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創作演説文「地球連邦政府記念式典、大統領の演説」

地球に何年暮らしたのでしょうか。
月や火星との往来が日常のひとコマとなった時代。わたくしのように長く地球から出ることがなかった方もいれば、地球から火星へ引っ越して暮らしている方もいらっしゃることでしょう。
我々地球連邦政府は、地球という看板に囚われてはいけません。人類が生存し、活動する空間の全てに対して公平かつ平和的に対応していかなければなりません。それを我々は忘れてはいけない。
わたくしは、その心構えを、この心臓に……強く突き刺しています。
昨今の反連邦テロ活動、地球連邦からの完全な独立を求める運動、国際管理軍の不祥事など、あらゆる問題が生じております。わたくしは大統領として、これらの諸問題へ迅速に対応いたします。神の意志が介在する隙もない早さによって。
人類は惑星間の幸福を追求する大規模な統治システムを手にしました。それは全人類の平和への願いが人類の意志によって実現したものであります。この後世に残すべき世界の体制を、後世が維持していくに値する体制を残すために、我々は話し合い、手を取り合わなければならないのです。
最後に、地球連邦政府を支える全職員に改めて感謝申し上げると同時に、わたくしが移動のために利用した火星から地球までの惑星間インフラ。これを支える惑星間作業員に対してもこの場をお借りして敬意を表します。
それでは皆様、今後とも人類の未来を守るため、共に歩んでいくのです。
ありがとう。

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