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映画x青春xライバルもの~額賀澪さん『完パケ!』読了~

相変わらず青春ものをついつい読んじゃうアラフォー男です。

額賀さんの作品も、安定的にどれも面白く、たまに読んでいます。
舞台は映像系の大学。卒業制作をめぐるライバル2人の青春もの。地方に病気の母を1人残して上京してきた苦労人の安原と、東京の実家住み、父は映画関係者の北川。この2人のキャラクターの違いがうまく出ていて惹き込まれます。あまりにもこだわりが強く、うまくコミュニケーションができない安原に読んでいてちょっとイラッとしましたが、生まれ育った環境からそうならざるを得なかったのかなとも思いましたし、北川は北川で、何不自由なく育ち周りともうまくコミュニケーションが取れるがゆえの悩みやコンプレックスも抱えています。卒業制作の映画をカンヌに出品しよう!と意気込み、とある事情を抱えた主演俳優、映画制作を支える仲間たちを巻き込み、映画が出来上がっていくさまが楽しく、一気に読みました。

額賀さんの青春ものは、この「青春」と掛け合わされる題材が僕の好みに合っていて好きです。今回の「映画」もゴリゴリの体育会系じゃないのがいいですね(笑)。他には、『屋上のウインドノーツ』『風に恋う』ではブラスバンドが題材です。

青春ものに触れたい方、文系の方(笑)、ライバルものが好きな方におすすめの一冊でした~!

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