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置き去り猫を助けたい!⑰

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キジトラ猫、現る

11月上旬、それぞれのお見合い日程が決まり始めたことで心に余裕ができ、のんびりお世話をしていたある日。
猫たちがすっかりいなくなった庭を感慨深い気持ちで眺めていると、遠くの方に黒い影がササッと動いたのが見えました。湧き上がる嫌な予感。。

ちょうどお隣さんと会ったので立ち話をすると、やはりお隣さんも目撃していました。尻尾の長い小さなキジトラ猫を...。とはいえ、まだ外飼いが多い田舎なので飼い猫の可能性もあるし様子を見ることに。

ですがその日からうちの庭先をウロウロするキジトラ。小さな体であてもなさそうにウロウロウロウロ。夜は段々と寒くなってくる季節、手を出したい気持ちと見て見ぬふりをしたい気持ちで揺れ動きます。

だって猫部屋にはまだ4匹フルメンバーいるから。mayabellさんちと預かりさんちでお世話になっている4匹だっています。もう絶対キャパオーバー。

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そうわかっているのに、ごはん皿を手にした自分を止めることができず...。置き去り猫たちは助けて、目の前で困窮しているように見える小さなキジトラ猫は見放すということができませんでした。

近づいてみるとそのキジトラ猫はかなり汚れていて、なぜか尻尾だけ明るい茶色の不思議な毛色をしていました。最初は警戒して5mも近づけませんでしたが、1日毎にどんどん近づいてくるキジトラ。
初めてごはんをあげた日から毎日うちの周りにいるようになり、1週間もするとリビング前のテラスで一日中過ごすようになりました。

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野原のノンちゃん

この頃にはもう「ノンちゃん」という名前をつけ(野原に突然現れたから野原のノでノンちゃん。うちに遊びに来た母が思いつきでつけました)、テラスにせっせとハウスを作ってお世話にするようになっていました。

そして、今すぐ保護することはできないけどとりあえず無事に冬を越させて、不妊手術だけはやろうと決めました。このままにしておけばこの小さな体で春には子どもを産んでしまう。それだけは避けなければ。

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ハウスが気に入ったようですっかり入り浸るようになったノンちゃん。3週間もすると控えめにスリスリしてくれるようになりました。少し背中を触ろうものなら「ブシャーッ 怒」とキレていた野良っぽさもなくなり、よく見るとかなり美形です。

毎日よく食べよくウンチをしていたので(何回踏んだことか...)健康そうではあったのですが不自然に横に膨らむお腹が気になっていました。触ると固めでパンッとしていて、たまに水みたいなウンチをしていたので早く医療にかけたくてたまりませんでした。

出会ってから約1ヶ月が経ち、どこにも行かずにいてくれたノンちゃんに対して自分の中でTNRの可能性はなくなっていました。やはり保護して里親さんを探したい。

そんな中11月25日にタビマメ親子がトライアルに出発し、その3週間後にエビがトライアルを控えていたので、それが済んだらいよいよ猫部屋に入れてカモちゃんとお世話をしようと思っていた矢先、とんでもないことが起こります。

カモちゃんが脱走しました...。
⑱につづく

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