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Dolce&Gabbanaじゃん

別になんてことない。

夜中にいきなり電話がかかってきて
半年前に別れた元彼に再会しても。

私がどれだけ説得しても
頑なに伸ばしていたロン毛は短くなり
いきなりタバコを咥えるようになっていた。

ちょっとだけ昔の、あの歌みたい。
失恋の模範回答で正直ちょっとウケた。
何よりも、会わなければよかった。

キラキラした思い出を
宝物として大切に
心の中にしまっておけばよかった。

一生懸命磨いていたダイヤモンドも
もうくすんでしまったガラス玉だと気づいたら、
どうでもよくなった。

いつでも包み込んでくれる温かさは
ただの優柔不断だったし、
何でも受け止めて守ってくれる優しさは
私を馬鹿にしてるだけだった。
本当にどうでもよくなった。

20代後半の女と数年付き合っておいて
結婚願望がない男は全員漏れなく
ちょっとずつ不幸になればいい。

地獄に落ちろとまでは言わないけれど
急いでるのに改札でエラーになったりとか
コンビニ弁当にお箸を入れ忘れられたりとか
座った便器がなぜか濡れてたりとか
朝起きたら携帯が充電できてなかったりとか
ちょっとした不幸がじわじわと積もればいい。

じわじわ積もった不幸を
香水の瓶に詰めて、体に振り撒いて、
次の彼女の宝物にしてやればいい。
また、ダイヤモンドのふりをすればいい。
私のことなんて忘れて
何回も何回も同じことを繰り返せばいい。

私はもう、悲しくないよ。
君が変わっただけだから。

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