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『旅はみちづれ』イタリア その3

カレンツァーノを拠点に

ヴェネツィアからカレンツァーノへの移動中はいい睡眠時間となった。

ところが、翌日のカレンツァーノからフィレンツェそしてピサへの移動は、眠る気になれず。本を読むにも、イタリアの太陽は眩しすぎて‥ 暇を持て余し、のんびりと車窓から見える景色を楽しんだ。観光バスは、パノラマビューの眺めが良いタイプなのでゆったりと過ごせた。(このツアーの売りだった)

しかし、一番目の保養になったのは、超イケメンのトラック野郎たちだったとは意外だ。

「平たい顔族」の私たちにとって、「超堀の深い顔族」のラテン系は、ある意味憧れなのかも知れない。

トラックの高さと、バスのウィンドウの高さがほぼ同じで、とても良い眺めだった(笑)

お姉様達と一緒に、トラックが追い越しをかけてくごとに、歓声をあげるという状況になった。

また、インターチェンジ付近ですれ違うトラックにも注目!もう、一大エンターテイメントである。

兎に角ハズレがない!驚愕!

同じ道を、自分で運転したことは何度かあったが、こんな楽しみ方があったとは。観光バスならではの新発見!

自家用車でアウトストラーダ(高速道路)を縦断しときには、このようなゆとりはなかった。もっとも、一般車はトラックとは車高に差があるので、運転席は覗けないけれども。

イタリアのトラック野郎たちは、まさかパノラマビューの観光バスから注目されているとは知らなかったであろう。

スーパーマーケットで

二泊カレンツァーノという場所に宿泊。

夕食後、ホテルの周りを散策した。
丁度裏手に、フランスのスーパーマーケット「カルフール」があり、買い物をした。

ここへ向かう途中の電信柱に「SILOS」と表示されていた。いつの間にか外資系に買収されたらしい。かつては、イタリアの自動車専用道路沿いの至る所に“SILOS supermercati“があったものだ。

“gruppo rinascente“(リナシェンテ)といい、どうしたことだろうか?(こちらは、名前のみ残ったがタイの企業に買収された)

そういえば、イタリア国営石油会社のagipも姿を消している。神話に出てくるオオカミ(ロムスとレムスに乳を飲ませたという)のマークはもはや過去のものである。ドライブイン“grill agip“も、“auto grill“と名を変えている。

さておき、お買い物!

私のお目当ては、kinderのチョコレート!
日本では滅多にお目にかかれないし、ドイツなどより安価で手に入る。すかさず大箱を5つ購入した。

イタリアのスーパーの楽しみは、ワイン、チーズ、オリーブオイル、そして、プロシュート(生ハム)が揃っていることである。
もちろん、パスタの種類も半端ない。

ワインの種類の豊富さビックリ。
何しろ、長い棚二列全部がワインで埋め尽くされている。北から南まで、赤、白、ロゼ、スプマンテ‥グラッパに至るまで

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チーズは量り売り。好きなものをオーダー。

プロシュート(生ハム)も、量り売りなので欲しいだけカットしてもらう。
生物なので食べきり50グラムづつオーダー。
プロシュートクルド(普通の生ハム)
プロシュートコット(ロースハム)
モルタデッラ(寄せ集めたハム)
サルミボロゲーぜ(ボローニャ風サラミ)

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薄くカットして、丁寧にクッキングペーパーに並べて専用の紙袋で包んでくれた。
お会計はレジで。

以下、種類の解説を引用より

1.プロシュット・クルード(Prosciutto crudo)
「クルード」とは「生の」という意味で、こちらは一般的に思い浮かべることのできる「生ハム」のことです。
豚のもも肉を塩漬けし、乾燥・熟成して作られたもの。
世界で最もポピュラーのため、 「サルメの王様」と言われています。
プロシュット(Prosciutto)とはProsciugare(乾燥させる)という言葉からきています。
なぜならプロシュットは、豚のもも肉を塩漬けし、長い期間乾燥させて作られます。
薄く削いで生のままおつまみとして食べるのはもちろん、赤肉のメロンやイチジクに乗せて食べたり、焼いたピザの上に乗せて食べたりします。
そのままで美味しい果物に、わざわざ生ハム…?と思われるかもしれませんが、イタリアの生ハムは別物!!です^^
「生ハムメロン」は、イタリアで人気のアンティパストランキングで、堂々2位に輝いているほどおいしいのです!
滴るようにジューシーなプロシュットへと早変わり。
イタリアへ行かれた際は、ぜひ召し上がってみて下さいね!
参考:イタリアの食べ物ランキング!レストランで絶対に頼むべきメニューはこれ!
また、プロシュットをパンに挟んだパニーニ(P anino con il prosciutto パニーノ・コン・イル・プロシュット) は、イタリアの子供たちの大好きなおやつです。
2.プロシュット・コット(Prosciutto cotto)
「コット」とは「煮込む」のことで、「煮たハム」という意味です。
これも豚のもも肉から作られていますが、塩漬け処理の後に成型し、75℃のオーブンで9~12時間程、加熱して作られます。
脂分が少なく、もちもちとした食感と優しい味わいです。
3.モルタデッラ(Mortadella)
エミリア・ ロマーニャ州のボローニャのソーセージです。
豚の細かいひき肉と喉の脂身(白い分)を加え、蒸して作ったソーセージです。
きれいなピンク色で柔らかく、とても人気です。
ピスタチオや黒コショウなどが中のところどころに入っているものもあります。
そのまま食べても美味しいですし、サラダやパスタソースに加えることも多いです。

4.サラメ(Salame)
イタリアで生まれた、豚のひき肉を使ったドライソーセージのことで、イタリア語の複数形では「サラミ」となります。
日本でいう「サラミ」のことです。
豚のひき肉に塩やラード、ラム酒などを混ぜて腸に詰めます。
地方によって様々なスパイスを混ぜ込んだものがあり、特にプーリア州など南イタリアでは、唐辛子を加えたピリ辛のサラメが有名です。
乾燥されていることで噛みごたえがあり、味も濃縮されています。
そのまま食べたり、ピザの上に乗せることも。

ホテルの部屋で、一緒に皿に盛ると、なかなか豪華である。飲む口を持ったメンバーにつき、今宵はワインの女王バルバレスコ(DOCG)で乾杯!地元のワインではないが味わいたかったので持ち込み!
ゆったりと夜はふけた。

以下 イタリアワインの格付けの解説を引用より

イタリアワインの格付け
イタリアのワインの格付けはワイン法(1963年)に基づき規定されており、上位からDOCG・DOC・IGT・VdTに分類されます。

DOCG
【統制保証付原産地呼称ワイン】
イタリアワインの格付けの中で一番厳正な規定が設けられている。申請の前に少なくとも5年間、DOCのカテゴリに属していなければならない。農林省、商工会議所の化学・物理検査を受け、一つ一つのボトルには政府が認可(ガランティータ)したことを証明するシールが貼られる。2010年10月現在で50銘柄が認可されている。
 
DOC
【統制原産地呼称ワイン】
DOCには一定の審査が定められている。すべての生産過程(栽培から出荷まで)はこの規定に基づき行われなればならない。(生産地、栽培方法、ブドウ品種、最大収穫量、最低アルコール度数、熟成方法など)また瓶詰めの前に、規定された必要条件を満たしているかの審査、化学・物理検査が商工会議所によって行われる。
 
IGT
【地域特性表示ワイン】
1992年に新設。生産地の名前が用いられる。(ピエモンテ、シチリアなど)その地域のブドウを最低85%使うことが義務付けられ、ラベルには使用されている品種と年が記載されているものも多い。
 
VdT
【テーブルワイン】
最低の基準はあるものの、その他には特に規定はなく、ブドウ品種・生産地の表記の義務はない。(赤、白などの色の記載は義務付けられている。)DOCG、DOC申請がなされていないワインがこの分類となる。規定にしばられることなく生産されることで、質の高いワインも多くつくられている。

イタリア人の働き方

さて、会計を済ませようとレジの方へ‥

あれ?さっきホテルの受付に座っていた人がレジ打ちをやってる?

そうなんです。イタリアの人たちは、仕事を掛け持ちしている人が多いのです。

トラック野郎の皆さんも、この時間は、おそらく劇場の舞台や高級レストランなどでご活躍されていることでしょう。

以下労働政策研究・研修機構の資料

基礎データ(2020年2月更新)イタリア

名目GDP:1兆7570億ユーロ(2018年、推計値)
実質GDP成長率:0.9%(2018年、推計値)
総人口:6063万人(2018年、推計値)
労働力人口:2597万人(2018年)
就業者数:2321万人(2018年)
パートタイム労働者の割合:33.6%(2018年)
失業率:10.6%(2018年)
若年者(15~24歳)失業率:32.2%(2018年)
為替レート:1ユーロ=130.40円、1USドル=0.847ユーロ(2018年平均)

イタリア人の家

イタリアの人たちは、代々家を引き継いでいる為、新たにを買う必要が無い。築200年なんてざらで、都市によっては景観を保つため、外装は勝手に直せない。そんなわけで、やたら室内インテリアに拘りを持っている。人間関係も、教会を通して繋がっている。あくせくしていない。

何しろ、90パーセント以上の人たちが、カトリック教徒なのです。教会を中心にして自然にコミュニティが回っている。面倒見がとても良いのである。

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