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保育園が休園になった/映画「戦場の小さな天使たち」

たとえ同じ時代を生きていても、場所や年齢や立場が違えば、感じることも当然違う。

例えば1995年。
1/7に阪神・淡路大震災、3/20に地下鉄サリン事件。
日本にとっては、近現代屈指に「暗い一年」だったように、後世からは思われるでしょう。
他方、野茂がメジャーリーグ一年目から大活躍したり、ドリカム(「未来予想図Ⅱ」「LOVE LOVE LOVE」)やミスチル(「Tomorrow never knows」「シーソーゲーム」「innocent world」)とJPOP花盛りであったり、そういう一面もあるわけです。

戦時下にしても、これは映画で申し訳ありませんが、
終始悲しい「火垂るの墓」があれば、終盤まで日常を保っている「この世界の片隅に」があったり。コメディの「拝啓天皇陛下様」があったり。本土決戦あるのみと実情を無視して議論する「日本のいちばん長い日」があったり、模様は様々であります。

さて・・・。

長男(5歳)が通う保育園に、陽性者が出たということで、保育園が休園になってしまいました。

長男は、「濃厚接触者」の認定は受けなかったので、一安心しつつ、そこは子どものことなので、どこでどう活動してるかよくわからん。
ということで、一定期間、全園児、自宅で様子見と相成りました。

私も、接触者(長男)の濃厚接触者にあたるため、テレワークに切り替え。

夜に面倒をみてくれた妻を寝かせ、日中は、赤子のミルクをやりながら、長男にも気を配りつつ、仕事をしたりするわけですが、大変というより、「やってんな俺」と、結構ほくそえんでます。

なんか、誠実なお父さんぽくて、かっこいいぞ。

「コロナのせいで、保育園にいけない」と長男に告げると、
そもそも保育園にマインドがない彼は、満面の笑みを浮かべ、走り回り、軽妙に踊り始めた。

雨乞いのようだし、豊穣感謝の舞のようでもあった。

ここで、「戦場の小さな天使たち」という映画を思い出しました。

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「戦場の小さな天使たち」
1987年製作
監督:ジョン・ブアマン
113分

あ、以下、うろ覚えなんですけど、思いっきりネタバレします。

舞台は、第二次世界大戦下のイギリス。
都会は空襲が始まってたりもするけど、主人公の少年が暮らす田舎は、おだやかな毎日が続いていく。

何がおだやかかっていうと、
・遥か遠くの空襲の音と明滅を花火チックに眺めたり
・派遣されてきた外国兵と、お姉ちゃんが恋仲になったり
・ドイツ兵がパラシュートで降下したりすると、「絹(たぶん)だぁー!」と、敵兵には目もくれず、村人総出で集め回ったり
そんな感じ。

特に印象に残っているのは、ラスト。

主人公の少年が「学校嫌だなー」なんてこと思いつつ登校すると・・・、なんとドイツ軍の爆撃により、学校がぶっ壊れていた。
その様子を見て、子どもたち一同は、はしゃぎ回っている。学校に行く必要がない!てか行けない!

「ありがとう!アドルフ!」と、少年が叫んで幕。
ヒトラーをファーストネームで呼ぶ、親愛の示し方が肝。

もう一度見てみたいと思いましたが、配信はやってなくて、セル専用なんですね。傑作とは言わないまでも、心に残り続ける妙な佳作だったのですが。買おうかな。

休園の知らせを聞いて、はしゃぎ回るわが子を見て、ラストシーンを思い出しました。

もしかして、何年・何十年か経った後の記憶では、緊急事態宣言中の保育園休園も合わせて、「保育園に行かずに済んで、家で遊び尽くせた、最高の時期だった」てなふうに、記憶されるのかもしらん。

それならそれでいいけどさ、、、と思いつつ、とりあえず、在宅しています。

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