見出し画像

現場マネージャーの武器!「サーベイ・フィードバック入門」という本が私のイチオシ

私の今の仕事の1つは、職場でのエンゲージメントの大切さを啓発しつつ、組織サーベイwevoxの提供と現場で適切に活用するように支援(カスタマーサクセス)することだ。

この仕事の中で多くの経営者、多くの現場マネージャーの方々と対話している。(アトラエのIR資料から一部抜粋すると以下)

事例

1,280超の組織と向き合っていてチームメンバーと「どうやったら組織を変えられるか?」と毎日真剣に考え、話し合っている。

そのような中でチーム内で最近話題なのが以下の本。今は私のイチオシの1つ!

我々は以下のサイクルが大事だと伝え続けている。

状態を可視化した後、すぐにアクション実行するのではなく、対話の機会を設けて欲しいし、その前提となるのは自己理解/相互理解(心理的安全性の高い職場作り)だ。

画像2

本書では、以下のサイクルが大事だと伝えられており、まさにという感じ。

画像3

それでは、私自身が本書をイチオシ!是非読んでもらいたいと思った点をまとめていく。

フィードバック・ミーティングの6ステップ

以下の6ステップはとても分かりやすいし、現場マネージャーの武器として経営企画・人事・組織開発チームや我々がサポートしていくべき内容と思った。

画像4

6ステップの中でも特に参考になった点は以下。

サーベイの目的・理由・必要性の説明責任をしっかり果たすのが大事

本書によれば、以下をしっかり伝えることで現場からの拒絶を減じていけるとある。

1.なぜ、何の目的で、サーベイを実施するのか?
2.なぜ、今、サーベイを行うのか?
3.サーベイには、どのような負荷が生じるのか?
4.サーベイをやった先に、どんなメリットがあるのか?
5.サーベイで取得したデータは、どのように用いられるのか?

我々も「whyから始めよう」とクライアントと対話している。

フィードバック・ミーティングが効果を発揮する職場条件

本書によれば、フィードバック・ミーティングが効果を発揮する職場条件は以下。

1.同じ目標を共有している
2.日常的にやり取りがある
3.仕事に相互依存関係がある

これを満たせる職場の人数は5-10名程度。

我々はNewsPicksの特集記事の中で職場のことを半径5mのチームと言い換えていた。

組織とは「設計された構造」のことで、事業部制なのか職能制なのか、どの権限をどの階層まで配分するのかなどを設計した結果、できあがった構造。
チームは「お互いの仕事の相互依存関係を認識できる範囲の集合体」

画像5

組織をいきなり変えるのは難しくても、チームなら変えられると我々は信じている。結果的に組織が変わることも。

会議のグランドルールを決めよう

グランドルールとは、会議などで、各人が本年で建設的な対話ができるように、全員で会議の前に確認し合う、全員が守るべきルール。

以下は例えばの事例だが、このようなグランドルールを職場の個性に合わせて設定する自体が、職場改革(働き方改革)一歩前進!と言えると思う。

1.積極的に聴く
2.いったん受容する
3.批判厳禁
4.わからないことは質問する
5.肩書き厳禁
6.時間厳守
7.悪者探しをしない
8.発言はここにおいておく

8は大切なことと思っており、職位、肩書きに関係なく、自分の本音で話をした(上記の5)ことを日頃の人間関係には持ち込まないということだ。

勇気をもって発言したことが原因で個人が何らかの不利益を被らないようにすることが大切だ。

これは心理的安全性の高い職場作りと言える。

心理的安全性の概念の背景には「成果を出すために、チームの皆が常日頃からリスクをとっている」という前提があり、メンバーがリスクをとった発言や言動をしても対人関係上の亀裂が生じないということが心理的安全性の高い職場と言える。

また、会議で議論して、行動アクションを民主主義的に決めるというのも大事だ。

・お互いの考えをリスペクトした上で、「ここまでは分かりあえて、ここからは分かり合えない」という分岐点を明らかにし、確認し合う

・その上で、全員の意見が一致しなくても最後は決める

職場には色々な考えの人がいる(前職が異なればカルチャーが違うし、そもそもの仕事観も人による)ので、その考えの差分を明らかにしつつ、全員の言い分が通る施策は不可能という前提に立ちながら議論を進めていくのが良い。

職場の未来に向けて「明日からできること」は何か?

アクションプランとは、「他人ゴト」ではなく、「自分ゴト」でなくてはならない。また、「願望」ではなく、「行為」。つまり、「翌週月曜から実行できる目標をつくること」。

アクションプランが形骸化せず、継続させるためにはスタートダッシュが必要と考えている。

本書では、「アーリーウィン(Early win:素早い勝利の実感)」と紹介されているが、我々は「まず小さい成功体験を作り、それを社内広報することが大切」と伝えている。

以下は、最近私がとある職場で実施したワークショップ。
職場の状態を予測しつつ、実際のスコアとの差分を見るという類のものだ。

進め方としてまずは職場の素晴らしい点を考えてもらい、その後に定性的でOKなので課題を考えてもらう(ここで問題とかネガティブな言葉にしないことがポイント)。

素晴らしい点と課題点を考えてもらったら、実際のスコアをご覧頂き、「感覚的にどう?」って意見交換をチームでしてもらう。

「意外なところがあるのか?」「定量化出来たことが納得感あるものが多いのか?」などの認識合わせだ。

最終的には自分たちで取り組みたい施策を考えてもらう。

画像7

自分のチームの現状予想とスコアのGapを把握するワークショップは盛り上がるのでオススメ!

最後に

本書は働き方改革推進チームの皆さんや現場マネージャーの皆さんに斜め読みでも良いのでしてもらいたい一冊だ。(大事なことなので2回目のリンクを貼るw)

また、「個人の内省、セルフ・アウェアネスも大事だし、組織の内省も大事だ」なので、まずはwevoxで無料お試しをしてみたらどうでしょう?笑

画像6

1,280超の組織と向き合ってきた我々のノウハウも結構溜まってきたので色々と伝えられると思いますよ(お後がよろしいようで)。

この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?