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カルマに捕マルカ【ヨーロッパ電車一人旅②】

朝5時にドイツのアパートを出発し、ICE(Inter City Expressドイツの高速列車)で4時間かけてKarlsruhe中央駅へ到着。乗り換え時間の間にKarlsruhe中央駅で何も考えずに本を購入しました。でもよく考えてみると、今からフランスに行くのにドイツの歴史の本を読むって、ちょっと敵を作りそうなシナリオしか浮かんでこなかったです。逆に妙なやる気が出てきてしまい、セーヌ川のほとりでひたすらこの本を読む羽目に。パリのみなさん、大変失礼いたしました。でも面白かったからOK。

Karlsruhe中央駅からすでにハプニングが…パリ行きのICEがドタキャンされ、全く違うフランスの高速列車TGVに乗ることに。あたふたしながら乗り込むと、オーバーブッキング状態で階段や床に大勢の人が座り込んでおりました。ここからが本題「カルマに捕マルカ」の始まりでございます。

こちらの特急、本当は席が有料(数ユーロ)のはずですが、十分な事前調査をしてなかった私は席を予約せずに乗ってしまったのです。しかも運よく空いてる席をゲットしてしまったのです。その上、そのままとても快適にパリに到着し「もうこれはこれからも席予約しないでいけるっしょ」と謎の自信を持ってしまったのです。そしてこの自信が膨らんでいき、「ルーヴル美術館も予約しないで大丈夫だよね〜」とノリノリでパリを観光スタートすることとなったのです。

2泊3日、日差しと雨のオンパレードなパリ巡り

Day 1: エッフェル塔、セーヌ川、
Day 2: ★ルーヴル美術館、ショッピング
Day 3: エトワール凱旋門

3日間歩きまくったパリ観光、毎日3万歩を記録していました。節約旅行なので外食を控えるために、朝ごはん以外はパン屋さんのおっきなパンと、スーパーのカマンベールチーズ、ミニトマトと水をバッグに入れてお腹が空いたら食べるという食生活でした。
朝ごはんは少し豪華に、焼きたてのクロワッサンやパンオショコラとエスプレッソをテイクアウトして、川辺や公園でいただきました。これがもう至福の一時。好きな時に好きなものを食べれるのが一人旅のいいところですね。

カップルだらけのパリに失恋したてで一人で行くのは少しアホでしたが、寂しくなったら少し泣いて、パンを食べて元気を出して、歩いてストレスを発散するシステムがしっかり構築されて良かったです。

ルーヴル美術館:5時間の待ち時間をハッピーに乗り越えちゃうぜ★

さてさて、大目当てのルーヴル美術館、なんとEU圏内の学生は入場料が無料なのです(本来は17ユーロ)。タダで入れるとウキウキで向かったまではよかったのですが、予約がない人はめちゃめちゃ並ぶという現実に直面。直射日光の下で並ぶ人の行列は、ディズニーと比べ物にならないくらいカオスな状態。列に並んでから5時間、待ち時間を比較的ハッピーに乗り越えられた秘訣はこちら。
①食べ物を持ち歩く ②好きな音楽を聴く ③友達や家族とLINEする

バッグに入れておいたカマンベールチーズとパンを、ルーブル美術館のガラスのピラミッドを眺めながらいただくのはとっても贅沢なお昼休憩でした。いつでもどこでも食べ物を持ち歩くのは、ドイツにきてから学んだスキル。ビルケンシュトックのサンダル&靴下コーデでむしゃむしゃパンを食べる自分、もう立派なドイツ人だわ〜と一人でニヤニヤしながらいただきました。

好きな音楽を聴きながらノリノリで列に並ぶのも一人だからできる待ち時間の過ごし方。特にゴスペルソングを聴きながら、心の中は「ハーレルヤ!Praise the Lord!」と熱いワーシップに浸るのも究極の待ち時間の過ごし方かと思います。25歳の日本人がルーヴル美術館で一人でゴスペル聴きながら賛美してるって、モナ・リザもびっくりかと思います。

そしてこのタイミングを機に、長らく返信しそびれていたLINEや家族への近況報告などを発信。やっぱり家族と話すのが一番落ち着きますね。今まで連絡を取り合っていたボーイフレンドがいない分、私の家族LINEへの発信度が爆あがりしてしまい…ちょっと迷惑かなと心配ですが、しっかりLINEを返してくれる家族には感謝しかありません。

合成写真に見えるくらいのいい天気

カルマに捕マル:電車予約の必要性をナメてました

賑やかだったパリを出て、次の目的地はフランスの地中海側にあるニースへ。夜行列車にゆられて朝にはニースについてビーチでのんびりするはずが…目覚めた場所は全く違う街だったのです。

そもそもちゃんと有料の席を予約しなかったため、乗車時に電車のチケットを確認する人(フランス語のみ)と私(フランス語わからない)で通じない会話をすることに。能天気さを盾に、ここは運よく「空いてる席にのっていいよ」と言われたことを信じて乗車しました。しかし車両の前半と後半が途中で別れるのを知らず、適当に席が空いていたファーストクラスの席に乗車し、比較的快適なベッドで爆睡してしまったのです。

朝9時ごろ、やけに静かな車両で目覚めた私。日差しが美しい…だが周りが山に囲まれている…ん?と思い電車を出たら、なんと私の車両が車庫手前で停車していたのです。運よくオレンジの整備員のベストをきたお兄さんが入ってきたので「ここはどこですか?」と聴いたら「終点だよ!」と返事をいただき… 駅のホームに着いたら、ここはブリアンソンという超小さな町だと判明したのです。

駅員さんに「ニースに行きたかったんですけど…」と相談したら、駅員さんが笑って「よく間違えてここに来る人がいるから、ニースまでは無償のチケットあげられるけど、次の電車は4時間後でまずはマルセイユに戻ってからニースに着くのは夜の21時ごろになるよ。」と優しく教えてくれました。今晩また夜行列車を乗り継いでフィレンツェに向かうはずが…「フィレンツェには今日はもういけないね」と教えてくれた駅員さんありがとう。

ブリアンソンフランス語: Briançon)は、フランスオート=アルプ県の人口1万人ほどのコミューンで「郡庁所在地」(sous-préfecture)である。海抜1350mのところにある町で、ヨーロッパで一番の高地にある市であるとされる。[…] 交通の便は不便である2010年代後半、フランス国鉄パリを発着する寝台列車を次々と廃止した際にも、代替交通機関が乏しいとしてパリとブリアンソンを結ぶ列車は廃止を免れた[1]

ウィキペディア「ブリアンソン」より

地中海のビーチでジュースを飲みながらゴロゴロする私の予定はバベルの塔並みに崩壊。まさかのまさかの展開、余裕ぶっこいてカルマに捕まる電車一人旅3日目なのでした。

(ブリアンソンでの冒険へとつづく…)


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