幸せと音楽

幸せと音楽について考える。
幸せとは何だろう。
とても深いテーマのように思えるが、とてもシンプルだと気づいた。幸せとは食べることである。眠ることである。
結局、それだけなのだと思う。

美味しいものを食べる。
美味しいものを家族や友人や仲間と食べる。
そして食べた後にゆっくり眠る。
これに勝る幸せはない。無条件の幸せである。
幸せとは何かという問いの答えがこれだ。これだけだ。

ミュージシャンである僕は、音楽をやっている時は幸せではないのか?
「好きな音楽をやっている時に最高の幸せを感じる!」と話しているミュージシャンや歌手などの言葉を目にすることもある。
わかるような気もするが、何か違う気がする。どうも同意できないのだ。
そこで考える。僕は音楽をやっている時に最高の幸せを感じるのか?
高揚する。興奮もする。演奏や創作をすることで最高に楽しい気持ちになることもあり、最高の瞬間も味わえる。
音に身を任せると異次元に体ごと持っていかれるような感覚も味わう。
でもそれは「幸せ」という言葉とは違う。
音楽をやっていると、とても辛い時もあるしうんざりする時も苦しい時もある。煩わしいこともある。それでも音楽をやっているのは、ただやりたいからやっているのだ。
自分でも理由がよくわからない。
音楽それ自体が目的であって、幸せになるために音楽をやっているわけではないのだ。理由がわからないが、音楽に駆り立てられているのだ。
それが僕の人生であるから、そうしているだけだ。

もし幸せになるために音楽をやっている人や、幸せ探しのために音楽や表現を模索している人がいたりしたら、僕は言いたい。
そんな考えはすぐに捨てて、自分が大好きな食べ物をお腹いっぱい食べなさい、と。
そして暖かい布団でぐっすり眠りなさい、と。
それが1番の幸せへの近道です、と。


結論。
幸せとは、食べることと寝ることだ。
音楽は、幸せになるためにやっているのではない。
僕はただ、自分の内側から湧き上がるものに導かれるままに音楽をやっているだけだ。

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