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映画評「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」

ワイルド・スピード/スーパーコンボ、137分。

映画評の前に自分語り

もともとですね、映画評を書くとき勝手に決めていたことがありまして。

①あらすじ(ネタバレなし)
②感想(ネタバレなし)
③あらすじ(ネタバレあり)
④感想(ネタバレあり)

で構成し、あらすじも含めて、できるだけ自分の文章で書くようにしよう。

そう思っていたのです。

がしかし。

最近、やはり知らず知らずのうちにストレスが溜まっているのか、スカッとしそうだな、という映画しか見ていない。

ともなれば、ネタバレのあるなしなんか関係ないものが多いわけです。

ここまでが言い訳なんですが、というわけで下記は、

ネタバレありのあらすじと感想です。

簡単に言うとですね、上映時間の137分、目一杯楽しませてもらいました。

気になってる人は観ましょう。

今ならアマゾンプライムビデオの見放題でございますし。

あらすじは、、、もし適当に探してください。でも映画の楽しさとは、あんまり関係ないです。

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前置き

「トッツィー」という映画がありまして。

映画を映画で例えると、ロビン・ウィリアムズの「ミセス・ダウト」の元ネタみたいな映画で、ダスティン・ホフマンが女装してテンヤワンヤ、ていうお話なんですが、その中で妙に心に残っているセリフがあります。

映画業界をネタにした話なのですが、こういうセリフ。

「僕が書いたウィンブルドンの脚本は、手直しされているうちに、完成すると潜水艦の映画になっていた」

いや、潜水艦の脚本がウィンブルドンになったんだっけか。

ていうか、本当に「トッツィー」の台詞だったけか。まぁいいか・・・。

もしくは、別の話。

「X-MEN」という映画シリーズがありまして、その3作目にあたる「X-MEN/ファイナルディシジョン」が公開されたあと、次回作は、
若き日のマグニートーを主役にした「マグニートー」ていうタイトルの映画らしい
と噂されたことがありました。

結果、その映画は流れて、「若き日の」というコンセプトは残り、
「XーMEN/ファースト・ジェネレーション」という傑作が誕生するのです。

まぁ何が言いたいのかといいますと、

ハリウッド映画ってのは、企画から公開までの間に、ボツになったり、企画と企画が合流して別の映画になったり、そういうことが多々あるらしい

ということであります。


あらすじ触れつつ感想(ネタバレあり)


本題に入るまでが長いのが私の悪い癖なのですが、そんなことを、本作、
「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」
を観ながら考えていました。

ワイルド・スピードシリーズの人気キャラ、

ホブス(ドウェイン・ジョンソン):左のハゲ
ショウ(ジェイソン・ステイサム):右のハゲ
がコンビになるスピンオフ作品なのですが・・・

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これがもう、笑っちゃうくらい、

「ワイルド・スピード」と関係ねえ!

のです。

※良い意味です

なんてたって、今回の敵役は、サイボーグ(自称ブラック・スーパーマン)

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この丸刈り。その名もブリクストン。

今までのシリーズ世界観なら、「サイボーグ並に強い」という比喩的表現なのですが、こいつ、本当にサイボーグなのです。

ショウと因縁がある、このブリクストン。

因縁もなにも、昔々、ショウに頭を撃ち抜かれたらしい。

普通死ぬのだが、謎の組織「エティオン」の超技術により、再生。

頭部の描写はなかったが、脊髄は機械になっていたし、目はたまに黄色に光って、「脅威が接近」みたいな、見れば一発でわかる程度のナビゲートをしてくれる・・・。

「エティオン」てのは、科学の力で人類を救う と標榜する科学テロ信仰組織(なんじゃそりゃ)で、ハッキングは朝飯前、
死んでたはずのブリクストンをサイボーグにして復活させたりとか、
自動走行するバイクを開発したりとか、
特殊な手袋をはめないと撃てないIOT銃を手下に配ったりとか、
なんか手広くいろいろやってる。

今回は、殺人ウィルス「スノーフレーク」を世界にばら撒こうとしているということで、ホブスとショウがそれを阻止するという筋書き。

いや、「スノーフレーク」はそもそもMade by エティオンではなかったのか・・・あれはどこから来たんやろ。

ちなみに、この「エティオン」の最高指導者は、合成音声で指示を送るのみ、姿は現さない。たぶん、シリーズ化されたら、どこかで大物俳優をキャスティングしてくれるのだろう。

で、「エティオン」や「サイボーグ」って、ワイルド・スピードの世界と全くそぐわないんですよね。あくまで、乗り物大好きなアウトロー連中が、もっと悪いやつらを成敗するっていう物語ですし、あれ。

どちらかというと、SFガジェットの突拍子の無さ含めて、「GIジョー」の第一作目のテンションに近い世界観である。

勝手に推測すると、この映画、いろいろな企画が入り混じって出来たんじゃないだろうか。

・ウィルスパニック映画
・超技術を持った犯罪者を倒す映画
・サモア映画
・いろいろなアクションのネタが溜まってきたなーという人たち
この辺りが良い感じに宙に浮いていたところに、

ワイルド・スピードでスピンオフ作品作りたいから、くっつけちゃうか

という経緯で出来上がったのではないだろうか。

そう考えないと、理解不能なほどに、見せ場がてんこもり!

製作陣には、

間延びした映画を観ていたせいで親の死に目に会えなかったトラウマがあるのでは

と疑いたくなるほど、テンポが良すぎる。

緩急がない。これも、良い意味で。

アクション → ホブスとショウのいちゃいちゃコント → アクション中にホブスとショウがいちゃいちゃ → いちゃいちゃコント → アクション → ・・・
の無限ループ。 

だが、アクションが、CGは当然のごとく満載なのだが、主役二人の魅力はもちろん、舞台や手法がその都度違うため、飽きがこない。

いやー、ハリウッド大作、恐るべし。


お気に入りのアクションシーン


・「GIジョー」っぽい、ロンドン市街地を舞台にした、バイクチェイスシーン。
トランスフォーマーみたいに勝手に自走するバイクに乗った丸刈りサイボーグが、二人の筋肉ハゲをこれでもかとばかりに追い回す、非常にやかましいシークエンスだが、激アツ。
バイクチェイスがある映画にハズレ無し。追って検証してみたい。

・モスクワの廃墟を舞台に、車もドローンも人も総出になって、上へ下への大乱闘スマッシュブラザーズ状態のチェイス。
とにかく壁や窓をぶち割りながら爆走するのだが、誰一人死ぬ想定をしていない冷静な感じが、映画というよりアトラクションに振り切っていて最高。
4DXとかで観たら、すごかっただろう。

・ラストの殴り合い。
サイボーグの視覚認識機能に、「敵意注意」みたいな、もはや無くても構わない警告が鳴る中、2人のハゲが1人の丸刈りを殴りつける。
殴るたびに、スローモーションになる殴られてゆがむ顔。爆笑もんである。
ドウェイン・ジョンソンが力任せに押さえつけたところに、ジェイソン・ステイサムが華麗に飛び蹴りを食らわせたり、プロレス格闘が素晴らしい。
観ながら声が出てしまった。

お腹いっぱいを通り越して、胸焼けがしそうで、ちょっと今頭痛がしている。

いつも以上にとりとめのない状態だったが、鑑賞直後の「胃もたれ」な状態で、この文章を書いているため、ご容赦ください。

おすすめです。


追伸


ラストの舞台のサモアってのが、非常に新鮮なのだが、こんな連中に勝利したラグビー日本代表って最強だな
と改めて感じた


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