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10年間見てきた伊豆の農業と、抱える大きな問題

どうも。
今日は少しだけ真面目なお話しをします。
前のお仕事で、10年間伊豆で農業の現場を見てきました。
そんな私が思う、伊豆という場所で農業をする人たちの課題を少し綴ろうと思います。



結論

10年後には半数まで減少すると思われる農家たち

農業をこれからやろうと思っている方、夢もあるでしょうが、夢で終わるかもしれません。いかに伊豆で農業をすることが難しいか、ちゃんと知って欲しいと思い、読んでいただけたら幸いです。

簡単な自己紹介


私は農家ではありません。普通のサラリーマンで、実家も農業とは関係ありませんし、農大卒でもありません。

10年間JAに勤めて、そこで実務経験と資格・専門知識を身につけ講習会で柑橘や野菜の栽培方法をお話ししていました。

農業専門部署で購買事業3年、営農指導7年を経験。

購買事業は、農業で必要な道具や資材の仕入れと販売を。

営農指導とは、農家が育てる作物のフォローをする部署で、病害虫の診断と対策の提案のほか、講習会を開催したりします。

つまり、農家がタネと土を買うとこから、育てて販売するまでを総合的に支えてきておりました。

そんな10年間で、ざっと100件以上の農家さんと向き合って色々なお話や今の農家の抱えている問題点などを肌で感じてきた訳でした。

伊豆の農業の特徴

山と海が隣同士に面している傾斜面な畑

伊豆半島の真ん中にある天城山と、そのすぐそばに海と、平坦な土地が非常に少ないことが特徴です。

出張で静岡県内の広い畑を覗きましたが、あまりの規模の違いに驚くことばかりでした。

どこ行っても広くて平らな畑が当たり前で、私が毎日見ていた畑とは全然大違い。

1枚の畑の面積が非常に狭い


上記で綴った傾斜面に加え、畑1枚ごとの面積が非常に狭いため、一度に大量の作物を栽培することが不可能です。

これらが原因で、おそらく数十年前から進化できない農業

  • 高齢化で不足する労働力

  • 大規模・集積化しようにも傾斜地が多く、切り開くことが困難

  • 傾斜地のせいで大型の農業機械が導入できず生産性が上がらない

  • 生産性が上がらないことにより、収益が見込めず、次世代や新たな担い手が現れにくい


負のスパイラルに陥ってしまっている!そんな状況だと言えます。
しかし一方で、伊豆ならではの魅力も沢山あります。

伊豆の魅力


傾斜地のおかげで水ハケが良い

それなりに温暖な気候

年間通し暖かい傾向です。冬も霜が降りますが雪が降ることは数年に一度程度です。ただし伊豆は高低差が激しいため標高高い場所に住んでいる場合はこの限りではありません。

大量生産には不向きだが、温泉や観光資源が豊富で、付加価値を提供しやすいはず

たくさんあるぞ、観光地


全国のじゃらんnetユーザーが選んだ人気温泉地ランキング全国版2023では、熱海が8位にランクインしています。

8位静岡県熱海温泉
熱海温泉
全国でも有数の湯量を誇る温泉地
夏冬の花火大会も有名な全国でも有数の湯量を誇る温泉地。開湯は1200年前と古く、江戸時代には徳川家康が家臣とともに訪れ逗留した記録が残っている。主な温泉成分は塩化物泉。観光名所として日本一早咲きの梅が美しい熱海梅園、断崖に広がる景勝地錦ヶ浦、MOA美術館、お宮の松、初島などがある。

じゃらん.netより引用

熱海は東京から新幹線で40分程度で行けますので、非常に人気ですね。

夏は下田にある海水浴場の「伊豆白浜海岸」や「天城越え」で有名な「天城山」など。

最近はキャンプブーム終焉とも噂されてますが、山と海の景観を生かした絶景が見られるキャンプ場も数多くあります。

レジャーやアクテビティが豊富で、家族連れから友達・恋人とどなたと来ても楽しめるでしょう。

抱える課題

  • 高齢化による担い手不足の加速

  • 高齢化による耕作放棄地の増加

  • 農業インフラ悪化による畑の森林化と有害鳥獣被害の増加

  • 特に伊豆では担い手が現れにくくこの3つが最も大きな課題だと考えます。

  • 1番恐ろしいのが、あと10年もすれば、今の農家がおそらく半数程度までいなくなってしまうこと。

    そしてその対策らしい対策がまだ不足しているということ。だと私は思っております。

解決するには?

行政・団体・企業・農家の四位一体で目標を共有して取り組むべき

まだまだ一方通行な感じに思えます。
農家が作った農産物→スーパーや直売所、市場に出荷→多くの流通を経て消費者へ届くのが一般的です。
もしくは、食品メーカーが原材料として地方の名産や農産物を加工品にして販売していたり。
決して悪くは無いですが、それらは全て今の儲からない農業の仕組みの一因となってしまっているのでは無いかと。

 行政や企業と農家が一つの輪で結ばれるような取り組みをしていかないと、ここの農家がやっていけるほど競争力のある農家が生まれない。と私は思いました。

毎度毎度、乱雑な文で申し訳ないですが、ここまで読んでくれた方には感謝致します。ありがとうございました。

こんな風に考えるからこそ、何かもっとできることがあるのにな、もったいないなと思うわけで。

少しでも私が仕組みを作れて、伊豆も伊豆の農業も活性化できればと思っております。

・・・まだ勉強中なのですが💦

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それではまた。

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