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『愛するということ』から学ぶ”愛"

今回は『愛するということ』という本を紹介します。
よく本やネットでは「彼・彼女に愛される方法!」などと”愛される”という点についてよく書かれていることが多いです。

しかし、この『愛するということ』はタイトルのとおり”愛する”ということを理論的に学ぶことのできる本となっています。
このコラムでは、「愛について」「異性愛」を取り上げ簡単にご紹介していきます。きっと”愛”の見方がガラッと変わるかもしれません。

”愛される”と”愛する”

「愛は技術だろうか。」この問いかけにより第1章が始まります。
皆さんはこの問いかけをどう思われますか?

「愛や恋愛って気持ち的なモノじゃないか」「態度や身だしなみに気を付けたり、綺麗にすること」・・・など色々あるでしょう。
たいていの人たちは「恋に落ちる」などと表現するように、親密さや相手に夢中である状態を愛と考えています。

しかし、著者のエーリッヒ・フロム氏は愛を以下のように述べています。

生きることが技術であるのと同じく、愛は技術であると知ることである。
どうすれば人を愛せるようになるかを学びたければ・・・技術を学ぶときと同じ道をたどらなければならない。

それでは、最初に”愛は技術”である理由を読み解いていきましょう。

・愛されるという問題
まず一つ目の理由として、「愛の問題を、愛するという問題、愛する能力の問題として捉えていない」という点です。
先ほども書きましたが、現代社会には愛される方法が重要視されている傾向にあります。

社会的成功、富と権力、外見を磨くなど男女で違う方法が見られる方法もあれば、共通している方法もあります。それは好感を持たれるような態度だったり、気が利く、謙虚さなどです。
人気があること・セックスアピールがあるということが”愛される”方法として用いられることが多いのです。

・愛することは簡単という思い込み
次に「愛の問題とはー対象の問題であって能力の問題ではない」という思い込みがある点です。その前提に人々には、愛することは簡単でもふさわしい相手を見つけることは難しい…という考えがあります。

愛の対象の選び方は時代とともに発展してきましたが、現代社会は自由恋愛の概念によって、能力よりも(結婚)対象の重要性を求めるようになりました。
また、特徴として”ウインドウショッピング化”していることが挙げられます。現代社会は購買欲・たがいに好都合な交換という考えの上に成り立っていますが、物を見る・買うと同じように男性は女性を、はたまた女性は男性を見ているとのことです。

詳しく説明すると、ふつう恋心を抱けるような相手は、自分自身と交換することが可能な「商品」に限られてしまいます。社会的価値という観点から望ましいもの、表に現れた部分・そうでない部分をひっくるめて見極めたうえで欲しがっていなければなりません。
そのような交換価値のうえ、人間という市場を見極め最良の商品を見つけたときに”恋に落ちる”のです。

・恋に落ちると愛しているはイコールでない
この点について混同している人が多いと言います。

赤の他人だった二人が互いを隔てていた壁を取り払い、親しみを感じる。そのような一体感を感じるとときめきを感じるでしょう。
このようなふいに親しくなるという奇跡めいたものは、性的な関係から交際が始まる・または惹きつけられる場合に起こりやすいです。
しかし、あまり長く続かないのが事実。

夢中になった状態を愛の強さだと思い込んでも、それは二人が今までどれほど孤独だったかを示すことに過ぎません。
愛というものは、その人の成熟度愛に関わりなく誰もが簡単に浸れるような感情ではないのです。

異性愛から見る愛の理論

今まで愛は技術である理由について簡単に見ていきました。
では、ここからは愛を様々な対象から見ていきましょう。
本では「兄弟愛、母性愛、異性愛、自己愛、神への愛」の記述がありますが、ここでは「異性愛」を取り上げます。

まずフロムは愛を以下のように定義しています。

愛とは、特定の人間に対する関係ではない。愛の一つの「対象」にたいしてではなく、世界全体にたいして人がどう関わるかを決定する態度、性格の方向性のことである。

ところが、ほとんどの人は愛を成り立たせるのは対象であって能力ではないと思い込んでおり、愛する人以外は誰も愛さないことが愛の強さだと信じています。

異性愛を見ていくと、兄弟愛や母性愛とは違う特異性を持っています。
他の人間と完全に融合したい、ひとつになりたいというつよい願望があり、排他的なことから所有欲にもとづく愛着と誤解されやすいです。
よく好きな人以外は眼中にないなどと聞きますが、このようなことは利己主義が二倍になったことに過ぎなく、一体感も錯覚にすぎないとのこと。

しかし、愛と呼ぶとして考える点に本質的に意思にもとづいた行為であることが挙げられます。
そのため、異性愛とは誰かを愛することはたんなる激しい感情ではなく、決意であり、決断であり、約束なのです。

まとめ

この本をとおして、私のなかの”愛”に対する考えや見方が変わりました。
きっと、人生経験を積んだりパートナーと過ごしていく中でもう一度読み返すと新たな気づきがあるかもしれません。

皆さんは決意・決断・約束を込めてパートナーを愛していますか。
この本を読んで、愛することを学んでみてはいかがでしょう。

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