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代理店の壁を取っ払う

D2Cが世界を席巻しようとしている。

D2Cとは、Direct to Consumerの略称であり、直訳すると「消費者と直接つながる形態」である。直接というところがミソで、従来の形態は消費者との間に大きな壁がある。

それは代理店の壁である。ファッション業界では、PARCOや大丸といった百貨店が該当する。自分たちでお店を構えなくても百貨店に卸すことによって、プロダクトを消費者に届けることができる。
しかし、価格設定やプロダクトの置き場など、本当に伝えたいブランドの世界観を自分たちでコントロールすることができなくなる。YAMADAのような家電量販店をイメージしてもらうとよいだろう。また、どのような消費者が購入したのかといった顧客データを得ることが難しくなる。

これはリアル店舗だけでなく、Amazonや楽天市場といったECサイトも同じである。これらのサイトを見てもらうと一目瞭然だが、同じ商品であっても販売元や価格が異なるだろう。つまり、そのブランド自身がコントロールできない領域なのだ。

要するに、代理店を使うことで売り場を確保できることを条件に、ブランドコントロールできない状況を作り上げてしまっていることになる。この状況を打破する手段として、あらゆる業界でD2Cブランドが台頭しつつある。その一つがAllbirdsだ。

Allbirdsは代理店を介さず、リアル店舗(直営店)とECサイトを展開している。これによりブランドの世界観を損なわず、自社でコントロールすることを可能にしている。また、直営店とECサイトどちらで購入しても同じ価格で購入することができる。

さらに、従来のようなテレビCMや新聞、雑誌によるプロモーションの代わりに、SNSを使って適切なタイミングで消費者にプロダクトやそこにかける思いを届けている。

それにしても、最近はAllbirdsからたくさんのことを学んでいる。

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