見出し画像

好きな人を何枚も描いてみた。

昔の画家はよく意中の人を描いたそう。

なので私も描いた。

…というと私も画家ですな口ぶりになってアレなので、ちょっと私も描いてみましたの、とハニカミながらはじめます。

道具はつけペンと水彩絵の具を水に溶いたやつ。


3枚の絵は同じではありませんが、同じ人を3枚描きました。

どの彼女も好き!だけど、どの彼女も写真のなかの彼女より弱い。違う違う違う!と破ったりするほど芸術家ではなく、どれもこれもうつくしいわ…とかって眺めている。

この女性はジャンヌ・エビュテルヌ。
画家のモディリアーニが愛し描いた女性で、モディリアーニの恋人としてジャンヌを知り、強い眼差しに射抜かれ私も好きだ!と思ってから数ヶ月。
亡くなった女性の、全てをこちらに委ねるような懐の深さをズルく思うことすら忘れて、「……ジャンヌ…」てだけ口に出し、親が心配するような過ごし方をしている。

モディリアーニの描いたジャンヌもよかったら調べてね。

さて、どれもこれもうつくしいわねっチャオ!だと物足りないので、ちょっと詳しく見ていく。

一枚目に描いたジャンヌは、なんかこう整いすぎている。

タカラジェンヌがジャンヌを演じてるみたいだ。
それに全然似ていない。線だけでみたら、ダレ?ってなるくらい。ジャンヌってほんっっっと美しいんだわぁ〜という気持ちがのっかった結果だと思うし、それが絵ってもんなのかもなーとか思ったりする。

独特な髪型のせいかブドウが頭に浮かび背景にブドウ描いた……が、よくよく考えると、ジャンヌは少し力の具合を間違えるとブチュッと汁がはじけ香りを撒き散らすツヤっとした紫の粒のようでもあるかも、と思った。


二枚目のジャンヌ。

鋭い目つきを再現できるよう意識した。
一枚目にはなかった根暗感が滲んでるのは、うつくしいだけじゃないんだぞ!という私の気持ちだろう。
やっぱり迫力が全然足りないけれど、彼女のチャームポイントは目なの!というのは伝わる絵になったかとは思っている。


三枚目。

まるで手塚治虫漫画に出てくるような女性になったと自負していて、正直三枚のなかで1番心にぎゅっとくる。
善も悪もわからぬ頃にあなた人を殺しましたね?ってな影を感じて、グッとくる。そのせいか、不気味な強さも。


単純に三枚目だからうまくなってきただけかもしれませんが。

ただ、これも全然似てはないんですよね、さっぱり。 まあそもそも似せて描くとかそういうのが目的でもないでしょう。

うつくしいですね、ジャンヌ。

絵を描いていると、常に必要な独り言を抱えられるので楽だなぁと改めて感じました。
それでもここでも独り言を垂れ流しているのだから、私寂しいのどこか遠くへ行きたいわ、とも。


こういう紙を持て余しているので、このあと四枚目も五枚目も描いてみようと思っています。

最後に。
好きな人を描くのは、いい時間。
特にここが好きなんだなーとかちょっと照れながら目尻を付け足したり、唇を描くとき息が止まったり、変になって直したり…贅沢な時間だしドスケベな時間です。

このあとまたジャンヌを描いてみて、最後にはブドウを描いて「これがジャンヌ・エビュテルヌです」とか言い出したら、こいつ成し遂げたな…と見守ってください。


・・・・おしまい・・・・

オマケ。

短くまとめるつもりだったのに思いの外1300文字超えてた。
相当なお喋りにお付き合いありがとうございます。

よくよく考えたらこの前にも2度ジャンヌを描いていた。

やっぱりどれもドキドキする。

この記事が参加している募集

#休日のすごし方

54,619件

#やってみた

37,319件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?