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【くもあがき】劇団ヨアガキ稽古場見学①/3

おはようございます、劇団CLOUD9の小沢です。
今日は初めて、他所さまの稽古場を見学したレポートなるものを書いてみようかと思います。

まずは【くもあがき】ってなんやねん!というところから。
京都の小劇場THEATRE E9 KYOTOが2024年度・2025年度の2年連続企画として、「U30創造支援事業」という若手支援事業を立ち上げました。そこに乗っからせていただいた若手団体「劇団CLOUD9」と「劇団ヨアガキ」。せっかくだからコラボ企画なんかやりましょうよ!と調子に乗って始めたのがこちら、【くもあがき】でございます。

今年度のCLOUD9の公演はすでに先月終了していまして、その際にヨアガキ主宰の興梠さんがうちの稽古場見学に来てくれて、めっちゃ素敵なnoteを書いてくださいました。

交流企画なので、今度は僕がヨアガキさんの稽古場を訪問させていただいた、というわけなのです…が、こんな素敵な文章書かれてしまってハードルが上がりまくっています。とりあえず見てきて思ったことを素直に書いてみようと思います。どうぞ、お手柔らかに。

初めまして…?

主宰の興梠さん以外は、直接対面でお会いするのは全員初めましてのはずでした。が、稽古場に入るとわちゃわちゃ〜〜っと挨拶して絡んでくださり、めちゃくちゃ歓迎してもらいました。嬉しい。素直に嬉しい。初めましてじゃないみたい。ありがとうございます。

今日は止め通しと呼ばれる稽古を予定しているとのことで、開始時刻までにやるべきところを稽古しているようでした。止め通し、というのは、脚本の最初から最後までを止めながら順に追っていく稽古のことです。皆さんのやりとりを聞いている感じ、通し稽古(最初から最後まで通して稽古する)のために、不明点をみんなで共有して洗い出しておこう、という趣旨のようでした。

スイッチ

僕が見学を開始してから30分ぐらいの間、一部のシーンの稽古が行われていました。どうやらほとんど触っていなかったシーンらしく、シーンを回しながらも役者は確認ために役を脱いで素に戻り、役者として演出に質問を投げます。演出は一瞬悩んで即座に回答。それを聞いた役者はまた瞬時に役に入り直してシーンを続行。これがすごいんです。普通そんだけ役から出たり入ったりすると役の感情が断絶して不自然になるものなんですが、役に入る時のスイッチみたいなのが瞬間的に切り替わるんです。ヘラヘラっと緩和したかと思うと、シュッと役に入り込んで芝居が進んでいき、見てる側の空気までを引き締められていきます。

役に入っている時の集中と役から離れた時の緩和がめちゃくちゃ綺麗でした。稽古場全体がなんとなくそんな感じになっていて、誰がどうとかではなく、見ているスタッフ含めて全員がこの空気を当たり前に吸い込んで吐き出してみんなで作り出している感じがしました。素敵。

確信

ただの見学者ですから脚本を読ませてもらっているわけでもなく、止め通しを見る前でしたからほとんど中身もわからないままでしたが、もうこの稽古場の空気を感じて確信しました。この作品、きっとおもしろいものになる。

と、ウキウキしていたら止め通し前の休憩に突入。
のはずなのですが…、役柄上絡む場面が多いであろう役者同士で自主的に相談が始まりました。すげー。本番2ヶ月前にして演出抜きで舞台上の役者同士でちゃんと動いてる。個人的に理想的な稽古場だ〜と思いながら眺めていました。もちろん、時間を見てどのチームもちゃんと休憩も取っていました。休憩というかフリータイムだなこれ。いいな、フリータイム。

止め通し

始まりました、止め通し。稽古場の指示とか様子を見ていると、比較的抽象度の高い舞台セットになるのかな?という印象。抽象度の高い舞台は感覚や景色の共有が難しいのです。彼が何を見ているか、彼が見ている横で私は何を見ているか、みたいな。ここが共有されていないと、もちろんそんな彼らを観ているお客さんの見え方はバラバラになっちゃいます。ここら辺が初めての止め通しにも関わらず、ちゃんと共有されている感じがしました。僕らは今どこにいて、あたりはどんな状態で、何を見ているのか。これは脚本のト書きに記されているのでしょうか。あるいは稽古場で役者と演出で言葉を持ってして共有されているのでしょうか。いずれにせよちゃんと同じ方向を向いて進んでいるような感じがしました。

あと、ちょっとこれは野暮なことかもしれませんが、役者さんがみんな上手すぎる…!もう、びっくりだ。なんだあれは。身体と心の接続が綺麗すぎる。なんで?演出・演技指導の賜物?だとしても上手すぎる。おそらく役者お一人お一人の素地の高さと努力の賜物なのでしょう。身体と心にズレがなくて、本当に綺麗で、ずっと見ていたい気持ちでした。これで2ヶ月前ですよ。絶対おもしろくなる。楽しみ。

総じて、一貫して良かったのが「緩急」でした。
おもしろくなる確信の核はここにあります。
稽古場、団体、個人、それぞれに、それぞれが大事にしている緩急があって、それが綺麗に共存している現場でした。

公演は10月25日〜27日。
まだまだ進化を遂げていくのでしょう。楽しみです。

🔻詳細・予約はコチラ🔻
https://askyoto.or.jp/e9/ticket/20241026

前作の続編、みたいな書き方になっていますが、前作を知らない僕が止め通しを見させていただいた限り、今回初見でも普通に楽しめます。大丈夫◎

①/3

調子に乗ってこんな書き方をしてしまいました。勝手にあと2回ぐらい見学行くつもりにしています。いいのかな。9月1回、10月1回で、ちょうど良いので許してください。せっかく関わったので、ちゃんと経過レポート書いて効果のある企画にしたいですし。ぜひ、次回もよろしくお願いします🙏

Xにてスペース配信します!

稽古場ではじっくり話す時間はないので、レポートを書いたあとに「スペース」で交流会をすることになっています。レポート&音声配信。なんて素敵な企画。

というわけで、来たる
8月31日(土)22:00〜
劇団CLOUD9アカウントにて
主宰であり脚本・演出の興梠さんと
【くもあがき】スペース配信予定です。
👇

https://twitter.com/i/spaces/1MYxNMQaARwJw

もしよろしければ覗いてみてください。
アーカイブも残しますので、ごゆるりと。
いろいろ質問したいこともあるので楽しみです。
よろしくお願いします。

稽古場見学日:2024年8月23日(金)
劇団CLOUD9 小沢佑太

最後まで読んでくださってありがとうございます♪ 現在は日々の気づきを毎日綴っています。 2022年に劇団を立ち上げ、その運営を行う中での気づきや成長日記にすることを目指しています。 もしよろしければ、今後の活動をサポートしていただければ幸いです☺️