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【短歌】双幸吟 3

しあわせは 君が音立て 挽く珈琲 新しき豆 香り高きとき

しあわせは 我が生まれし 日のことを 誰より君が 喜びぬとき

しあわせは 早起きしすぎた 休日の 二度寝に君を 抱きしめるとき

しあわせは 三食共に 食べる日の 食べたいものの 溢れ出るとき

しあわせは 前は食べれぬ    野菜ピーマンを 美味しいと君が 頬張りぬとき

しあわせは 食べたいものを 次々と 言い合いながら 買い物するとき

しあわせは 選びし 食材ものが お互いの 好みのものを 手に取りぬとき

しあわせは 慣れぬ手つきで 本棚を 君が組み立て 奮闘するとき

しあわせは 空の本棚 少しずつ 書物埋まりて 並び居るとき

しあわせは 二人並びて 味わいし 珈琲じわりと 温かきとき

(10首  通算30首目)


1〜10首目まで、並びに「双幸吟」の説明はこちら

11〜20首目はこちら


《あとがき》

拙歌、ご覧下さり、ありがとうございます。

橘曙覧の「独楽吟」へのオマージュとして詠み始めた「双幸吟」。

今回の第3弾10首は、自分の生まれた日への感謝を込めて詠んでみました。

感謝の気持ちを凝縮し、些細な日常を研磨して生まれた三十一文字。

巧くはありませんが、ご笑覧いただければ幸いです。

ありがとうございました。

樹田 和  拝

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