでいる中、桃太郎の口に杯が当てられた。その瞬間、遠くから雄叫びが聞こえた。庭園の入口を見ると、鬼達が何者かと戦っており、その先頭には、永遠の森の賢者シンと森の民がいた。彼らは鬼達との激しい戦闘を繰り広げながら、桃太郎達の元へと駆けつけていた。

この突然の援軍の到着により、鬼王城の庭園は混乱に陥った。桃太郎は、その混沌の中で自身の運命と真実に向き合わざるを得ない状況に追い込まれていた。


第六章: 鬼王の覚醒

6-1 鬼王への変貌

鬼王城の庭園での戦いは激しさを増していた。シンが率いる森の民が怒濤のように鬼達と交戦し、捕らわれていた桃太郎たちも戦いに加わった。シンは、桃太郎の目に見える諦めのような感情を見て、「桃太郎、しっかりしろ!」と叫んだ。

その混乱の中、闇鬼は桃太郎の鼻をつまみ、鬼源酒を無理矢理飲ませた。桃太郎は激しい苦痛に襲われ、全身をけいれんさせながら絶叫した。隣で闇鬼は勝ち誇ったように微笑んでいた。

シンは桃太郎に向かって心配する声を上げたが、雉は「桃太郎はきっと死なない!信じよう」と戦いながら励ました。しかし猿は「死なずに済んだとしても、桃太郎はどうなるんだよ。新しい鬼王になってしまうんじゃないか」と不安を露わにした。

桃太郎の叫びが途切れると、彼は自分から放たれる煙に包まれていた。煙が晴れたとき、そこには二本の角を持つ異形の男が立っていた。鬼王桃太郎が誕生したのだ。闇鬼は桃太郎の前に片膝をつき、「鬼王様、ご誕生をお待ちしておりました」と頭を下げ、霊刀を捧げた。

鬼王桃太郎が刀を手に取ると、霊刀と彼から闇のエネルギーが溢れ出た。しかし、そのエネルギーの強さに、闇鬼は不穏な空気を察し、「失敗だ。理性を保てていない」とつぶやいた。その通りに、桃太郎は制御不能の状態で鬼や人間たちとの交戦状態に突入した。

シンは悟った。「こんなものを鬼ヶ島から出すわけにはいかない。やむを得ん、森の民よ、桃太郎を討伐せよ!」と彼女は仲間たちに命じた。彼らは渋々ながらも、桃太郎を止めるために動き出した。

この瞬間、桃太郎はかつての英雄から、人々の恐怖の対象となる鬼王へと変貌を遂げていた。彼の心は混乱と絶望に満ち、もはや彼自身ではない何かに支配されていた。戦場は絶望の深淵へと変わり、桃太郎の旅は思わぬ方向へと進んでいった。

6-2 最後の戦い

鬼王となった桃太郎は、仲間や敵の区別なく、猛烈な攻撃を開始した。その圧倒的な力に、庭園は混沌とした戦場と化した。闇鬼が苦悩の表情で、「一か八かの賭けだったが、失敗した。不本意だが仕方ない」と言いながら、鬼王桃太郎との刃の交わりに身を投じた。

犬、猿、雉、そしてシンと森の民達も、一線に立ち、闇鬼や他の鬼達と共に鬼王桃太郎に立ち向かった。しかし、鬼王桃太郎の強さは圧倒的で、彼らの攻撃はほとんど効果を持たなかった。

最初に倒れたのは闇鬼だった。彼は鬼王桃太郎の手により、無慈悲に斬り伏せられた。その後も鬼や人間の被害は甚大で、犬、猿、雉は前回の鬼退治の殺戮を上回る悪夢が再び起こることを恐れていた。

犬、猿、雉、シンは力を合わせ、鬼王桃太郎に対抗したが、その努力も空しく、彼らは一向に彼に歯が立たなかった。犬たちもほとんど力尽きかけていたが、シンが身を挺して桃太郎の動きを一時的に止めた。その隙に雉が目を突き、猿が足下にしがみつき、犬が手にかみついた。鬼王桃太郎は霊刀を落としたが、全身に力を入れて彼らを壁にまで吹き飛ばした。

その瞬間、霊刀を拾う手があった。それは瀕死の月太郎で、月太郎は桃太郎を正面から切りつけた。

鬼王桃太郎は倒れ込んだ。

6-3 桃太郎の蘇生と鬼族の真実

血まみれで、死にかけた状態の桃太郎は、ぼんやりとした意識の中で、月太郎に礼を言った。「ありがとう、月太郎。私を救ってくれて…」桃太郎の声はかすかで、かろうじて息があるかのようだった。月太郎は苦々しい表情で応えた。「感謝される覚えはない。ただの復讐だ。」

鬼王桃太郎は意識を失っている間、鬼族の歴史が彼の内に流れ込むのを感じていた。彼ら鬼族は、本当は人間の被害者であり、長い間、自衛のために静かに暮らしてきたことを知った。鬼の血は万病を治すだけでなく、鬼王の肉は不老不死をもたらすという伝説があったため、人間の支配者たちは彼らを狙ってきたのだ。鬼の秘密を公開せず、人民には鬼は残虐な敵として偽情報を与え続けてきた。歴代の鬼王、そして闇鬼の目的は、凶暴な人間から自衛するための最強の平和軍を作ることだったのだ。

桃太郎の視界がぼやけながら、彼はこの呪われた歴史を思い浮かべていた。犬、猿、雉は、この残酷な真実を涙ながらに聞いていた。桃太郎は月太郎を見つめ、ゆっくりと言葉を紡いだ。「月太郎、闇鬼が言っていた通りだ。私たちはただの不幸な子供だったんだ…」

その瞬間、桃太郎が絶命するかと思われた時、彼の首にかけられていた龍神の護符である勾玉が発動した。勾玉が強烈な光を放ち、その光が桃太郎を包み込んだ。光が晴れると、そこには再び桃太郎が立っていた。鬼王の姿は消え去り、元の桃太郎が蘇生していたのだ。それどころか、鬼源桃を食べて鬼に変わっていた人間たちもまた、みな元の人間の姿に戻った。

周囲の者たちは、この驚異的な光景に目を奪われ、言葉を失っていた。桃太郎は深く息を吸い込み、改めて自分の手を見つめた。彼は再び人間として生き返ったのだ。

エピローグ: 終わりなき疑問

永遠の森の中、桃太郎と彼の仲間たちは、鬼王城での戦いの後、集まっていた。彼らの周りではシンや森の民たちが、獲得した勝利を祝福していた。焚き火の炎が夜の闇を照らし、明るい歓声が森に響き渡る。しかし、桃太郎の心は重く、祝賀の声にも耳を貸せないでいた。

彼の内面には、戦いで得た高揚感と、同時に深い罪悪感が渦巻いていた。鬼王としての一時的な覚醒が彼に与えた傷は深く、桃太郎はその重みに苦しんでいた。鬼族の真実を知った今、彼は同じ人間が鬼族に与えていた苦しみを深く反省していた。

夜が深まり、満月が空高く昇るにつれ、桃太郎の心はさらに重くなっていった。彼は自問自答を繰り返した。「もしも、またあの力が目覚めたら…?」「もしも、また自分を制御できなくなったら…?」満月の光が彼の顔を照らし、その瞳には不安と葛藤が映っていた。

犬、猿、雉も桃太郎の心の重さを感じ取っていたが、どのように声をかけてよいのかわからず、ただ静かに彼のそばにいた。シンもまた、桃太郎の苦悩を察していたが、何も言葉をかけられないでいた。

桃太郎の心の中には、これから先も消えない疑問が残り続けることになる。それは、彼自身の本質と、彼が背負う運命に関する永遠の問いかけだった。



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