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オリジナル曲

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ゆっずうっずのオリジナル曲
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【オリジナル曲#10】あの桜の下で

ね、今年も咲いたよ。 あの丘の上の、一本桜。 昔、ここでよく一緒に遊んだよね。 木の周りをぐるぐる回って追いかけっこしては、時折地面に飛び出た根っこで派手に転んでさ。 顔を上げて、風に揺れる桜を見つめる。 今思えば不思議な桜。 近くに川はないのに、枯れずにこうして今年も立派に咲いている。 まだちょっぴり寒いや。 ねえ、僕はすっかり大人びてしまったよ。 君のところにも、桜は咲いているかな。

【xu(さゆ)×ゆっずうっず】君のまちに雪が降る 〜「あなたの温度に触れていたくて。」イメージソング〜

こんばんは、ゆっずうっずです🍊 またひとつ、曲を作りました。 そして今回の曲は、noteやTwitterでお世話になっているxuさんとコラボして作りました! そんなわけで、今回はxuさん主催のnote投稿企画「あなたの温度に触れていたくて。」のイメージソングとして作った楽曲、「君のまちに雪が降る」をご紹介したいと思います。 ❄️ 経緯とコラボの内容2022年の年末、xuさんから「ゆずさん、コラボしませんか!」という一通のメッセージをいただきました。 お話を伺ったとこ

【オリジナル曲#9】雪原

瞳を開けると、そこは真っ白な雪原だった。 どこまでもどこまでも、真っ直ぐに伸びる雪景色。 空も灰色だから、どこまでが空でどこまでが地面なのか、そのうちわからなくなってくる。 頭がくらくらして、目が痛くなってくる。 歩いても、 歩いても、 歩いても、 何一つ景色は変わらない。 はっとして振り返った。 そこにあるはずのわたしの足跡はなかった。 消えていた。 いや、最初から足跡なんてなかったのかもしれない。 前も後ろも右も左も上も下も——どちらに顔を向けても、真っ白な景色し

【湊谷翔×ゆっずうっず】「夜明けに祈る」

(こちらは、ゆっずうっずさんに曲を添えていただいたコラボ作品です。) 『夜明けに祈る』 ドアを開けるほどの勇気はなくて 代わりに覗いた窓の向こう 誰かの話し声に 夜の街の風に 一歩先を行く明日を見ていた 届かない青の向こう 一歩先を行く明日を見ていた あの青は切り取れない あの夕陽に手は届かない それでもその先にある世界が見たくて 僕はまたカーテンを開けた 指先をすり抜ける風に泣いて それでも前を向くよって 開いた瞼の向こう 今日に差し込んだ確かな青に 明日の灯りを

【ゆっずうっず×湊谷翔】「カーテンを開けた窓の向こうに」

(こちらは、すすきさんに詩を添えていただいたコラボ作品です。) *  *  * 『カーテンを開けた窓の向こうに』 夜明けの近づく街を見下ろして まだ少し肌寒いその静けさを吸いこんで 昨日の続きから 今日という日を再生する 色の蘇っていく空を眺めて 肺いっぱいに溜め込んだ 朝露の香りをひっそり纏って プロローグ代わりの 窓から差し込む眩しさを再生する 笑っていよう? どうせ進むしかないんなら さあ行こう? どうせやり直せないなら 窓の向こう 朝日差し込むカーテンの

【オリジナル曲#8】からくり時計台

こんばんは、ゆっずうっずです🍊 5か月ぶりくらいに、新しいオリジナル曲を公開します。 かすかに浮かんだ光景が時計台の螺旋階段だったので、「からくり時計台」というタイトルになりました。 電子ピアノに入っていたチェンバロの音色がとてもよく似合う曲だったので、その音色で演奏してみました。ペダルを外す時の「コンッ」って音が好きです。

【オリジナル曲#7】僕の盛大な勘違い

こんにちは、ゆっずうっずです🍊 6月末からセミも鳴き始めて、いよいよ夏らしくなってきました。 今日は、昨年夏に作ったオリジナル曲を、再公開します。 タイトルは「僕の盛大な勘違い」。 昨年夏、xuさんとriraさん主催のnote投稿企画「夏の香りに思いを馳せて」の参加記事として投稿しました。 私が全部消してしまったがために、当時の記事が残っていないのはもちろん、プライベートのNotionにもいつ公開したかの記録すらありません……。 が、xuさんの作品目録で紹介されている記

【オリジナル曲#4】瞳に映る陽

こんばんは、ゆっずうっずです🍊 以前公開したことのあるオリジナル曲を、再公開します。 2022年1月の成人式あたりに“降ってきて”譜面に起こした曲です。 今からちょうど1年前ですね。 この曲のタイトルになっている、「瞳に映る陽」という言葉。 これは、あやのさんの言葉をお借りしてつけました。 あやのさんとは、2021年1月末、わたしがstand.fmを始めた日かその次の日くらいにstand.fmで出会って。stand.fmとnoteをはじめ、いろいろなところでずっと親し

【オリジナル曲#3】黄金色の渚

こんばんは、ゆっずうっずです🍊 今日も皆さんおつかれさまでした🍵 私はこれまで、7つの旋律をオリジナル曲として公開してきました。 サクラミチ(2021年3月) 雨と虹(2021年秋) 黄金色の渚(2021年10月) 瞳に映る陽(2022年2月) スライスチーズの歌(2022年3月) 飛んでけ、春。(2022年3月) 僕の盛大な勘違い(2022年7月) 今日は、これらの過去作のうち3番目の「黄金色の渚」の楽譜と背景の物語を改めてお話ししようと思います。 実は

【オリジナル曲#2】雨と虹

こんばんは、ゆっずうっずです🍊 私はこれまで、7つの旋律をオリジナル曲として公開してきました。 サクラミチ(2021年3月) 雨と虹(2021年秋) 黄金色の渚(2021年10月) 瞳に映る陽(2022年2月) スライスチーズの歌(2022年3月) 飛んでけ、春。(2022年3月) 僕の盛大な勘違い(2022年夏) 今日は、これらの過去作のうち2番目の「雨と虹」の楽譜と背景の物語を改めてお話ししようと思います。 *  *  * 「雨と虹」は、2021年の

【オリジナル曲#1】サクラミチ

2021年3月28日。 ちょうど3年前の今日、ここnoteで公開した初のオリジナル曲を、再公開します。大学1年生の時に書いた、私の大切な曲のひとつです。 曲名は「サクラミチ」 そんなイメージの曲です。 今、改めてこの曲を自分で弾いて聴いて浮かんだイメージ(セルフ二次創作?)も残しておきます。 *  *  * この3月で卒業の皆さん、ご卒業おめでとうございます。 社会人になられても、皆さんがまた掲示板に紙をぺろっと貼られるその後ろ姿を目にできるといいな、と、そっと思