見出し画像

「情報ポートフォリオ」のすゝめ

「大変化と複雑化する世界」の中で・・・

昨今は情報がとにかく多すぎるなと感じています。情報を取りに行こうとしたら、365日24時間ずっと可能ですね。キリがないなぁと思うのです。一方で、昨今の状況下で、世界は大きく変わろうとしている、さらに複雑化をしている中で、情報の必要性が高まっているのではないでしょうか。

ウクライナ情勢から約半年が経つ中で、ハイブリット戦争ということで、SNS環境も「戦場」となっているという現状も指摘されています。「認知戦」という言葉も聞くようになりました。正体不明の偽情報や陰謀論が知らず知らずのうちに、自分自身の脳(心までも)に侵入していくということに恐ろしさを個人的に感じているところです。恐れすぎといえば、そうかもしれないですが、それくらいで丁度良いのかなと考えているところです。

さらに世界だけでなく、日本社会も世界情勢と連動するように不安定化しているとも思えてきています。そういった意味で、より分断が深まり、主張の先鋭化がSNS上で散見されていて、見るに堪えない投稿が並んでいることもありますね。あとはエコーチェンバー効果が増幅されているようにも感じられることも増えてきました。やはり、こういった情報空間を覗き込むことは精神的には非常によくないのは言うまでもないですね。

ということで、入ってくる情報量のコントロールや質の担保というのは、更に重要性が増しているのではないかと思うのです。

まず、インターネット空間には情報が多すぎる。触れる情報の選択肢が多すぎる。これは別にロイターとか、ブルームバーグなどのいわゆる時事系情報に限らず、Netflix、YouTubeなどの動画サイトも含めます。更に各個人が発信している情報もあり。何を選んでいいのかがもう正直分からないことも多いです。こんな感じで情報の波に攫われそうです。

そして、情報の質の問題もあるんですよね。これ、かなり注意深くしなきゃいけないですよね。特にさっき書いたような情勢化です、更にです。何を信頼していいのかがよく分からないし、取捨選択のストレスが半端じゃない。こんな感じで、情報の中で迷子になりそうです。

情報ポートフォリオという考え方

そこで、私が重視している点としては、適切な「情報ポートフォリオ」を頭の中に入れておくということです。

投資ポートフォリオ

ポートフォリオという言葉は色々な意味がありますが、ここでは、投資の概念として用います。投資においては、金融商品の組み合わせにおいて、許容リスクを最適化し、組み合わせていきます。それぞれの金融商品によって、特徴が行なっていますので、その組み合わせによって、リスクをコントロールしていくのです。例えば、日本の世界最大の年金積立金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)では、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、それぞれ25%ずつというのを基本ポートフォリオとしています。組み合わせですよね。そして、ざっくりとした言い方になるかもしれませんが、組み合わせを変えることをリバランスといいます。

「情報」分野への援用と運用方法

情報においても、この考え方を援用することができるのではないかと最近思い始めました。

つまり、触れる情報の組み合わせをバランスよく組み合わせておくということですね。

このいい点としては、常に客観性を保つことができることです。
どうしても情報というのは、主観が強いですよね。自分の意見や主張と近い情報に多く触れがちであるということが指摘されていますが、これを放置しているとバランスが悪すぎます。

ということから、実際に媒体や個人の記事・投稿を分析して、あらかじめバランスを決めておき、習慣化しておくことをしています。

具体的にはキー媒体を設定しておき、衛星のように他の情報をくっ付けるサテライト媒体(記事)を張り巡らせているイメージをしています。私のキー媒体は「日経」です。

このようにすると、雑然としている情報を頭の中で一定整理することもでき、ストレスも減りますし、振り回されることが少ないです。これはいいですよ。おすすめです。

もちろん、キー媒体(私の場合は日経)を全て信頼しているわけではありませんし、するべきではないです。キーにするということは、「信奉する」ことではありません。あくまで、フックという位置付けです。ということですので、サテライト媒体でダブルチェックしながら、検証していく作業をしています。(なお、海外の主要メディアをサテライト媒体に入れておくことをおすすめします。情報の国際分散です。)

ただ、ずっと情報ポートフォリオを固定していくということではないですので、誤解しないでいただきたいです。興味や必要な情報は変わっていきますので、都度都度、キー媒体とサテライト媒体は入れ替えてもいいです。リバランスですよね。難しく考える必要はありません。

ざっくりで大変恐縮ですが、そんなこんなで、コントロールしています。完璧ではないので、磨き続けなきゃあかんなと思っています。ついつい、自然のままに流されることも多々あり。若干の緊張感を持っています。

情報は武器である。

現代社会、情報は武器になりますし、こんなに情報に触れる機会が多いということは、逆に考えると、かなりいい時代であるなぁとも考えていますし、そういう意味ではポジティブに捉えていますし、おそらく、それは変わらないでしょう。

金融リテラシーより情報リテラシーを。

金融教育の強化していこうとの金融庁の動きなどがありますが、もちろん金融リテラシーを高めることは重要なことは言うまでもないことです。ただ、正直、情報リテラシーの教育を強化した方がいいなと個人的には感じているところです。個人の意思を尊重しながら、なかなか教育することは難しいですが、ここはこれから生きる上で、知恵を得る意味で、大事なことなのではないかと思います。

ぜひ、触れている情報の棚卸しをしてみるということをやってみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?