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習作短歌連作『彦星のしびれ』


最近『推し短歌入門』という本を読みまして、
すごく面白かったのでせっかくならと初めて短歌を詠んでみました。

短歌の作り方を学ぶことによって、
短歌の読み方の解像度が上がるような感覚になった
のがものすごく良かったです。
短歌ってそれまで、なんとなく「消費も生産もハードルが低いもの」だと思っていたけれど、実は絵画のように一定の割合の人にとっては「注釈」がないとうまく楽しみ方が分からないもの、なのかもしれないと思いなおしました。というか、自分も短歌の楽しみ方を本当は分かってなかったんだと思いました。(私は美術館でも未だに説明文の方をメインに読んでしまっています)

もちろん大衆的にバズるような短歌も最近はSNSで見かけるけれど、それはなんというかでっかい「絵」という枠組みのなかで「絵画」と「イラスト」くらい考え方が異なっていて、語弊をおそれずに言えばそれはリテラシーがない大衆でも直感的に快を感じられるもの、と言えるのかなと思いました。
純文学と大衆小説もそれに近いことが言えそうだけど、今や大衆小説も結構リテラシーを要求してくる方の娯楽になってしまったからな。

音楽とかは基本的に問答無用で「直感的に快を感じられる」側だと思ったけど、現代音楽とかはそれを目指した営みじゃないですからね。まあ、色々あるよね。芸術と大衆はいつだって議論の中心です(適当)

でも、私のいまの雑な理解としては、
音楽は広い意味でのポップス(大衆志向)が優勢だけど、
たぶん短歌はまだどちらかといえばクラシカル(芸術志向)の方が優勢な文化なのかな?とちょっと思いました。まあそれだけ歴史もありますし。
音楽や漫画みたいに、大衆志向のプラットフォームというか、雑誌みたいなものが興ったら面白そうですけど、どうなんでしょう。昨今の短歌界隈に詳しい方、ぜひ教えてください。
(間違っていることがあったらそちらも遠慮なくご指摘ください)


さて、前置きが長くなりましたが、
以下に私が初めて読んだ10首連作がございます。

ふつうにドヘタだなのですが、作っていてとても楽しかったのでこちらに供養させてください。
シンプルに、誰にも邪魔されない世界で言葉と自分、サシで向き合うのは楽しいですね。楽しくて、厳しくて、静かで、しんどくて、温かくて、やっぱり面白いです。

少しでも私が思い描いた情景が、詠んだ人の心に浮かぶと嬉しく思います。




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