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色彩の教科書(15)青は体内の「癒しホルモン」に語りかける

もう一つ、青が人の気持ちをクールダウンさせる理由がある。青にはイメージだけでなく、脳内ホルモン、脳内物質に作用する力があるという。青色を見ると視床下部(自律機能の調節を行う総合中枢)が刺激されてセロトニンという神経伝達物質が分泌される。セロトニンは一般に「癒しホルモン」といわれていて、この物質が不足すると精神的に落ち着かなくなったり、不眠、キレるという状態にもなりやすい。精神安定剤や睡眠薬は、この「癒しホルモン」であるセロトニン不足を解消することを目的としている。

青を愛した戦国武将 明智光秀

戦国武将にとって旗印とは、自分の精神を表した一つの象徴的な存在といえる。この旗印の色に何色を選ぶかによって、その武将の気持ちの持ち方や性格までも分かるようにも思える。例えば「赤備え」で有名な武田家の旗印はもちろん赤。強さ、勇猛さがそのまま色に表現されている。面白いのは、あの織田信長を謀反によって倒した明智光秀が使った旗印。なんとその色は青。どちらかといえば戦いより将軍家や京都御所と織田家の間を周旋することを得意としていた文系な彼の、心底戦国武将になりきれなかったクールで戦いを好まなかった部分が垣間見られるようだ。

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